<第1章>  守《まもる》は焦っていた。  あと二ヶ月ちょっとで成人になるというのにいまだに童貞だ。セックスはおろか、キスもまだだし、女の子と付き合ったことも無い。  このままでは十月の誕生日で童貞のまま二十歳を迎えるのは確実だった。  夜間高校卒で町工場で油まみれになっている状況だと女性と知り合う機会はほとんど無い。  かといって女性に声を掛けたこともないし、そもそもどうやって声を掛ければいいか分からない。ナンパなんて怖くてやったことが無い。  守は悩んだ結果、工場の先輩の雅也に相談してみた。雅也は二十四歳。典型的なできちゃった結婚で奥さんと娘が一人居る。仕事はイマイチだが、それ以外では守の良い相談相手になってくれる。 「守ももうすぐ二十歳か。なんかお祝いしてやらないとな」 「はい」 「俺がもう少し若かったら、お前の童貞を切ってくれる女の一人や二人すぐに用意してやるんだけどな。今はカミさんがうるさくて全然遊べないんだよ。昔の女とは最近会ってないし。まあ一番手っ取り早いのは風俗だな」  仕事以外のことになると雅也は途端に口が滑らかになる。 「それはソープってことですか?」 「それそれ、だけど、全くの素人がいきなりソープだと緊張してうまくいかないかもな。童貞切りにソープへ行って緊張して立ちませんでしたじゃ、しゃれになんないだろ」 「じゃあ、どうすればいいんですか?」 「まずはヘルスで経験値を上げてから行けばいいんじゃないか。それにヘルスなら安いしな」 「なるほどー。さっそくヘルスのいい所を探してみます」 「おう、がんばれ。うまくいったら報告しろよ」  雅也はニヤニヤしながらも応援してくれた。  その日から守は毎晩ネットでヘルスの情報を探し始めた。  少ないけど夏のボーナスは使わずに残してある。風俗に何回か行くくらいなら十分だ。  条件としては 1. 年齢は十八歳から二十二歳くらい 2. 自分(170cm)より身長が低い 3. スタイルよりは顔重視。でもポッチャリは嫌。貧乳はOK 4. ヤンキー系、ギャル系はパス  こんなところだろうか。  六本木、横浜方面はほとんど行ったことが無いのでパスして、なじみのある品川、渋谷、新宿、池袋を中心に探してみることにする。  だがこれは思ったより大変だった。  まず店の数が多い。これほどたくさんの店があるとは思っていなかった。それで、まず店名に奥様とかが入っているあきらかな熟女系を外し、店名のセンスが無いものを外した。  それからサイトの作りがある程度しっかりしたものを中心に見て回る。サイトがちゃんとしているということは、経営者がちゃんとした人だろうという想像だ。  電話かメールで予約ができるかという点も重要だ。  店舗型とかホテル型とかの分からない言葉は検索して調べたり雅也に聞いたりする。  そうして選んだ店から条件に合う女の子をじっくり選んでいった。  ここからもけっこう大変だった。  1.の年齢と2.の身長はほとんどの女の人がクリアしていたが、3.が難しい。そもそも顔出ししている女の子は少数だし、ポッチャリがけっこう多い。  ほとんどが茶髪とか金髪で守が苦手なタイプの女の人ばかりだった。  中学卒業以来ほとんど女性と話したことがない守は女性が苦手だ。  守が普段話す女の人といえば、社長の奥さんと事務のおばちゃんしかいない。コンビニとかの店員を除くと若い女性と最期に話したのはいつの頃か思い出せないくらい昔のことだ。  ちなみにデリヘルも見てみた。理由は分からないが、普通のヘルスよりデリヘルの方がいい女の人が多い気がする。だが自宅に呼ぶのは怖いし、ラブホには入ったことがない。一人で先に入ってデリヘルを呼ぶのは難易度が高すぎる。  あきらめて普通のヘルスを中心に探すことにした。  守は何十件もの店のHPを見てもピンとくる人がおらず、どうしようかと悩んでしまう。もう少し条件を広げないとダメかなと思い始めていた。でも自分としては初キス、初フェラ、初風俗である。少ない貯金から出すのだからあまり妥協もしたくない。  探し初めて四日目、この店もどうせダメだろうなと思いながらたまたま開いたページで気になる人を見つけた。  それは新宿のとあるヘルスのエリだった。  22歳で身長166cm、スリーサイズは84D-58-86。顔写真はぼかしが入っているが、髪は黒だし、化粧もケバくなさそう。全体的に明るい感じで、あまり怖くない。近所のお姉さんタイプだ。  プロフには店長オススメマークが付いている。出勤は平日で、18時からの遅番だ。  掲示板を見てみると、エリちゃん最高とか、また絶対行きますとか、なかなか高評価な事が書かれている。  それにここは店舗型で全室シャワー完備なのが良い。  守もHPの情報を鵜呑みにするほどバカではないが、この人には何か惹かれるものがある。身長がちょっと高いのが気になるが自分よりは低い。  とりあえず、この人を第一候補にして、ブックマークする。それから他も探してみた。  毎日数時間ずつ、三日間探してみたが、結局エリより良さそうな女の人は居なかった。  そうすると、ますますエリに会ってみたくなる。エリじゃないとダメな気がしてくる。  守はエリを相手に決めた。そして、さっそく翌日から電話予約を始めた。  だが、これが一番大変だった。  この店のシステムではメンバー(2回目以降の人)は前日朝十時から、一般は当日朝十時から予約が始まる。  それで、まず電話が十時ちょうどにつながらない。しばらくしてつながってもエリみたいな人気の子は当然のごとく予約は埋まっている。  それでも守は毎日電話を掛け続けた。十時ちょうどに掛けないといけないが、その時間帯は仕事中だ。  だから十時前になると社長の目を盗み、トイレに籠もっては電話を掛ける。雅也は事情を知っているので協力してくれるが、社長や他の従業員には秘密なので、ドキドキしてしまう。  小心者の守は仕事をサボるのが心苦しくて、毎日少し余計にサービス残業して補填していた。  そうして一週間がたとうかという金曜日、十時ちょうどに電話がつながった。 「エリさんの予約をお願いします」  いきなり電話がつながってしまい。守は一気にテンパッた。 「メンバーの方でしょうか?」 「いいえ、初めてです」 「そうですか。一般の方は当日予約のみとなっております。エリは本日午後六時からだけが空いていますが、どうされますか?」 「えっ、空いてるんですか」  守のドキドキはレッドゾーンに入る。心臓がバクバクと鼓動する。  今日もダメだろうと思っていたので心の準備ができていない。まさか空いているとは思わなかった。 「予約をキャンセルされたメンバー様がいて、18時からだけが空いています」  守は一瞬だけ考える。チャンスは二度と来ないかもしれない。他の事を考えないで決断した。 「します。予約します」  そこから先は半分夢の中状態だった。  携帯の番号とかを聞かれたがすぐに答える。番号を教えるのはまずいかなと、教えたすぐ後に思ったが、どうせ掛けてくるのは叔父か工場の人間しかいない。何かあったら番号を変えれば良いだけだと割り切る。  一旦切って、折り返しかかってきた電話に出たり、注意事項を聞いたりするが、頭が変になっていて自分でも何をしゃべっているのか良く分かって無い。  電話が終わってからも現実ではないみたいな気がしていた。念のため着信履歴を見ると、確かに店から掛かって来ている。  守はそこで問題に気が付いた。この工場は朝九時から夕方六時までの勤務で昼に45分、三時に15分の休憩がある。定時まで働いていたら予約の時間に間に合わない。着替え、移動の時間を考えると四時には工場を出たい。  何とかして早退するしかない。  守は祈るような気持ちで社長に話しかけた。 「社長。すみません、今日は四時で早退させてください」  腰を直角近くまで曲げて、お願いした。ダメなら土下座でも何でもするつもりだった。  守が早退を申し出るのは工場に入って四年半で初めてのことだ。  社長が守の目を見てしばらく考える。  この昔かたぎでいつも自分の事を怒鳴っている社長が許してくれるだろうか。  守にとっては拷問のように長く思える時間が流れる。 「ああ、まあ良いだろう。いつも真面目に働いてくれてるし、仕事も暇だしな。その代わり、早退分給料から引いとくぞ」 「ありがとうございます」  社長は守の真剣な顔を見て理由も聞かずにOKしてくれた。  守は社長に抱きつきたいほど嬉しかった。  守は四時になると大急ぎで家に帰った。まずは手を良く洗う。特に爪の間に入った油を念入りに落とす。  守の部屋は今時珍しいフロが無いアパートなので、仕方なくお湯で濡らしたタオルで体を拭く。それだけでもやらないよりかはましだ。  そして、歯磨きをして、髪をセットしなおして、部屋にある一番いい服を着る。といっても普通のジャケットにパンツだ。中学を卒業して就職する時、叔父に買ってもらった物だ。他にはヨレヨレのポロシャツやジーンズくらいしか無いので仕方が無い。  鏡をみると着慣れていないのが一目瞭然で少し恥ずかしい。  守ははやる気持ちを抑えて、財布と携帯を確認すると部屋を出た。  駅に向かう途中でお金を多めにおろす。そして5時ちょうどに店に電話をかけ予約の確認をする。  JRに乗って新宿に向かう間、ドキドキが治まらない。 (ついに、初風俗だ)  初めて生で女性の裸を見る。ネットやエロ本では飽きるほど見てきたが、実物は初めてだ。  エリのまだ見ない顔も想像する。綺麗だといいなあ、優しい人だといいなあと妄想も止まらない。  新宿駅には三十分以上前に着いた。  トイレに行き用を足し、それから地図を見てもう一度店の場所を確認する。  あんまり早く行くのも恥ずかしいので、ちょっとだけ本屋をぶらつき時間を潰してから店へ向う。  駅から歌舞伎町までの短い距離をフワフワした気持ちで歩く。何か現実では無いような気分だ。  途中客引きの声を全部無視して、というか耳に入っていなかった。  そして五分前に店の入り口に着いた。  ドキドキしながらドアを開けると黒服のお兄さんが受付に居た。 「いらっしゃいませ。ご予約の方ですか」 「はいっ。六時に予約した福山です」  つい元気良く返事をしてしまう。  守は電話予約の時に名前を聞かれ、とっさに本名を答えていた。今になって考えれば偽名でも良かったのに、あの時はテンパっていて思わず本名を答えたのだ。 