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相互催眠

「千夏(ちなっ)ちゃん。もう、出そう……」
「博、口の中に出していいよ」
 ベッドの上で少し痩せ気味の男の子が膝立ちで立っている。
 その前には健康的に日焼けした女の子が四つん這いで、ペニスを咥えている。
「う、ほんとに出るよ……。んんっ、は、離れて」
「ひーの(いいの)」
「うっ、はぁぁぁ……、、あ、は、あ、あ、あぁ……」
 男の子のお尻がキュッ、キュッと締まり、ビクビク震えるペニスを前に突き出す。手を女の子の頭に乗せ、射精の快感に体を震わせる。
 女の子は、射精を口で受け止め、慣れた様子で飲み込んでいく。
「あっ、千夏ちゃん、出した後は敏感だから、優しくして」
 女の子は飲み終わった後もペニスから口を放さず、ちゅう、ちゅうと吸い続ける。
 そして、最後の一滴まで吸いつくして、亀頭をぺろんと舐めてから、ようやく顔を上げた。
「千夏ちゃん、飲まなくてもいいのに。美味しく無いでしょ」
「いいの、博のは全部飲むって決めてるの。それに私が飲みたいの。捨てるなんてもったいない」
「ありがとう、今度は僕がやってあげるね」

 千夏はこの時間が一番大好きだった。
 博が一生懸命舌を使って気持ち良くしてくれる。気持ち良いのはもちろん好きだけど、それより、博を独り占めしていることがうれしい。今、博は自分のことだけを見てくれている。博の愛情をたくさん感じることができる。
「いいよ、博、気持ちいい。もっと、もっとやって」
「うん」
 博の舌が入り口より中に入り、内側をやさしく、執拗に舐めて回る。
 博には自分の体の全てを知られている。簡単にイカされてしまうのは悔しいが、自分も博を知り尽くして簡単に精液を絞り取るからおあいこだ。
「クリも舐めて」
 お願いすると、すぐに舐めてくれた。クリから頭までずぅーんと気持ち良いのが突き抜ける。
「あぁ、もっと、もっと強く」
 博が舌に力を込め、ほじくるように動かす。痛すぎない、絶妙な力加減だ。クリから次々と快感が湧き上がり、頭の中を埋め尽くしていく。その快感はクリから脚の付け根、子宮、背中へとどんどん広がっていく。
 体がせつなくて、我慢ができなくなる。
「あん、博、イカせて」
 博の頭を股間へ押さえつける。もう、頭の中はメチャクチャで何も考えられなくなる。
 博は苦しくても我慢して、イカせようとがんばってくれる。舌が凄いスピードでクリを舐め続ける。
「あ、いぃ、そう、もう少し、いい、いいよう、あ、あ、あ、あ、あん、んんんんぅーー……」
 頭の中が真っ白になり、体が宙に浮く。
 イッタ後も博はやさしく舐めて後戯してくれる。それが涙が出るほど気持ち良い。どうすれば私が一番気持ち良いか、どうされるのが一番好きか、ちゃんと分かっている。
 千夏は絶頂の余韻に浸りながら、快感を噛み締めた。

「今日こそはやるよ」
「止めようよ、千夏ちゃん」
「ダメ、博の童貞は私が貰うんだから」
 ベッドに仰向けになっている博にまたがり、千夏はペニスを自分の入り口へ向けた。
「いくよ」
「う、うん……」
 千夏は息を止め、覚悟を決め、ゆっくり腰を降ろした。
 博のペニスが入り口に当たる。暖かくて、柔らかい。ここまでは何回もやってきた。
 問題はここからだ。
 そのまま、腰を降ろしていく。
 途端に激痛が体を襲う。痛くて、これ以上腰を降ろせない。博を怖がらせないために、平気な振りをしたいが、痛みで顔をしかめてしまう。
「やっぱり痛いんでしょ。やめようよ」
「平気、大丈夫だから」
「すごく辛そうだよ」
 ここで戸惑っていたら、いつものように博の元気がなくなってしまう。
 千夏は腰を降ろそうとするが、どうしても体が動かない。苦痛とそれに対する恐怖で体がいうことを聞かない。
 千夏がうんうん唸っている間に、博の元気が無くなってきた。そして手の中でぐったりしてしまう。
(今日もダメだった……)
 千夏は自分のふがいなさが情けなかった。