「お待ちしておりました。こちらへどうぞ。」  店員の外見に似合わない丁寧なしゃべり方に違和感を感じながらも守は待合室へ通された。  そこには既に三人ほどの男が居た。  普通のサラリーマン、大学生風の男、職業の見当が付かない自由人風の男。  守が入ると三人がチラッと目を向ける。そして、すぐに手元の雑誌に顔を向ける。  初めての雰囲気に守が戸惑っていると、さっきの店員が冷たい麦茶を出してくれる。  守はそれを一気に飲み干す。緊張で喉が渇いていたので、とても美味しい。  そして六時を数分過ぎた時、守は呼ばれた。 「福山様」  守は跳ねる様に立ち上がると、声の方へ向かった。  そこにはさっきの店員と一緒に女の人が居た。エリだ。  かなり綺麗な人だった。凄い美人というわけではないが、守が今まで会ったことがある人のうちで一番綺麗だ。  良い例えが上手く見つからないが、あえて言うと、欠点の無い顔だろうか。  少し細めの眉。はっきりした目。鼻もそこそこすぅーっと高く、赤い唇の形もなかなか良い。それらのパーツがバランス良く顔の中に納まっている。  風俗関係というよりOLさんという感じだ。  そして、肩にかかるくらいの黒いストレートの髪、スタイルが良く分かる体にフィットした赤いミニのワンピース。下着の線がかすかに浮かんでいる。  体はHPの写真やスリーサイズから想像したとおりのスリムさだ。服が張りつき、胸が大きいことが良く分かる。  守は思わず見とれてしまう。こんなに綺麗でスタイルの良い人で良かった。守は感動してしまった。 「福山様、こちらです」  エリの女性にしてはちょっと低めの声につられて歩き出す。  守の視線はエリの後ろ姿に釘付けになる。  けっこう背が高い。ヒールのせいかもしれないが、自分とほとんど変わらない。  細くて長い脚、柔らかそうなお尻。これを今から好きなだけ触れると思うと鼻血が出そうになる。  興奮を抑えきれないままエリの後を付いていった。  守は個室に通されたが、初めてなのでどうして良いか分からない。入ったところで突っ立ってしまう。 「どうしたの、入って」  エリが不思議に思い声を掛ける。  まだ顔を見ただけなのに、この人ならバカにしないと守は直感で思い、正直に話した。 「すみません、こういう所は初めてなんです」 「そっか。分かった。緊張しなくて良いから。ここは楽しむ所なんだから、私に任せて」  エリが微笑んで優しく守に話しかける。 「じゃあ、最初にシャワー浴びようか。脱がすね」  エリがそう言いながら守の服に手を掛けようとすると、守は跳ねのいた。 「いや、いいです。いいです。自分で脱ぎます」  年上の女性に脱がせて貰うなんて、恐れ多くてできない。守は反対側を向いて一人で服を脱いだ。  後ろでエリも脱いでいるのが気配で分かる。何かいけない気がして、エリの方をまっすぐ見られない。でも見たい。守は横目でチラチラとエリの方を見る。  上下お揃いの黒の下着、下はTバックで綺麗な形のお尻が丸出しになっている。  エリが視線に気が付いて言った。 「遠慮しないで見て良いのよ」  裸になった守は股間を手で隠しながら遠慮がちに全裸になったエリを見る。  胸は綺麗なお椀型で揉みごたえのありそうな大きさだ。乳輪と乳首はピンクとはいかないが普通の色で黒ずんでいない。大きさと形も普通で全然問題ない。  ネット上ではグロ画像かと言いたくなる様な酷い乳輪の女の人が居るが、そうでなくて守はホッとした。  そして、ウエストは締まっている。お尻は日本人風の垂れて四角い形じゃなくて、丸くて持ち上がっている。  陰毛はそこそこあるが、逆三角形に手入れされている。  まるで人気AV女優みたいな凄い体だ。店長オススメの人気嬢だけある。 (本物の迫力は凄い)  初めて見る生身の女性の体に守はいやらしいというより、何か荘厳な感じを受けた。  しかし、並んで立つと目の位置があまり変わらない。プロフの身長はちょっとごまかしているなと守は思った。 「そんなに真剣に見つめられると恥ずかしいな」  最初は遠慮していたのに、いつの間にか思い切り見てしまっていた。 「すみません。あんまり綺麗なので……」  気の小さい守は怒られたような気になって、すぐに萎縮してしまう。 「ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったのよ。冗談なんだから、好きなだけ見て良いのよ」  守に謝られてエリは困ってしまう。 「よし、シャワーを浴びましょう」  エリが気を取り直して言った。  二人でシャワールームに入ると、エリがお湯を掛けてくれる。  それからエリは両手にたっぷりとボディソープを取ると泡立てた。  その間、守はうがい薬を渡され、うがいさせられる。  そして、エリはスポンジを使わないで素手で守の体を洗い始めた。 「どう、気持ちいいかな」 「は、はい」  気持ちいいなんてものではなかった。くすぐったいような、ゾクゾクする感じで、はやくもペニスは勃起している。自分で体を洗うのとは全然違う。どうして人に洗ってもらうだけで、こんなに気持ち良いのだろう。  目の前ではエリの裸が動いている。視覚だけでも射精してしまいそうだ。  守は鼻で大きく息をしながら、エリの手を満喫した。 「60分コースだからちょっとだけサービスね」  守は60分コースを頼んでいた。基本料に指名料がかかり、割引分を引いて合計二万円だ。二十時まではちょっと安くなっていた。  他の店の料金と比べると中級か中の上レベルの店なのだろう。  エリは自分の体にもソープを付け、そのまま自分の胸で守の背中をこすった。 「ほああぁ……」  思わず守は変な声を出してしまう。  背中にとんでもなく柔らかいものが当たっている。その中央にはコリっとしたものがあり、背中を微妙に刺激する。  さらにエリの手が守の乳首をサワサワと撫でている。  この世のものとは思えない気持ち良さだ。  エリはしばらく背中をこすった後、後ろから両手を守のペニスに伸ばした。 「おぉー……」  突然のタッチに守は腰を引いて逃げようとする。  エリは軽く、かるーくペニスをこする。皮も剥いてカリの溝も丁寧に洗ってくれる。  その絶妙な手さばきで守は射精寸前まで追い詰められる。 「ちょっと我慢してね。あとで一杯だそうね」  エリに言われて、守はお腹とお尻に力を入れて、必死に我慢する。  エリはペニスの先端だけではなく、竿も袋も丁寧に洗う。  そして、お尻の穴に指先が触れたときには、ひゃっと声を上げてしまった。  もう我慢するのが辛くて、ダメだと思い始めたところでエリの手が止まった。  シャワーでお湯を掛けて綺麗に洗い流してもらう。敏感になっている亀頭は水滴が当たっただけで腰が痺れるような快感が走る。  体を洗い終わった時には、守は肩で息をしていた。我慢するだけでかなり体力を使ってしまっていた。 「よく我慢したね。シャワー中に出しちゃう人もいるんだよ」  そう言いながらエリが体を拭こうとするのを守は止めた。タオルを受け取り自分で体を拭く。  エリに拭かれるのは恥ずかしいし、これ以上刺激されたら、本当に射精してしまいそうだった。  体を拭き終わったところで、守はエリに手を引かれてベッドの端に腰掛けた。二人は体をくっ付けて座る。  エリは体にバスタオルを巻きつけている。守は股間を隠すようにタオルを乗せているが、ペニスはまだ勃起したままなので、タオルは盛り上がっていて、とても恥ずかしい。 「若いから2回はいけるね。3回いけるかな。時間内なら何回出してもいいから」  守はなんと答えていいか分からず、だまってうなずいた。 「じゃあ、キスしようか。初めて?」  守は正直にうなずく。 「分かった。最初から教えてあげる。まずは、目をつぶって、唇から力を抜いて」  守が言われた通りにすると、頬を両手で挟まれた。男と女が逆じゃないのと思ったが、心臓がバクバクしていてそれどころではなかった。今から初めてのキスなのだ。舞い上がってしまって、どうしたらよいのか分からない。両手を自分の太ももの上に置いて待ち構える。  エリによって顔の向きを変えられ、頭を少し傾けられる。 (来る、来る、来る、来るー……)  と思っているとエリの鼻息がかすかに顔にかかる。  そして、唇に何かが触れた。 (柔らかい……)  エリの唇は想像以上に柔らかかった。  守が初キスに感動していると、エリの舌がやってきて、守の唇をくすぐっていく。  ぞくぞくーっと、寒気が背中からうなじ、肩、二の腕の辺りまで広がっていく。  エリの舌が守の歯をこじ開け口の中へ入ってきた。そのまま口の中を這い回る。  特に上あごの裏を舌でくすぐられた時は、くすぐったさと気持ち良さが混ざった初めての感覚で体がモジモジしてしまう。  最初は遠慮して奥に引っ込んでいた守の舌もエリに誘われて少しずつ前に出てくる。  エリはすぐに舌を絡めてきた。 (これがディープキス……)  エリの柔らかくて、ぬめった舌が絡み付いてくる。それは体験したことの無い感触だった。  初キスの味はミントとレモンが混ざった甘い味だ。  頭がぼーっとしてくる。  いつまでやってても飽きない。このままずっと続けたいと思っていたのにエリの舌が逃げていく。 (あぁー……)  守は舌を追いかけるが逃げられてしまう。守が緩んだ顔で残念に思っていると、エリが言った。 「舌を出して」  何が起こるんだ。守は言われた通りに舌を差し出した。  するとエリがそれを唇で優しく挟み、舌を絡め、吸ってきた。 (あぁ、吸われてる……)  守はその気持ち良さに体中の力が抜けていく。 (あぁ、これもいい……)  少しだけこそばゆくて、体中がゾクゾクしてくる。なんでエリとのキスはこんなに気持ちいいんだろう。守は不思議な気持ちなった。  そこでまたエリの口が離れた。 「時間がもったいないから次にいくね」  そしてエリは守の体の色々なところにキスをし始めた。 「お、お、お、おぉー……」  首筋から始まり、耳、肩、胸へと口が移動していく。  それも単なるキスではなく、吸ったり、舐めたりとバラエティに富んでいる。 (これが、全身リップ)  この店では全身リップが標準で料金に入っている。  体のゾクゾク感はキスより何倍も上だ。体が震えるほど気持ち良い。守は全身リップが大好きになった。  その時、エリの手が守の股間に掛けたタオルの下に入る。