 千夏と博は三軒隣のご近所さんで、同い年。幼稚園から小学校、中学校、高校とずっと同じだ。
 十数年間一緒に通っている。高校一年になった今でもそれは変わらない。
 親も近所も同級生も本人も、二人一緒に居るのが当たり前だと思っている。
 周りから見れば何も問題ないカップルに見えるが、千夏は一つ問題を抱えていた。
 いまだにセックスができないのだ。
 幼馴染みにありがちな、互いに性的興奮を感じないということではない。
 博の精通は千夏の手の中だったし、博の初キス、初フェラ、初クンニの相手は全部千夏だ。シックスナインもするし、博も千夏を相手に日に何度も射精するし、千夏もイクことを知っている。
 親に反対されているわけでもない。二人でエッチな事をしているのは薄々ばれているようで、黙認されている状態だ。
 原因は一つ千夏自身にあった。
 痛くてできないのだ。先っぽを入れる所まではなんとか進むが、そこから先は痛くてどうしても入れられない。博に無理矢理挿入するように言っても、根が優しい博にはそれができない。千夏が痛がる姿を見て、ペニスを萎えさせてしまう。
 博は急がなくても良い、大人になるまで待とうと言ってくれる。だが、そうも待てない事情がある。
 博が可愛すぎるのだ。
 博は小さい頃から可愛い男の子で、女の子みたいと言われてきた。それは大きくなっても変わらず、まさに美少年へと成長した。それだけならまだしも最近はぐんぐん背が伸びてきて、美青年へと脱皮しようとしている。
 それに博は何と言ってもやさしい。誰にでもやさしい。他の男みたいにがさつで下品な所が全く無い。
 今は美少年から美青年へと移り変わる一番美味しい時期。周りはそれを見逃さない。
 特に上級生、その中でも年下好きのお姉さんから熱狂的に目を付けられている。
 このままでは博の貞操が危ない。
 そこで千夏としては一刻でも早く博の童貞を奪いたい。
 博が誰かに襲われ、責任とってとか言われたら、人の良い博は本当に責任を取りかねない。暴力が嫌いな博は女性を突き飛ばして逃げたりしないだろう。
 登下校や休日はなるべく一緒に居て博をガードしているが、二十四時間一緒に居るわけにはいかないのだ。
 それに友人の目がある。周りは既に経験している者が多い。自分達二人も当然経験していると周りは思っている。未経験の友達から相談を受けたりして困ることもある。
 もう、一刻も早く経験するしか無い。
 そこで千夏は一大決心をして、作戦を立てた。

 日曜日、千夏は博の部屋へ来ていた。毎度のことなので、両家の家族は全く気にしない。
 千夏は一冊の本を取り出し、博へ渡した。
「博、私に催眠術をかけて。エッチの時に痛くても我慢するように命令して」
 突然の話に博は驚いた。
 直情型の千夏は昔から色々なことで博を驚かせてきたが、催眠術とは考えたこともなかった。
「博のことは信じてるから、絶対変な命令はしないって分かってる。だから、お願い」
「そこまでしなくても。もっと大人になれば自然とできるようになるよ」
「嫌、もう待てない。もう博が誰かに取られるとか心配するのが嫌なの」
「大丈夫だから、僕は千夏ちゃん以外と付き合うなんて考えたこともないから。ねっ、安心して」
「嫌なの、そうやって嫉妬深い自分も嫌なの、お願い、博、私に催眠術をかけて」
 千夏は目尻の端に涙を浮かべていた。
「分かった。分かったから。やるだけやってみようか。うまくいくか分からないけど、うまくいったらラッキーだしね」
「ほんと、ほんとにかけてくれる」
 千夏が潤んだ瞳で博を見つめる。
「うん、約束する」
「うれしい、ありがとう、博、大好き」
 千夏は博の顔へキスの雨を降らせた。