そしてゆるゆるとしごき始める。 「あ、あぁー……」  完全に勃起しきっていたペニスに突然の刺激で守はうめき声を上げる。  エリは畳み掛けるように、乳首に吸いついてきた。 「あぁー、それは……」  二ヵ所同時攻撃に守は一気に追い上げられる。  乳首からはジンジンとした快感が、ペニスからは痺れるような快感が登ってくる。  守は歯を食いしばり、お尻を引き締めて耐えるが、いくらも持ちそうに無い。 「あっ、あっ、待って、待って、もう、出ます、出ます」 「じゃあ、一回出しちゃおうか」  エリは手を止めると、守をベッドの上に寝かせた。そして股間に顔を寄せるとパクッとペニスの先を咥えた。 「おっ、おおぉー……」  一瞬だけ刺激が止み、気の緩んでいた守は鋭い刺激に驚いた。  慌てて下を見るとエリの顔が股間にかぶさっている。 (これがフェラ……。凄い。凄すぎる……)  ペニスの先が暖かくてヌルヌルしたものに包まれ、溶けるように気持ち良い。  自分でやるオナニーとは比べ物にならない快感だ。  来て良かった。守は心の底から思った。  そんな守の感慨もエリの動きで吹き飛んだ。 「ぅああああーー……」  エリが顔をスライドさせ始めたのだ。唇でペニスを締め付け、舌が裏筋から先端を這い回る。片手はわっかを作り竿をしごくし、片手は守の腰から太ももにかけてをサワサワと撫でる。おまけに髪の毛の先が守の股間や太ももに当たり快感をさらに大きくする。  これには童貞の守は耐えられなかった。 「あぁー、ダメ、ダメです。出ます」  一瞬口内発射が料金に入っていたかを思い出そうとするが、すぐにそんなことを考えられなくなる。 「出るっ、出ます。出ます。出ます。出ます」  守がいくら言ってもエリは口を離そうとしない。さらに激しく手と口を動かしてくる。  守の抵抗もそこまでだった。自然と全身に力が入り、息を止める。 「あぁー、出ますー、あっ、ああああぁーー……」  ぶびゅるるるるーーー……、ぶりゅるるるるーー……、びゅるるるー……。  頭の中が真っ白になる凄い快感と共に守は精液を大量に吐き出した。まるで一週間もオナ禁したくらいの大変な量だ。  腰の周りがピリピリと痺れて、ペニスは溶けてなくなったみたいな感じだった。  守はペニスに力を込め、最後の一滴までエリの口の中に吐き出した。  そして体中から力を抜く。  はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。  守は凄い脱力感に襲われる。体中から力を吸い取られたみたいだった。  エリが精液をこぼさないようにしながら口を外した。  そのとき唇が敏感になっている亀頭の先に当たり、守はうっとうめいた。  フェラがこんなに気持ち良いとは想像もしていなかった。新宿にこれだけたくさんのヘルスがある意味が理解できた。フェラはとてつもなく気持ち良い。  守は少し大人になった気がした。 <第2章>  少しの間どこかに行っていたエリが戻ってきてベッドの端に座った。  守も起き上がり、エリの横に座る。まだ体が少しだるい感じがしていた。 「何か飲む? コーヒー、ウーロン茶、緑茶、コーラ、ポカリとかがあるよ」  エリが守の方を見ながら言った。 「じゃあ、ウーロン茶ください」  守は何か恥ずかしくて目を合わせられず、下を向いたまま言った。 「はい、どうぞ」  エリがペットボトルの蓋を外し、わざと手を触れ合わせるようにしながら渡してくれる。  守はびっくりして手を引っ込める様に受け取ると、財布を急いで探した。 「あぁ、いいの、いいの。お金はいいのよ。サービスだから」 「そうなんですか」  守はそんなささいな事でも恥ずかしくなり、顔が熱くなる。 「ほんとに初めてなのね」 「すみません」  守はいつもの癖ですぐに謝ってしまう。 「女の子と付き合ったこと無いの?」 「はい」  エリの前だとなぜか素直に何でも話せてしまう。 「じゃあ、キスも私が初めてなんだ。なんか嬉しいな」  守は頭に血が昇り、顔が赤くなるのを感じた。 「あ、あ、あの……」 「何?」 「見せてもらっていいですか」 「何を?」 「あの、あの、あのー、えーと」 「もう、冗談よ。見ていいよ。普通は元気になるまでお話してることが多いんだけどね」  エリは守が見やすいようにベッドの上で横になった。そしてほんの少しだけ脚を開く。  守はエリの横で正座をして、食い入るように裸を見つめる。  エリの胸は横になっても、それほどひしゃげていない。  オマンコは毛と脚が邪魔でよく見えないが、形が何となく分かる。  守の刺すような視線にエリは落ち着かない素振りを見せる。 「そんなに真剣に見られると、少し恥ずかしいな」 「さ、さ、触ってもいいですか」 「うーん、いいよ。そのかわり、優しくよ」 「はいっ」  守は恐る恐る手を伸ばすと、触れるか触れないかというくらいで軽く太ももに触れる。  エリの肌はしっとり、スベスベで自分のがさがさの肌とは全然違う。  触っているだけで、気持ち良くなってくる。  守は太ももから腰を通り上へと手を動かしていく。  そして、いよいよ胸に触った。 (やわらかいー……)  なんて言えばいいのか、水風船みたいな感触。柔らかいのに弾力がある。  これは楽しい。いくら触っても飽きない。  エリの反応に気を付けながら、少しずつ少しずつ力を強くしながら両手で乳房をこねる。  エリは目をつむって、じっとしたまま守の好きにさせてくれる。  守はエリの眉が動くか動かないかくらいのギリギリの力で乳房を揉み続ける。  夢中になり数分間黙々と乳房の感触を味わっていると、エリが言った。 「吸っても良いよ。でも噛んじゃダメだからね。跡を付けるのも無しね」  守は一瞬だけためらったが、ゆっくり顔を近づけ、片方の乳首を口に含んだ。 (これが乳首)  まずはじっくりと舌で味と感触を確かめる。味は何もしない。乳首の根元、側面、先端と丁寧に舌先で探っているうちにだんだんと硬くなってきた。 (立った。乳首が立ってきた)  乳首が立ってきたことに守は感動してしまう。  立つのは必ずしも感じたからではないが、童貞の守にはそんなことは分からない。  うれしくなって舌へ力が入る。  もう乳首だけではなくて、乳房を舌でグリグリ押し込んでいく。すると強い反発が帰ってくる。  守は舌を硬くしてツボを押すように乳房を押したり、力を抜いて舌全体を使って乳房全体を舐め上げる。  乳首を唇で挟んで舌で先端をくすぐったりもする。  守は思いつく限りの方法でエリの胸を満喫した。余った手はエリの体を這い回る。  自分でも気付かない内に頭に血が昇り、興奮はマックス状態だ。  ペニスもガチガチで疼き始めている。 (落ち着け、焦るな、ゆっくりだ)  ペニスがエリの体に当たらないように腰を引いて気を付ける。  その時、エリが守に言った。 「指を入れてもいいよ。傷つけないように気を付けてね」 (うぉー、指入れ)  この日の為に毎日爪を短くしてある。  守が手をエリの股間に近づけると、脚が少し開いた。  様子を窺いながらゆっくりと人差し指を入れていく。 (うわぁー……)  指が吸いこまれていく。柔らかくて、熱くて、ヌルヌルしているものに指が包まれる。  これが女の人の中なんだ。  怒られないように恐る恐る指を動かす。  人差し指だと一番奥に届かない。中指に変えて根元まで入れてみる。  ぐっと押し込むと指の先に丸くてツルツルしたものが当たる。これが子宮の入り口か。  初めて触るので守はよく分からない。指を色々動かして未知の場所を探検していく。  恥丘の裏になる部分には確かにザラザラしたものがある。ネットに書いてあった通りだ。  そうして守はエリの体の内側を調べて回り、膣の中の構造を頭の中に思い浮かべる。  毎日工場で機械や部品、図面に囲まれている守は立体的に物を考えるのに慣れている。 「あ……」  エリの口から声が漏れる。  守はエリが演技をしていると思った。小さい頃から人の顔色を窺って生きてきた守はエリの細かな反応で、感じていないことが分かった。  でもそんなことは、どうでも良かった。  今はエリの体の探検に夢中だった。  ひたすら乳首を舐め、乳房を揉み、膣の中を探った。  そんな時、エリの体がほんのかすかに動いたのを守は見逃さなかった。  太ももの内側の筋肉がピクッと動いた。すぐにエリの顔を見ると、ほんのかすかに眉が寄ったが、すぐ元に戻る。  今の所が気持ち良かったのかな。  守は注意深く、今のザラザラの近くの反応が有った場所をもう一度触った。 「あっ……」  守は演技の声がほんの少し変わったのを敏感に聞き取った。  やはり今のところはエリの感じるポイントなんだ。守は何回か続けてこすってみて、エリの反応を確かめ、確信した。 (他の場所も調べてみよう)  守はそうしてエリの感じる所をどんどん探していく。  エリの反応がほんの少し大きくなる。体が揺れ、脚がくねり、手が何かを求めてさまよっている。  体温が上がり、肌に赤みが差してきた気がする。そして、エリの股間からは海の匂いに似た複雑な匂いが漂ってきた。  その匂いを嗅ぐと守は体が熱くなってくる。ペニスの疼きがさらに大きくなる。思い切りしごきあげ、精液をぶっ放したい。 「あの、もう……」 「何?」 「いえ、あのー……」  守のペニスは先から涎を垂らして、ピクピクしている。自分の手でいいから思い切りしごきたい。いや、せっかくだからエリにしごいてもらいたい。 「もう、冗談だって。じゃあ舐め合いっこしようか。」  守は仰向けに寝かされる。 「汚くて、がっかりしないでね」  エリが守の顔を跨いでシックス・ナインの形になる。  守は初めて見る女性器のアップに圧倒された。  ビラビラがはみ出しているが、ネット上の無修正に比べれば全然ましだ。黒ずみもそれほどではない。十分許容範囲だ。  エリのような綺麗な人にもこんなオマンコが付いているかと思うとギャップで興奮する。  クリトリスの現物は想像より小さかった。BB弾くらいの大きさを想像していたが、実際は一回り小さい。  それと一番以外だったのはクリトリスには根っこがあったことだ。乳首みたいに体からピョコンと出ているものだと思っていたが、実際はクリから上の恥丘に向かって数センチの細長い軟骨みたいなのが伸びている。まるで亀頭と竿みたいな関係だ。  それから守は映像や画像でしか知らなかった女性器を目と舌と指で確認していく。 (これが小陰唇で、ここが尿道口か)  左右の襞を一枚ずつ丁寧に舐める。襞の根元の溝も汚れをこそぎ落とすように舐める。  オマンコの中に舌を差し込むと、しょっぱい味の他に懐かしい匂いがした。小さい頃母親と一緒にお風呂に入った時に嗅いだ匂いだ。この匂いは大人の女性の匂いなんだと守は納得する。  その間エリは守が股間で遊ぶのを邪魔しないように、ソフトな刺激に抑えていた。  玉や竿に舌を這わしたり、手でやさしくしごく。まだ時間に余裕があるので、守の好きにさせていた。  守は気の済むまで舐めて、構造を完全に理解すると、クリへ舌を伸ばした。  半分包皮に包まれていて、少ししか顔を出していない。  まずは包皮ごと舌先で軽く舐める。反応は無い。  守は全速力で舌を動かしクリを舐める。  怒られるかなと思いながらもオマンコの中に指を入れた。そして先ほど探したエリの感じるポイントを指でこする。  エリの手が一瞬だけ止まるが、またすぐに動き出す。  守は調子に乗って、残った手でクリの皮を剥き、クリの根っこを優しくしごく。  舌は剥き出しになったクリを遠慮なく舐めまくる。クリの先、根元、その周りと舌の限界に挑戦するかのように動かした。  指も感じるポイントを次々とこすっていく。たまに、寄り道して新しいポイントを探したりもする。  守はエリの体に夢中になっていたが、ふと気が付くと、エリはペニスを咥えたまま動きが止まっている。  シックスナインの体勢なのでエリの顔は見えないが、体の力の入り具合からして感じているような気がする。  守は嬉しいというか、優越感か征服感みたいなものを感じて、行為を続けた。  舌は疲れてだるくなってきたが、我慢してクリを舐め続ける。  そして、どうにも舌が動かなくなったところで、あきらめてクリに吸い付いた。  その瞬間、守はエリの太ももで顔をぎゅーっと挟まれる。苦しいけど、嬉しい、至福の感覚だ。守は喜びを表すために、クリをさらに吸い上げる。  エリの体もかすかに震えている。  数秒の後、エリの脚が緩んだ。守もクリから口を離し、指を外し、大きく息をした。  それはほんの短い間の出来事だったが、なぜか守はすごく幸せを感じた。  守が余韻に浸る間も無く、股間から強烈な刺激が上がってきた。 「お、お、お、お、おぉーー……」  エリが猛然とフェラを仕掛けてきた。  さっきのフェラとはレベルが違う。唇は強く竿を挟み、舌はどうなっているのか不思議に思うほど絡み付いてくる。それが根元近くから先端まで凄いスピードで動いている。 「あぁー、す、すごい。凄いです……」  一回出している守だったが、そんなことは関係無いような大きな快感に精液が込み上げてくる。 「そんなにしたら出ちゃいます。ちょ、ちょっと待って……」  エリの動きは止まらない。頭の前後運動へさらに横の回転が加わり、ペニスにひねられる感覚まで加わった。 「うああああぁー……、ダメですー、ちょっと、ちょっと待って……」  フェラ二回目の守に到底耐えられるものではなかった。  玉袋が持ち上がり、精液が今にも出そうな状態だ。  おしっこを漏らしてしまいそうな感じがして、腰の辺りにピリピリと痺れるような電流が流れる。  もう頭がおかしくなりそうだった。 「あああー、出ます。ダメ、もう出ます。あぁー、ダメだー……」  守がもうダメだと思った瞬間、エリにキュッと睾丸をつかまれ、先端の割れ目に舌を捻じ込まれるように舐められる。  今日一番の大きな快感が体の中を走り抜けた。 「あぅーー……」  びゅるるるるー……。  射精してる最中にもエリは竿をしごき、精液を搾り取ろうとする。  守の腰は持ち上がり、さらに精液を吐き出していく。 「はぁー……」  ぴゅるるる、ぴゅるる……、びゅっ、ぴゅるるー……。  精液を出し切ってもエリは口を離さない。さらにペニスを吸い上げてくる。 「あぅっ」  竿の中に残った精液までエリにチュルッと吸い上げられてしまう。  守は全てを出し切りぐったりする。体中のエネルギーを出し切った感じだった。  腰の周りがまだ痺れている。むず痒い感覚も残っている。  守は目をつむり、余韻に浸った。  ごそごそしていたエリが守の横に来た。 「どうだった」  目を開けてエリの顔を見ると、どうだと言わんばかりの顔をしている。  守はその表情に見覚えが有った。  幼稚園の頃、守がいじめっ子に反抗したら、いじめっ子に泣かされたことがあった。  その時のいじめっ子の表情だ。俺の方が強いんだ。分かったかと言いたげな顔だ。  守は素直に負けを認めた。 「凄かったです。こんな気持ち良いのは初めてです」 「それは良かった。もうすぐ時間だから軽くシャワー浴びようか」  守はエリに連れられシャワーを浴びた。  お湯で汗を流し、股間だけソープで洗われる。そして、泡を流して終わった。  守はエリの顔を見ていたが、機嫌が良いのか悪いのか分からない。  相手の顔色を窺うのが癖の守は何か悪いことしちゃったかと不安になる。  怒っているような感じはするが、手付きはとても優しい。かといって機嫌が良いようにも見えない。  守は大人しくしていようと決めた。  浴室を出て、二人は服を着ると、再びベッドの端に座った。  時計を見ると、まだ十分ちょっと時間がある。  エリの機嫌が良ければ、キスとかのお願いをするところだが、あまり良いようには見えない。  守はもったいないけど、そのまま黙っている。 「ちょっと携帯貸して」  エリが命令口調で守に言った。  守は急いで携帯を取り出しエリに渡す。  するとエリは慣れた手つきで守の携帯を操作すると、自分の携帯も取り出して二つを向かい合わせる。そして何かのボタンを押した。 (アドレス交換?)  友達の居ない守は携帯のアドレス交換などしたことが無い。赤外線通信は試したこともなかった。  守は意味が分からず、困ってしまうが、エリが怖くて何も聞けない。 「コマ劇場の前にマックがあるからそこで待ってて。1時までには行けると思うから」  エリが守に携帯を返しながら言う。 「えっ」  守はさらに訳が分からなくなる。 「絶対に来てね」 「はっ、はい」 「じゃあ、ちょっと早いけど、出ようか」 「はいっ」  そこから先は流れ作業だった。  エリが電話で何かをしゃべると、別の部屋に案内され、そこで店員にアンケートを書かされる。守は全部最高評価にした。書き終わると、店員に送られ店の外に出た。  守はエリの最後の行動の意味が分からず、一人動揺していた。 <第3章>  守は混乱しながら、とりあえずコマ劇場前の広場へ向けて歩いた。  適当な場所を見つけると、座って考え始める。  人の感情を読み取るのが得意な守でも、エリの真意は分からなかった。  何かエリを怒らせるようなことをしてしまったのだろうか。  もう本名も携帯の番号も知られてしまっている。  今日のところは逃げても、自宅を突き止められたら逃げきれない。  怖いお兄さんが来たらどうしよう。  それに今はまだ七時だ。指定の時間まで六時間もある。  色々な考えが頭の中を駆け巡る。  守はとりあえず牛丼で腹ごしらえをした。特にお腹がすいていた訳ではなかったが、何かしないと不安で仕方が無い。  それからネットカフェに入った。時間を潰すにはここが一番だ。  しかし、マンガを読んでもちっとも楽しくない。  マックの店内でいきなり刺される事は無いだろうが、事務所とかに連れて行かれて、借金を背負わされたら……。怖いことばかり考えてしまう。  先輩の雅也へ相談しようかとも考えたが、何も関係ない人を巻き込むわけには行かないと思いとどまる。  万が一の時の為に、守は先輩の雅也へ簡単ないきさつを説明したメールを送る。こういうときに頼れる人間が他にいない。何か有った時は雅也が警察へ連絡してくれるだろう。  約束の三十分前に守は指定のマックへ入った。  終電が過ぎているというのに、逆に終電が終わっているせいか店内はそこそこ人が入っていた。  これだけ人が居たらいきなり刺されたり、殴られたりする事は無いだろう。  一時が近くなり守の緊張がじりじりと増していた時、突然携帯が鳴った。  守の携帯が鳴る事はめったに無い。最初は自分の携帯だと気付かなかった。  振動で自分のだと気付いて、慌てて手に取ると画面には『エリ』と表示されている。  守が出るとエリの声が聞こえた。 「今、どこ?」 「マックの中です」 「すぐ、行くわ」  それだけで、電話は切れた。  ついに来たーと守が緊張していると、エリが一人で現れた。  店の時の服と違って、黒のタイト気味の膝上スカートに、黒のジャケットという服装で、まるでおしゃれなOLさんか秘書という感じだ。 「行くわよ。付いてきて」  どこに連れて行かれるのか。すでに誰かに見張られているのかもと、守はドキドキしながら付いていく。  エリは一人で先にズンズン歩き、一軒の建物に入っていく。守が一目で分かるラブホテルだ。  エリは部屋を選ぶと、またも先に歩いていく。守は訳が分からないまま付いていく。  そしてエリは部屋に入り、バッグをテーブルに置くと、いきなり守に抱きついて、キスをしてきた。舌を絡める濃厚なキスだ。  守は突然のことに頭が混乱する。もうどうとでもなれという気持ちで守も舌を絡め返す。  店でエリにやられた事を思い出し、口の中を舌でまさぐる。あごの裏は特に重点的に舌でくすぐる。 「んふぅー……」  エリの鼻の奥から、こもった音が漏れる。  守は調子に乗って、エリの背中に手を回す。  柔らかい。女の人って柔らかい。胸が当たってポヨポヨする。体の横も後ろもふっくらしていて抱き心地が良い。  守はエリが何も言わないのをいいいことに、少しずつ手を動かし体を撫でた。  根が小心者の守はエリの微妙な変化に細心の注意を払う。  調子に乗って、少しずつお尻にも手を伸ばす。  大丈夫だ。嫌がっていない。  さわさわーと撫でる。ショーツの線に沿って尻肉を指でたどる。  そして服の中で痛いくらいに勃起しているペニスをエリの腰に押し付ける。  守が夢中になっていた所でエリの口が離れた。  エリは守から離れると服を脱ぎ始める。 「あんた、童貞の割には筋がいいから、もう少し試してみようかと思って」  守は驚きながらもつい見とれてしまう。 「ほら、あんたも脱いで」  エリは全裸になるとベッドに上がった。