 家に誰もいない日、二人は早速催眠術を試してみた。
「じゃあ私からやるね。そこのソファーに座って。体から力を抜いてリラックスして。それでこのペンライトを持って」
 そう言って千夏は博へスイッチを入れたペンライトを渡した。
「そのライトの光を見つめてー、じーっと見つめてー、もっと集中して見つめてー……」
「目を反らしたらダメよ。光だけを見つめてー……、そう、もっと集中してー……」
 …………
「博、どうだった?」
 博はソファーに座ったまま、ペンライトを持っていた。
 まったく何も変わって無い。やっぱり掛らなかったんだ。素人がそう簡単に成功するはずが無い。
「うーん、よく分からない。催眠術は成功したの?」
「大成功よ」
「良かったー」
 博は一瞬悩んだ。掛らなかったことを千夏に言うべきか。でも、はしゃぐ千夏に言うのは可哀想な気がする。
 せめて、次に自分が失敗してから、千夏に話そう。二人とも失敗だったんだから諦めようと話を持っていきやすい。
 博は自分に催眠術が掛らなかったのが少し残念な気がした。

「じゃあ、今度は僕だね」
 交代で千夏がソファーに座り、ペンライトを持った。
「リラックスしてね」
 千夏がペンライトの光を見つめた。
「そう、そのまま光を見つめてー、いいよー、光だけに集中してー、もっと集中してー……」
「目を反らさないでー……、そう、いいよー……、光に集中してー……」
 …………
「千夏ちゃん……、千夏ちゃん、大丈夫」
 千夏はソファーに座ったまま、ペンライトを持っていた。
「何ともないよ。それより、成功した?」
「うん、成功だよ。ちゃんと暗示を掛けたから」
「良かった。次はいよいよね」
 これできっとうまくいく。博はそう思った。