上に掛けてあるものをバサァーっとはぐと、横たわる。  ここまで来たら、毒を食らわば何とかだ。守は覚悟を決め、服を全て脱ぎ去るとベッドに上がった。 「さっきみたいにやってみて」 (店でやったみたいにやればいいのかな?)  意味が良く分からない。 「私をイカせられたら、童貞をもらってあげてもいいわよ」 (えっ、童貞……、セックス……、なんで?)  守はますます意味が分からない。だけどほんとのことなら大変だ。。  初風俗、初キス、初フェラに続いて初体験まで一気に済ませることになる。これは凄いことだ。  守は俄然やる気が出てきた。  とにかく、がんばってイカせるんだ。今までネットやAVで勉強した愛撫のことを思い出す。  だけど、いきなりどうぞと言われても、何から始めればよいのかとまどってしまう。  所詮、付け焼刃の机上の知識はいざという時にあまり役に立たない。  『さっきみたい』という事はお店で俺がやったのが気持ち良かったということか。  お店で何をしたっけ。  守は店での事を思い出そうとする。  そうだ、俺がエリさんにやってもらって気持ち良かったこと、俺がやってエリさんの反応が良かった事をすればいいんだ。確か、エリさんはキスの後、全身リップをしてきた。  守はエリの首にキスをした。最初は優しく、丁寧に、単調にならないように気を付ける。  エリにやられた事を思い出しながら、唇、舌、手を使っていく。  愛撫をしながらもエリの反応を探るのに全力を傾ける。エリの表情、呼吸、体の動きの変化を少しも見逃さない。  首、肩、鎖骨へと少しずつ下がっていく。  そして胸へ到達する。  指先で触れるか触れないかぐらいで乳房に触れる。乳房のふもとから登っていっては乳輪の所で止まる。乳首に触れないようにしながら、爪の先で軽く引っ掻いては元の位置に戻る。それを両手で何度も繰り返す。  以前AVで見て、いつかやってみようと思っていたやり方だ。  エリはすぐには反応しないが嫌がってもいない。守は黙々と繰り返す。  それを数分続けるうちにエリに微妙な変化が現れてきた。  呼吸に合わせて胸を突き出し気味になっている。まぶたを閉じる力が強くなり、眉がかすかに動いている。少しは効いているみたいだ。  守はまだ寝ている乳首の先に人差し指の腹でそっと触れる。そのまま軽くコスコスと撫でる。  エリが大きく息を呑む。腹筋に力が入り、眉がピクリと動いた。  続けているうちに少しずつ少しずつ乳首が立ち上がってくる。  すっかり乳首が立ったところで守は口に咥えた。優しく舌で触れる。もう片方は乳首の先を撫で続ける。 「あ……」  とうとうエリの口からかすかに声が漏れた。  守はそれを聞き逃さない。 (感じてる……)  嬉しいような、誇らしいような気持ちが湧き上がってくる。自分でも女の人を喜ばせられると思うと自信も湧いてくる。  今まで以上に熱を込めて、乳首の相手をする。  熱心に、丹念に乳首を舐め、こすっていると、エリが脚をモジモジとすり合わせている。  守は太ももにも手を伸ばし、さわさわーと撫でてみる。  エリはかすかに体を震わせて反応する。  エリの反応を見るのがとても楽しい。  母親が死んで以来、人に褒められたことはほとんど無い。叔父には厳しくしつけられ、工場では昔かたぎの社長にいつも怒鳴られている。  そんな自分が女の人を感じさせている。愛撫がこんなに楽しくてワクワクするものだとは知らなかった。  守は反対側の乳首へ移動して、そこも舌で優しく撫でた。 「あっ……」  またもエリから声が出て、しかも脚が段々開いてくる。  守が太ももの内側へ手を進めると、そこはじっとりと蒸れていた。柔らかさを楽しみながら、膝近くから付け根ギリギリまでを何度も往復して撫でる。  ここまでで、守はだんだんエリの感情表現がだいぶ分かってきた。  顔や体の動きを見ていると、感じているのか、くすぐったいのか、嫌がっているのかが何となく分かる。  小さい頃から周りにイジメられていた守にとって人の感情を読むのは生き残るための手段だった。  顔の表情一つとっても、眉の動き、目のつむり方、開き方、鼻の穴の膨らみ、口の動き、頬の動きと複雑でそこから色々なことを読み取れる。  それにセックスだと手、指、脚の動きも参考にできる。どうして欲しいかを読み取るくらいは守にとって比較的簡単な話だった。  エリはもっと強い刺激を求めているように思う。  お店ではクンニして、指を入れたのだから、そこまではやっても大丈夫だろう。  守はそっとオマンコに手を伸ばした。合わせ目の下の方にはヌルヌルした液体が滲み出ている。  それを指先につけると、上の方へと塗り広げていく。  エリの腰が一瞬逃げるような動きをするが、ゆっくりと元の位置に戻ってくる。顔を見ると感覚を噛み締めている様子だ。 (よし、大丈夫だ)  守は膣口からクリトリスまで指先で丹念にぬめりを広げていった。  その間も片方の乳首を黙々と舐め、もう片方を人差し指の腹で撫で続ける。  守はその作業が楽しいということもあったが、実の所エリを怒らせるのが怖い気持ちのほうが強かった。  痛くして『もういい、終わり』と言われるのが怖くて、慎重にならざるを得なかった。  実はそのやり方が守も知らない内にエリを着実に追い込んでいた。  エリは商売上いちいち客の愛撫で感じるようなことは無い。プレイの一部として感じる振りはするが、それは客の方も分かった上でのことだ。  だが、守のやり方は今まで付き合った男や店に来る客の誰とも違っていた。  信じられないくらいの我慢強さでじっくりと性感を掘り返してくる。しかも、自分の考えを読まれているのではないかと思うくらい的確に感じる所をちょうど良い感じで責めてくる。  もっと強くと思うと強く、もう少し優しくと思えば優しく、絶妙な加減でやってくれる。  これにはエリもたまらなかった。自然と守の愛撫に体が反応してしまう。  とんでもない男を拾ってしまったのかもしれない。エリは凄い事が起きそうな予感がしていた。  エリの反応が分かりやすくなってきた。  胸や腰が持ち上がり、手はシーツを掴むように動いている。 (だんだん強くするんだ)  守は乳首を舌で弾き、指先でクリクリと捏ねた。そしてクリトリスをかるく撫でる。 「んんっ」 (感じてる……)  守は興奮してきた。自分の愛撫でエリが感じてる。声まで出して快感を表している。  これで童貞の男が興奮しないわけが無い。  守は舌のスピードを限界まで上げ、乳首を捏ねる指先に力を入れる。  弾かれた乳首はボクシングのパンチングボールのように揺れ動き、捏ねられる乳首はグニグニと形を変える。 「い、いい……、なかなか、いいわ」  今までの口調と違う、とても切なそうなエリの声だ。  守は何か吹っ切れた。  頭の片隅では今の事態に違和感というか、落ち着かない感じがあった。最後に怖い人が出てくるんじゃないかとか想像していたが、ここまでのエリの反応を見ていると人をだましているとは思えない。  意味は分からないけど、悪意ではなく善意で俺を選んでくれたんだ。  そう思うと、守のやる気と興奮が一気に盛り上がる。  守は乳首から口を離し、オマンコにかぶりついた。  穴の中に思い切り舌を突き入れる。そして中で舌をメチャクチャに動かした。 「ううううぅー……」  エリからうめき声が漏れる。  守は乳首を両手でこねる。 「あんんんぅー……」  エリは胸を突き出し、乳首いじりをおねだりしてくる。 (いいのか、もっと強くしていいのか、分かんない。分からないけど、やっちゃおう)  守はギュギュギューっと乳房を握り締めた。 「いい……、痛いけど、いいぃ……」  エリが眉をしかめながらあえぐ。  守は興奮のあまり訳が分からなくなった。膣口から舌を抜くと、クリに思い切り吸い付く。  片手で乳房を揉み込み、片手をオマンコの中に指を突っ込んだ。店でやったときの事を思い出し、エリの感じるポイントを確実にこすり上げた。 「ああああぁー……、す、すごい、いいー……」  守は体の限界に挑戦しながらエリを責め続ける。左手は握力の限界まで乳房を揉み続け、右手は指がつりそうなくらい小刻みに動かしポイントを刺激する。舌は疲れて痛くなるまで動かし続けた。 「あぁ、ダ、ダメ、もう……、もう、我慢、できない……」  童貞の守はそんなことを言われてもピンと来ない。必死で手と舌を動かし続ける。 「もういいから、来て、早くー……、早く来てー……」  守はそれでも何のことか分からない。誰か来るのかと、とんちんかんな事を考えてしまう。  守に悪気は無いが、エリはじれったくて、我慢の限界が近づいている。 「早く早く早く、入れて、早く、入れてー……」  エリがもう切なくて限界という顔をしながら、守のペニスを掴む。そして自分の方へ引っ張ろうとする。  それでようやく武志も意味が分かった。 (いいのか、本当にいいのか)  童貞が突然入れてと言われても、戸惑ってしまう。  まずはコンドームだ。コンドームをしないと。守はコンドームを探し始める。 (枕の近くにあるはず)  だが、枕の近くにそれらしいものが無い。守はコンドームが剥きだしか、コンビニで見るような長方形の箱に入っていると思っているので、小さいケースが置いてあるのに気付かない。  守が見つからなくてあたふたしていると、エリの我慢が限界を超えようとしていた。 「いいから、大丈夫だから。早く、入れなさい!」  エリが怒るように言った。  人に怒られるのに弱い守は探すのを止めて、すぐにエリの両足の間で膝立ちになった。ペニスを掴んでエリの股間に向ける。そして闇雲に腰を進めた。  当然のごとく、ペニスは狙いをはずれ尿道口からクリの方へそれていった。 「違う、もっと下」 (そうだ、思ったよりも下を狙うんだった)  確かネットの情報にそう出ていた。守がもう一度狙いを付けようと思ったら、待ちきれないエリがペニスを掴んで入り口にあてがった。 「そう、そこ、押し込んでっ!」  エリが叫ぶ。  守も命じられるまま、腰を進めた。 「んんんぅー……」 「おおおおぉー……」  二人の口から同時に声が漏れる。  さんざん焦らされていたエリは、入れられただけで、頭まで快感が突き抜けた。  守は初めての挿入に感動する間も無く、耐えるので精一杯だった。 (凄い、何だこれ……)  温かくて、柔らかくて、ヌメヌメした物が絡み付いてきて、しかもそれがキュッキュッと締め付けてくる。  フェラどころの話ではなかった。まるで何本も舌がある女性にフェラされているみたいだった。オナニーとは次元が違う気持ち良さだ。  守は気持ち良過ぎて動くことができない。 「突いて、もっと奥まで突いてっ!!」  エリが怒った声で催促するが、守は動くことができない。 「あぁー……、気持ち良過ぎて、動けないです……」  守が情け無い声で言い訳する。 「いいから、突いて、もっとー」  エリは自分から腰を突き上げ、両足を守の腰に回し、無理矢理自分の方へ引き付ける。  その動きでペニスはこすられ、守を今まで経験した事の無い快感が襲った。 「ダメー、それ以上したら、出ちゃいますー」 「ダメ、我慢して、もっと、突いて。おっぱいも揉んで」  エリが胸を突き出しながら叫ぶ。  守はすぐにエリの両乳房を握り締めた。 「あっ、いいー……」  エリが痛いくらい激しく腰をぶつけてくる。  守は自分が動かなくても、エリの動きだけで射精しそうになる。今日は既に二回出しているが、全く影響が無いほど射精感が込み上げてくる。気持ち良過ぎる。 「あぁ、もうほんとにダメです……。で、出ますー……」  自分は我慢強い方だと思っていたが、射精を我慢するのは別物だった。玉袋はキュッと持ち上がり、ペニスの奥がズキズキ疼いている。いくらお尻に力を込めても押さえられない。 「まだダメー、もうちょっと、もうちょっとだけがんばって、男でしょ、我慢してー……」 「ごめんなさい、あぁー、出る、出る出る出る、ダメだぁー……」  エリが急いで自分も絶頂を合わせようとするが、間に合わない。 「あ、はぁーー……、んっ、んんぅー……」  ぶびゅるるるるーーーー……、ぶりゅるるるーー……、びゅるるるっ…………。  守は腰を突き出しペニスを根元まで埋め切ると、会心の射精をおこなった。  今日の射精の中で一番気持ち良い。頭の中は真っ白になった。ペニスには剥き出しになった神経を直接触られているように強い快感が走る。腰の辺りがピリピリ痺れ、気持ち良過ぎてどうにかなりそうだ。  一週間オナ禁した時より凄い。これほど気持ち良い事は生まれて初めてだった。 (これがセックス……)  守は動きを止め、最後の一滴まで出し切って、余韻を噛み締めた。 「まだダメって言ったのに」  エリの少し非難めいた言葉に、武志は余韻を吹き飛ばされる。  エリは枕元に手を伸ばし、ティッシュを数枚引き抜くと言った。 「もう抜いて良いよ」  守は言われた通りにすぐにペニスを引き抜いた。  ポカッと穴が開いて、そこから精液が垂れそうになるのを、エリがすかさずティッシュで抑える。  守はその動きをじぃーっと見つめた。 「この状況を見られるとさすがに恥ずかしいんだけど」  守は慌てて目を反らす。  エリはティッシュを捨てると起き上がった。 「シャワー浴びるよ」  エリがベッドから降りて歩き出すが、守はどうして良いか分からない。  ついて来いという意味か、それとも待ってろという意味か。  守が悩んでいると、エリが振り返り、目で守を呼んだ。  そう言えば、エリとは店で一緒にシャワーを浴びたのだ。一回も二回も同じということか。守は一人で納得し、エリに続いて浴室に入った。  エリは髪をゴムで留めている。  守が手持ち無沙汰で突っ立っていると、エリに睨まれる。 「あんたねぇ、童貞切ってもらった相手にお礼を言おうとか思わないの」  守はビクンと体を伸ばして、おじぎした。 「どうも、ありがとうございました」  エリは立ったままで何も言わない。  守ははっと気が付いて、慌ててシャワーヘッドに手を伸ばす。温度を調節してぬるめのお湯を出した。  もう、ここはお店じゃないんだ。  待っててもエリが洗ってくれるわけではない。 「お湯掛けますね。湯加減どうですか?」 「まあ、いいわ」  守は一通りお湯を掛けると、ボディソープを取り、手の平で泡立てる。  お店でエリにやってもらったように、今度は逆にエリを洗う。  痛くならないように、力加減に気をつけて、優しく優しく洗っていく。  気後れして股間を後回しにして、だいたい泡を付け終わったところでエリが言った。 「そこは自分でやるから」  エリはシャワーヘッドを掴むと股間にお湯を当てて洗い始める。  守は特に考えもなく漠然とエリの動きを見ていた。  エリは膣口の中に指を入れ、精液を掻き出している。そこで武志の視線に気が付き、キッと睨んだ。 「何、見てんのよ。気を利かせて反対向きなさいよ。私でも恥ずかしいんだから」  怒りと恥ずかしさと照れくささが混ざった声でエリが言う。  慌てて守は反対側を向いた。 「ほんとに、あんたはさっきから人の恥ずかしいところばかり見て。これだから童貞は」  守はいたたまれなくなる。しばらくの間、一人で反省モードに入っていた。 「もういいわよ。じゃあ私は先に出てるから」  そういうとエリは守を残して先に出てしまった。  守はエリを待たせてはいけないと慌てて体を洗い、すぐに浴室を出た。  そこにはエリが用意してくれたのか、バスタオルと寝巻きが置いてある。  体を拭き、寝巻きを着る。それは上だけで、裾が腿くらいまでの長さがあった。自分でも似合わないと思いながらもそれを着て部屋に戻る。  エリはビールを飲みながらテレビの深夜番組を見ていた。  守は、またもどうして良いか分からなくなった。今の状態は明らかに異常だ。  初風俗の後、相手の女の人に呼び出され、ラブホテルへ直行して童貞を奪われる。その相手はビールを飲んでいる。  こんな状態は想像したことも無いし、見たこと聞いたことも無い。ネットの知識も役に立たない。  守は途方にくれて辺りを見渡した。エリと自分の服が脱ぎ散らかされているのに気が付いた。二人の服を拾ってハンガーに掛け、下着を畳んでソファーに置いた。  もうそれでやることが無くなってしまった。  守は恐る恐るエリの横に座った。体がギリギリ当たらない微妙な距離だ。  エリを横目で見ると、ビールのせいか顔が少し赤い。そして寝巻きを大きな胸が持ち上げている。  何かいけないものを見た気がして、守は視線をテレビに移す。  守にとって拷問のような数分間が過ぎた。  エリがビールを飲み終わり、缶をゴミ箱へ投げ捨てると、立ち上がった。そのまま、バッグを掴むと洗面所へと向かう。  守が視線で追うと、エリが一にらみしてから洗面所に消えた。  これは守にも入ってくるなという意味だと分かった。  十分近くたってからエリが出てきた。  守がエリを見ると、何かさっきまでと雰囲気が違う。優しい感じになっている。女性と付き合ったことが無い武志はしばらく考えて、やっと理由が分かった。  口紅をつけていない。そうだ、お化粧を落としたんだ。  エリは元々化粧をあまりしていないのか、落としてもそれほど大きな違いはないが、少しやさしくなって、少しパワーが減った感じがした。 「あんた、明日予定は?」  エリが守の横に座ると聞いてきた。 「何も無いです」  守はまた緊張してきた。今からお金を請求されるのか。明日怖い人の所へ連れて行かれるのか。 「じゃあ、このまま、ここに泊まりで良いわね」 「はいっ」  それで会話が終わってしまう。  守はいたたまれず、意を決してエリに聞いた。 「あのー、どういうことか分からないんですが」 「まあいいわ合格よ。あんた私のセフレにしてあげる。というかペットね」 「えっ」  セフレ? ペット? 守はどういうことか余計に分からなくなってくる。 「もう、寝るわよ。ここは十時チェックアウトだから、九時には起きなきゃ。じゃあ、おやすみー」 「はい、おやすみなさい」  エリはテレビを消し、照明を暗くすると、一人で寝る体勢に入ってしまう。  守は混乱したまま仕方無く、エリの隣で横になった。  今日一日色々なことがありすぎて、なかなか興奮が冷めない。それに頭の中は疑問符だらけだ。それでも暗い中、目をつむっていると守はいつの間にかに眠ってしまった。 <第4章>  守は目を覚ますと、見慣れない天井に自分がどこに居るのか分からなかった。  あたりを見渡し、昨日の事をだんだん思い出す。 (あれっ、エリさんは?)  隣にエリがいない。よく見ると彼女の服とカバンも無い。  時計を見ると九時半近い。  先に帰ったか……。昨日のことは何だったんだろう。武志はぼーっと考え込んでしまう。  その時、ドアが開く音がしてエリが入ってきた。 「あんた、何をのんびりしてんの。十時チェックアウトだって言ったでしょ。早く準備しなさいよ」 「は、はいっ」  てっきりいなくなったと思っていたエリが現れ守は驚いてしまう。  エリはすでに服を着ていて、お化粧も終わらせているみたいだ。  守は慌てて、服を着て、洗面所に行った。 (そっか、お化粧してたのか。消えたわけじゃなかったんだ)  なぜか守はウキウキしながら顔を洗い、髪をセットする。  待たせたらエリの機嫌が悪くなりそうだ。ヒゲはほとんど伸びていないので剃るのをパスする。  準備を終え守が戻ると、エリはテレビを見ながら手持ち無沙汰にしていた。 「じゃあ、出るわよ」  エリが待ちかねたように、立ち上がる。  ドアの所の支払い機械の前に立つと、料金の精算を始める。  守が慌てて財布を出そうとするが、エリは無視してさっさとお金を入れて終わらせてしまう。 「あ、あの、俺、出します」 「いいの。私が誘ったんだから」  エリはパンプスを履き、先に行ってしまう。守は財布をしまいながら靴を履き、後を追いかける。  ホテルを出たエリはどこかに向けて歩き出す。  道が分からない守は斜め後ろを付いていく。 (これからどうなるんだろう。ペットって何?)  エリが何もしゃべらないので、守も黙ったまま後を付いていく。 「お腹すいたわね。何か食べようか」  エリはそう言うと、近くにあるコーヒーショップへ入っていく。 「モカのトールをホットでアーモンドシロップと…………」  エリはさっさと店員の所へ行くと注文をする。守の理解できない呪文のような言葉が続く。  守の番が来たが、メニューを見ても理解できない。コーヒーショップなんか生まれてこのかた入ったことが無い。普通の喫茶店でさえ、ほとんど入ったことが無いのだ。  だが、こういう場合の逃げ方を守は知っていた。 「同じのください」  そして、守が今度こそお金を払おうとしたが、エリがいち早く二人分の支払いを済ませてしまう。  