 家族のいない日曜日、二人は初体験に臨んだ。
 まずはいつも通りにキスから入り、お互いの体を愛撫する。盛り上がってきたところで、千夏は博のペニスを咥えた。
 一回出しておいて、挿入の時いきなり漏らさないようにするためだ。
「うっ」
 博がうめき声とともに、千夏の口の中へ熱い白濁液をぶちまけた。千夏は当たり前のように飲み込んでしまう。
 次は博がやる番だ。博は千夏の股間へ顔を付け、いつも以上に丁寧に入り口をほぐしていく。
 そこがほころび、潤いを蓄えた頃、千夏が声を出した。
「待って!」
 千夏が大きな声を出したので、博は動きを止めた。
「それ以上は、イッちゃうから……」
「分かった。じゃあ、入れるよ」
 博は自分に気合を入れる。
 今日失敗すると千夏が絶対に傷つく。何が何でも初体験をうまくいかせる。
 挿入前までは何度か到達しているので、入れる場所は分かっていた。
 ペニスの先が千夏の入り口に当たる。そこは十分過ぎるくらいぬかるんでいて、当てるだけで気持ちよかった。
 博は最後に千夏の顔を見た。
 千夏は無理に笑顔を作りながらうなずいた。
 博は何も言わず、腰をぐっと突き出した。
 千夏の体がビクンと震えた。手の甲を口に当てている。
 亀頭が温かい物にくるまれている。口とは感触が違う。博は千夏の中の気持ち良さに動きが止まった。
「そのまま奥まで、入れて」
 その声を聞き、博は気を取り直した。さらに腰を進めようとするが、すぐに行き止まりに当たる。
 千夏は硬く目をつむっている。口に当てた手も震えている。かなり痛そうだ。
(処女膜……)
 博は覚悟を決め、一気に腰を押し出し、千夏を刺し貫いた。千夏の体が跳ねる。
 ふっと抵抗が消え、ペニスが千夏の中へ入っていく。
 そして、ペニスは根元まで千夏の中へ埋まった。今までの失敗が嘘のようだ。
 千夏を見ると、目が潤んでいる。
「痛かった?」
 博は心配になって聞いた。
「ううん、やっと博と一つになれて嬉しいの。博が中に入っているの分かるよ。博が私の中を広げてる」
「僕も嬉しい。千夏ちゃんの中はとっても気持ちいいよ。温かくて、柔らかくて、きつくて、ぬるぬるしてる」
「そんな、恥ずかしいこと言わなくていいの。それより、動いて」
「今、動くと出ちゃう」
「いいから、動いて」
 博はゆっくりと腰を動かした。
 たちまち博は出そうになってしまう。これではあまりに早すぎる。博はお腹に力を入れて我慢しながら、がんばって腰を動かした。
「千夏ちゃん、すごいよ。こんなに気持ちいいの初めてだよ」
「もっと気持ち良くなって、私の体で気持ち良くなって」
「あぁ、千夏ちゃん、ダメだ。もう、出そうだよ。出ちゃうよぅ」
「いいの、我慢しないでいっぱい出して。博ので私の中をいっぱいにして」
「あぁ、千夏ちゃーん。千夏ちゃん、千夏ちゃん、千夏ちゃん」
 博は千夏に抱き付き、腰から下を動かす。
「あん、博、好き、大好き、愛してる。博、博、ひろしー」
 千夏も下から博の背中へ手を回し、抱きしめる。
「あぁ、出るよ。出るよ。いっぱい出すからね。僕の精液で千夏ちゃんの中をいっぱいにするよ」
「出して、出して、私を博の物にして」
「んっ、んああああぁーー……」
 びゅるるううううぅーーー……。
 博は千夏の中へ精液を注ぎ込んだ。若いペニスは壊れた蛇口のように精液を噴き出し続ける。
 それは熱い塊となって、千夏の一番奥へ当たり、内部へと広がっていく。
「あん、出てる……。博の、精液が、いっぱい、出てる……。熱い……。お腹が熱い……」
「千夏ちゃん……」
 精液を出し尽くした博は体から力が抜け、千夏へ体を預けた。
 千夏は博の背中を抱き、何度も頭を撫でた。
「はぁ、はぁ、はぁ、千夏、ちゃん、凄かった。はぁ、すっごく、気持ち、良かった。ありがとう」
 博はまだ息が落ち着かない。
「良かった。博が気持ち良くなってくれて嬉しい。もう一生できないかもと思ってたから。博に初めてをあげられて良かった」
「千夏ちゃん、泣いてるの? 痛かった?」
「違うわよ、やっとできたから嬉しいのよ。それより、博、私の処女を奪ったんだから、ちゃんと責任取りなさいよ」
「大丈夫だよ。エッチなんかしなくても、千夏ちゃんのこと大好きだから」
「じゃあ、キスして」
 博と千夏はやさしく唇を合わせた。

 何日かたち二回目のセックスの時が来た。
 博が挿入した、その時、
「いっ……」
 千夏が呻いた。顔をしかめている。
「ゴメン、痛かった?」
「いいの。続けて」
「でも、痛そうだよ」
「私は大丈夫だから、いいから、続けて」
「無理だよ。痛がる千夏ちゃんを見たくないよ」
 言い合いをするうちに、ペニスの元気がどんどん無くなっていった。そして、完全に萎えてしまった。
「なんで。この前はうまくいったのに」
 千夏は自分に失望した。なぜ、いつも自分は上手くいかないのか。
「この前は特別だから……」
 博はしゃべる途中で自分がまずい事を言いかけていることに気が付いた。慌てて言葉を濁した為に、口調が最後の方でおかしくなってしまった。
 気付くな。博は願った。
 だが、付き合いの長い千夏はそれを聞き逃さなかった。
「どういうこと?」
 千夏は博を見つめるが、博は微妙に視線をずらしてしまう。
 千夏が何かを考えている。
「博、まさか……。私が掛ってないの知ってたの……」
「う、うん……」
「なんで……」
「だって、凄く痛そうだったもん……」
 博は続きを言うべきかどうか考えた。やっぱり秘密はできるだけ少ない方がいい。
「それに、実は僕も掛ってなかったんだ」
「えっ、じゃあ、なんで、最後までしてくれたの」
「だって千夏ちゃんががんばってるから、僕もがんばらなくちゃと思って」
「うん、私、掛ってなかった……」
「痛かったでしょ、がんばったね」
「うん、がんばった」
 千夏が博の胸に顔を埋め、泣き始める。
「がんばったの、私、がんばったの……。ほんとは痛かったの……」
「うん、うん、ありがとう。おかげで、いい思い出ができたね」
 博は千夏を抱き、泣いている赤ちゃんをあやすように、背中をやさしくポンポンと叩いた。