二人は小さいテーブルを挟んで向かい合わせに座った。  周りの人間が変な組み合わせの二人にチラチラと好奇の目を向ける。一流企業のOLみたいな美しいエリとイケてない年下の男。気になって当然だ。  守は恥ずかしくて小さくなり、うつむき加減になってしまう。 「まだ、名前を聞いてなかったわね」  エリがサンドイッチをほおばりながら守に聞く。 「福山です」 「それは知ってるわよ。下の名前」 「守です」 「ふーん、守か。それで仕事は何をしてるの」  守は身の上話を始めた。  中学卒業と同時に、町工場に就職して社長の家に下宿していたこと。  働きながら夜間高校に行ったこと。  高校卒業と同時にアパートを借りて、今年の春から一人暮らしを始めたこと。  エリは守の話を驚くでもなく、ただ話を聞いている。 「あんた親は」 「父親は元々いなくて、母親は小学校の時に死にました。それ以来、叔父に育ててもらったんです」 「ふーん」  守は自分の話をするのが好きではなかった。  大抵は驚き、大げさに大変だねと同情される。そこに多かれ少なかれ優越感が見え隠れするのを繊細な守は感じ取ってしまう。  それか、俺の方がもっと不幸だと、不幸自慢をされるかだ。  どちらにしても気分が良いものではない。  だが、エリはたんたんと話を聞いてくれる。守はとても話しやすかった。  守が話し終わる頃には、エリはほとんど食べ終わっていた。  守は急いで食べ物を口に詰め込む。  エリは守の姿を何を言うでもなく見ている。人に見られるのに慣れていない守は急ぎすぎて少しむせてしまった。  守が食べ終わるのを見計らって、エリが言った。 「行こうか」 「はいっ」  エリはまたどこへというのを言わずに歩き出す。  方向からすると新宿駅のようだ。  エリは駅に着くと二人分の切符を買い、私鉄に乗り込んだ。  電車は西に向かって走る。守は我慢しきれなくてエリに聞いた。 「どこへ行くんですか」 「私の家」  そういうとエリはまた黙ってしまった。  守は聞きたいことが一杯あったが何か聞けない雰囲気だ。  ペットってなんだろう。家に行って何をするのか。相変わらず頭の中は疑問符だらけだ。  やがて電車は駅に着き、エリは再び歩き出す。  守は後を付いていきながら周りを見ると、どうやら世田谷区のようだ。  五分くらい歩いたところで、エリはマンションの中に入っていく。外観は小ぎれいで単身者向けのマンションらしい。  エレベーターで二階に上がると、エリはあるドアの前で止まり鍵を開けた。 「入って」 「お邪魔します」  玄関には女性物の靴がたくさん置いてあった。  守はエリと自分の二人分の靴を揃えてあがる。  部屋の中はゴミ屋敷まではいかなくても、女性にしては散らかっていた。といっても、守は女性の一人暮らしの部屋を見たことが無いので、自分のイメージと比べての話だ。少なくとも自分の部屋よりは汚い。守は叔父に厳しくしつけられたので、男にしては綺麗好きだった。  間取りは小さいキッチンとダイニング兼リビングともう一部屋あるみたいだ。 「適当に座って、ちょっと待ってて」  そういってエリは奥の部屋に行ってしまう。  守は待っている間に部屋の片づけを始めた。雑誌を号順に揃えて一塊りにして、ゴミは分別して袋に入れる。  ふと落ちているDMを見ると、宛名が西原恵理子になっている。 (エリさんの本名は恵理子っていうんだ)  守は秘密を知ったみたいでワクワクしてしまう。  そうこうする内にエリが着替えて出てきた。Tシャツに緩めのショートパンツというラフな格好だ。 「何か飲む?」 「はい。なんでもいいです」  九月上旬とはいえ、昼間に外を歩いたので少し汗をかき、喉が渇いていた。 「冷蔵庫から好きなの出して飲んでて。ちょっとシャワー浴びてくる」  そういってエリは浴室へ向かった。  冷蔵庫を開けてみると、飲み物は豊富にあるが、後はスカスカでほとんど物が入っていない。どうやら料理はほとんどしないらしい。  ウーロン茶をグラスに注いで飲んでいると、流しに目が行った。  グラスや食器が溜まっている。  守は上着を脱ぎ、腕まくりして洗い物を始めた。  中学校からは叔父に教えられ料理を始めた。一人暮らしを始めてからも食費節約の為に自炊をしているので、洗い物はそれほど苦ではない。  洗い終わり、次に水垢がこびりついたシンクをこすり始めたところで、エリが出てきた。  湯上りで上気した顔と濡れた髪がエッチな雰囲気を出している。 「そんなことしなくていいのに」 「いえ、好きでやってますから」 「まあいいわ。はい、タオル。シャワー浴びてきて」  エリがバスタオルを差し出す。  浴室はホテルみたいにトイレ、洗面台と一緒ではなく、専用になっている。  守は言われるがままシャワーを浴びた。またやらせてもらえるかもしれない。ドキドキしながら体中をボディソープで洗った。ペニスは皮を剥いて中まで洗う。お尻の穴も忘れずに綺麗にした。  エリが髪も洗っていた事を思い出し、髪も洗った。  そうして全身さっぱりしたところで浴室から出た。  エリはソファーに座り何かを飲みながら、守を待っていた。  お化粧も落としていて、くつろいでいるので、聞くなら今しかないと守は思った。  テーブルを挟んでエリの反対側の床の上に座り、エリに話しかけた。 「あのー……、説明してもらえませんか」 「何を」  営業モードではないエリは、話し方がぶっきらぼうだ。  だが、ここでくじけていては、訳が分からないままになってしまう。守はエリを怒らせないように細心の注意で言葉を選ぶ。 「昨日の夜のこととか、今の状況がよく分からないんです」 「何が」  守は少しイラっとしてしまうが、ぐっと飲み込む。 「なぜホテルに連れて行かれたのかとか、ペットって何とか、今なぜここに居るとか、これからどうなるのとかです」  エリが、なんだそんなことも分からないのという、少しあきれた顔をする。 「ホテルに行ったのは、童貞のわりに中々筋が良いからもう少し試してみようと思ったから。それでホテルで試してみて、これならちょっと鍛えたら使い物になるかなと思ったの。ちょっと早すぎるのが問題だけど、童貞なら仕方が無いわね。それから何だっけ?」 「ペ、ペットって……」 「私が暇な時に相手してくれればいいの。分かった?」  分かったような、分からないような感じだ。言いたい事は何となく分かったが、具体的にどうすれば良いかはさっぱり分からない。  もっと詳しく話を聞きたいが、これ以上質問するとエリがイライラしそうなので諦める。  エリはプライベートでは気が長い方ではないようだ。 「何となく分かりました」 「そう、じゃあ早速勉強してみようか」 「は、はい」  また問題だ。勉強といわれても何をすれば良いのか分からない。昨日(正確には今日)まで童貞だった守はエリが言うことを理解できない。 「じゃあ、まずは脱がせて」 「えっ、どうやって……」  当たり前だが、守に女性の服を脱がした経験は無い。思わず聞き返してしまう。女性の脱がせ方までは予習してこなかった。 「そっか、そこからか……。まあ、いいわ。女の脱がせ方は、また今度じっくり教えるわ。じゃあすっ飛ばして前戯からやろうか。こっち来て」  エリは立ち上がると、隣の部屋に向った。守もすぐに付いていく。  隣はベッドルームだった。少し大きめのベッドや身長くらいの高さの鏡などが置いてある。  この部屋も床には色々な物が散乱していて、足の踏み場が無い。  エリがベッドの脇に立つと、服を脱ぎ始めた。守はそれを見て自分もすぐに服を脱いだ。  それからエリはベッドの真ん中に寝そべった。 「まずは昨日の夜みたいにやってみて。何かあったら言うから」 (昨日の夜はどうしたっけ……)  夢中だったので、はっきりとは覚えていないが、最初は全身リップから始めたはずだ。  守は昨夜と同じようにエリの首にキスをした。チロチロと舌先で触れながら場所を移動する。 「そう、最初はやさしく」  守はエリの反応に全神経を集中させながら、舌を使う。エリのテクを思い出し、舐め方も色々変化させる。  チロチロからペロペロへ。次はベローン、ベローンと。また、舌を回転させたり、唇も使ったりと、色々なやり方を試してみる。  一通り試してみても、まだエリはほとんど反応しない。そこで守が肩の方へ移動しかけると、エリが言った。 「もっと、今のを続けて。愛撫は時間が許す限りずっと続けるの。愛撫が嫌いな女は居ないから。それに片側が終わったら、反対側の首もやって」  守は元の場所に戻った。色々やった愛撫をもう一度最初からやり直す。しかし、単純にやり直したのでは面白くない。  片手で体を支え、残りの手で届く範囲をサワサワと撫でる。  エリの体は湯上りの湿り気が残っていて、しっとりしている。手に吸いつくようだ。  その肌をかるーく、かるーく撫でていく。手の届く範囲全てを撫でる。 「そう、いいわ。手も使ってね……」  エリは目をつむり、守の愛撫に集中している。  守は舌が疲れてきたのを我慢しながら延々と愛撫を続けた。  エリの呼吸が少しずつ大きく、深いものになり、鼻息が荒くなってきた。胸も上下している。 (愛撫が効き始めている!)  守はたんたんと愛撫を続ける。その間、舌、唇、指、手の平の使い方を工夫して、エリの一番感じる場所、一番感じる方法を探るのを忘れない。  エリが感じ始めているので、その反応を見れば効いているのかどうか確認することができる。  同じやり方でも1センチずれると感じ方が変わる。守はエリの眉の動き、呼吸の変化をチェックする。  だいたい調べ終わったところで、守は反対側の首へ移動した。  右半身と左半身の感じる場所は同じだろうと、守は場所に目星を付け、そこを重点的に責めながら愛撫を続けた。  そうして守は時間をかけてエリの全身を調べていった。  まずは体の一部を調べる。そこが終わったら今終わった所を参考に反対側を調べる。これを繰り返しながら、守は頭の中にエリの性感帯マップを作成していった。  愛撫しているうちに昨夜のことも思い出してきた。 (ここはホテルでも感じていた) (ここは最初感じなかったけど、途中から感じるようになった)  思い出したこともどんどんマップに書き込んでいく。  三十分もたつ頃には、エリの体をあらかた調べつくしてしまった。  エリも最初はじっとしているだけだった。