(ほんとは、千夏ちゃんは掛ってたんだ。だけど効き目が弱かったみたい。ゴメンね)
 博は千夏の頭を撫でながらあの日の事を思い出していた。
 最初、千夏に掛けられた時、まったく掛らなかった。
 素人だから仕方ないよなと思いながら、千夏が可哀想で掛った振りをした。後で自分が掛けて千夏に掛らなかった時に、バラそうと思っていた。
 ところが、なんと千夏に掛ってしまったのだ。
 博は焦った。催眠状態の千夏を前に考えた。
 このまま普通に術を掛けてよいのか。
 それとも、何も掛けないで終わって、何事もなかったことにしたほうが良いのか。
 博の結論は、『どちらも良くない』だった。
 術を掛けて初体験が上手くいったとして、もし後で自分だけ掛っていたことを知ったら、千夏は嫌な思いをするだろう。
 かといって、術を掛けなかった場合、初体験がまた失敗する可能性が高い。
 悩んだ末、博は千夏へ二種類の術を掛けることにした。
 一つは初体験が上手くいくように、
『千夏ちゃんは、初体験が怖くなくなります』
『千夏ちゃんは、初体験の時、あまり痛みを感じません』
『千夏ちゃんは、初体験の時、痛くてもがんばって我慢します』
 もう一つは術が掛らなかったと思い、掛った振りをすることだ。千夏は見事に掛って無いけど掛っている振りをしてくれた。
 この作戦はとても、上手くいった。
 初体験は無事済んだし、今さらだけどお互い掛らなかったことをカミングアウトできた。
 この秘密は一生秘密だ。そして二度と催眠術を使う機会は無いだろう。
 悪いと思いながらも、ついでに千夏がもっとエッチになると術を掛けたのは絶対に秘密だと博は思った。

(博、だましてゴメンね。でも痛かったのは本当だから許してね)
 千夏は博の胸の中で泣きながらあの日の事を思い出していた。
 そもそも、この計画は自分が掛った振りをすることが目的だった。
 いつも挿入に失敗するのは自分が痛がりすぎるからだ。それで気の優しい博の気持ちが萎えてしまうのだ。
 ということは、自分が痛いのを隠し通せば良いのだ。
 本を読んだくらいで催眠術が使えるとは思ってない。掛った振りをするための小道具として本を用意しただけだ。
 博への術は失敗して、私への術は成功と見せかけて本当は失敗という計画だった。
 まさか掛るわけが無いと思いながら、本に書いてある通りにやってみたら、なんと、博に掛ってしまった。
 千夏は慌てた。博へ術が掛った場合のことまで考えていなかった。術を掛けると自分が痛みを我慢できなかった場合や博に見破られた場合の予防になる。しかし、博には催眠術の力なんか借りないで処女を奪ったという男としての自信を持って欲しい。
 そこで、悩んだ末、千夏は博へ二種類の術を掛けることにした。
 一つは自分が痛がっても続けるように、
『博は、カノジョが痛がっても、カノジョの処女を奪います』
『博は、カノジョが痛がっても、自分は気持ち良いのでセックスを続けます』
『博は、カノジョを痛がらせたことを後悔しません』
 もう一つは術が掛らなかったと思い、掛った振りをすることだ。博は見事に掛って無いけど掛っている振りをしてくれた。
 この作戦はとても、上手くいった。
 初体験は無事済んだし、今さらだけどお互い掛らなかったことをカミングアウトできた。
 この秘密は一生秘密だ。そして二度と催眠術を使う機会は無いだろう。
 悪いと思いながらも、ついでに博がもっとエッチになると術を掛けたのは絶対に秘密だと千夏は思った。



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