それが、吐息を漏らすようになり、今はかすかな声を出すまでになっている。  体も半ば無意識に守の愛撫に反応し、かすかに押し付けるように動く。手は軽く握られ、感じるたびに、指先が動いている。  守はそんなささいな反応も見逃さなかった。  もう十分に感じさせただろうと、そこまで触れなかった乳首に触れた。 「んっ……。待って、まだダメ……」  エリが色っぽい声で言った。 「もっと、焦らして。ぎりぎりまで焦らすの。そのほうが長い時間楽しめるから」 (まだ続けるのか)  守は手も舌も疲れていて、正直もう終わらせたかった。  だけど、エリがその気なら続けるしかない。我慢比べなら負けない。だてに何年も苛められてきたわけではない。元苛められっ子の意地を見せてやる。  守は再び地味な作業へと戻る。そして、エリの体をさらに探検していく。  最初は感じないけど、感じてきてから舌が通ると反応が良い場所。くすぐったがる場所ギリギリの感じるポイント。そんな場所を探り当てていった。 「そう、全身に小さな火を着けて回るの。それが体の内側からジリジリと体を焦がしていくの。もっと続けて……」  エリの反応がさらに大きくなり、はっきりと体をくねらせている。  守は口と両手を総動員して、エリの感じるポイントを責めた。  舌が螺旋を描きながら乳房を這い登り乳首ギリギリまで達すると、エリが体を動かし乳首に触れさそうとする。  守は舌を引っ込め、乳首には触れさせない。再びふもとからゆっくりと這い登っていく。  エリは未練がましく何度も乳首で舌を求めるが、決して舌は触れない。  守にはエリの葛藤が見えるようだった。  早く乳首に触れてもっと強い快感が欲しい気持ちと、もっと我慢しないといけないと思う気持ち。  どうしても乳首を責めて欲しければ一言守に言えばいいのだ。そうしないのは、もっと焦らして欲しいという気持ち、ペットごときにおねだりなどできないプライドなどがせめぎあっているのだ。  触れてもいないのに、すでに乳首はピコンと立っている。  だけど、まだまだ我慢できるはずだ。  守は乳房の柔らかさを舌で楽しみながら、脇腹を指先で軽く撫でる。 「ん、んんぅー……」  エリからはっきりとあえぎ声が漏れる。 (かなり効いてる)  エリが両手を握り締めている。眉間に皺も寄っている。  それでも守は舌で乳房を舐め続けた。  エリの動きはどんどん大きくなり、ブリッジみたいに背中が持ち上がっている。体も切なげにくねらせ、脚をモジモジとこすり合わせている。 (この辺が限界かな)  エリは十分過ぎるくらい感じているみたいだ。  守はエリの乳首をペロンと一舐めした。 「あんぅー……」  エリの全身に力が入る。 (もっとやって欲しがってる)  守は乳首をペロペロと舌で弾いた。 「い、いいぃー……」  エリの言葉に守は気を良くして、舌で乳首を弾き続ける。  乳首はゴムでできているみたいに、弾力良く跳ね回る。  守は反対側の乳首を軽く摘んで、指でこすってみた。 「あ、あ、あ、あ、あ……」  エリが体を軽く震わせながら感じている。  守はさらに責めを強くしていく。  乳首をカジカジと甘噛みし、指でクリクリとこねる。 「ん、ん、ん、い、いい……、感じる……」 (もっと。もっとだ)  守はエリをもっと感じさせようと、色々試してみる。  乳首を吸ったり、舌で押し込んだり、唇で挟んで舌で先を高速で舐める。もう片方も引っ張ったままクリクリ捏ねたり、乳房ごと握り締めたりする。  また、口と手を入れ替え、反対の乳首を舐め、指で摘んだ。 「あぁ……、すごい……、こんなの初めて……」  エリの顔を見ると目尻に涙を浮かべていた。  守は興奮してしまい、良く分からないまま、乳首を責めるのに没頭した。  エリが体を大きくくねらせている。  だけど、もっと我慢できるはずだ。声はまだ切羽詰っていない。  確認のため、エリの股間へ手を伸ばしてみると、そこは既に蜜が溢れていた。  指先にぬめりを付けて上へ動かすと、膣口からクリトリスまで滑らかに滑った。 「んんぅー……」  エリが歯を食いしばりながらうめいた。  もう体は万全の準備ができているみたいだ。  守は乳首から口を離し、エリの脚の間へ移動した。エリが黙って脚を開く。守は腹這いになり、股間に顔を近づけた。  そこはむせ返るような匂いがしていた。昨日より全然匂いがきつい。大人の女の匂いだ。いや、メスの匂い、発情臭だと守は思った。  匂いだけで頭がクラクラしてくる。  守は秘裂をペロンと舐め上げた。エリの体がビクンと震える。  舌には酸味の強い、しょっぱい味が広がる。わずかに苦味もある。味も昨日より濃く、粘っこい。 (ひょっとしてこれが本気汁?)  守の知識では、女性が本当に感じると本気汁を出すことになっている。それが初めの愛液より濃いということしか知らない。  この匂い、味、粘り気はきっと本気汁に違いない。  あまり美味しくは無いが、なぜか興奮する汁を守は舌ですくい、舐め取った。  守が一生懸命舌を動かしていると、エリが体を震わせて何かに耐えている。  守は気にしないで舐め続けた。昨日の夜のことも思い出し、秘裂だけでなく、小陰唇と大陰唇の間の溝も、穴の周りも丁寧に舐めていく。  溢れていた汁は大部分舐め取ったが、エリが体をよじる度に奥からジワァーッと滲み出してくる。  いくら舐めてもきりが無い。  守は股間にぴったりと顔を着け、舌を穴の中に差し込んだ。そして中をかき回した。 「んあぁー、あ、あ、あ、ダメ、か、感じすぎる……」  もちろん守は止めない。舌を暴れさせ、中をメチャクチャにかき回す。そして溢れてきた汁を吸い上げ、飲み込んでいく。  そして、クリトリスの事を思い出し、鼻の頭で押してみた。 「んんぅー」  エリの反応が一際大きくなる。  やっぱり、クリが一番感じるんだな。守は妙に納得した。  穴から舌を抜き、クリを舐めた。すでにクリは根元から硬くなっていた。  まずは包皮の上から優しく、だけど速く舐める。 「い、い、いい……」  エリが頭を仰け反らせて感じている。ここが一番感じるのだ。  守はもっと感じさせようと、穴の中に指を入れた。  そこはグチュグチュに濡れていて、指を抵抗無く飲み込んでいく。  守は昨日エリが感じたポイントを思い出し、指の腹でこする。 「だ、だ、だめ……、い、い、いきそう……」  エリの声が切羽詰った物になってきた。もうあまり余裕が無いみたいだ。  指がキュッ、キュッと締め付けられる。 (イクのかな)  守は他人事のように思った。守にはイクというのが良く分からない。今まで見たことが無いので当たり前だ。  AVでは見たことがあるが、どうせ演技だろうと信じていない。  だから、実際に女性がイクという状態が分かっていない。 (イク時はどうなるんだろう。見てみたい)  守は興味深々で舌と指をがんばって動かした。 「ダメ、それ以上は、いっちゃう、いっちゃうからー」  早く女性がイクところを見てみたい守は、余った手で乳首を捻り上げ、クリを吸い上げた。 「いやぁー、だめぇー、ベロでいきたくないー、入れてー、早く入れてー」  エリの声には全然余裕が無く、泣き出しそうですらあった。  これは本当にダメなんだと思って守は動きを止めた。心優しい守に相手を泣かせることはできない。  はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……  エリが激しく、大きく息をしている。  守はエリが落ち着くのを待とうと思った。  するとエリが守の体を引き寄せながら言った。 「入れて、早く、お願い」 「えっ、じゃあ、コンドーム着けないと」 「いいの、ピル飲んでるから。大丈夫だから、早く」  エリが守を引っ張りながら、脚を大きく開く。  気が小さい守は本当にいいのかと思いながらも、エリに促されるままに、ペニスを穴に当てた。  そして、ゆっくりと腰を進めた。  ペニスが吸いこまれるように入っていく。  熱くてドロドロに溶けた肉壁がペニスにまとわりついてくる。守はペニスが溶けるような感覚に息を呑んだ。 「あっ……、いい……、気持ちいい……」  エリがつぶやくように言う。 「動いて、もっと……」  だが守は気持ち良過ぎて動くことができない。ちょっとでも動いたら、すぐに発射してしまいそうだった。  挿入自体を我慢するのなら、いくらでも耐えられるが、一度入れてしまうと慣れていない守は耐えることができない。 「ダメです。出ちゃいます」 「いいから、動いて」  エリの口調が厳しい。  守は仕方なく、ゆっくりと腰を動かした。歯を食いしばり、お腹とお尻に力を入れて必死に我慢する。  少しでも気を抜けばすぐにでも射精してしまいそうだった。 「もっと、もっと速く」 「無理ですー。出ちゃいますー」 「いいから、男でしょ」  エリが下から腰を突き上げるように動かしてきた。  痺れるような快感が体中に広がる。気持ち良すぎて、なにかしないといられない。 「待って、待ってください」  エリはなおも下から腰を突き上げる。  守の頭の中で何かがはじけた。快感が我慢の限界を超えてしまった。 「うおおおおおぉー……」  守は猛然と腰を動かした。  エリの腰を掴み、ガッツン、ガッツンとペニスを叩き込んだ。  頭の中は快感で一杯になり、何も考えられなくなっていく。 「あ、あ、あ、いい……、奥に響いてる……」  エリが守の腕を掴みながら快感に震える。  もう守はエリの反応を見る余裕が無かった。というより、エリの事を考えていなかった。目をつむり、ひたすら穴の中にペニスを突っ込むことしか考えていなかった。 (すごい、すごい、すごい……)  昨日の夜もセックスは気持ち良いと思ったが、今日はさらに気持ち良い。生まれてから、こんなに気持ち良いのは初めてだった。  一週間のオナ禁のあとのオナニーより気持ち良い。頭がバカになりそうだった。  ヌルヌルのエリの肉壁が甘く締め付けてくる。こじ開けるように動かすたびに、腰の辺りにピリピリと電気が走る。ペニスは溶けてしまいそうだし、背中にはゾクゾクした快感がひっきりなしに走っている。  このままでは、もう持ちそうにない。精液がすぐそこまで上がってきているのが自分で分かる。  それでも腰を止めることができない。中毒患者のように、自分では止めることができないのだ。 「あぁー、すごい、ダメだ、我慢できない……」  守は一人ごとのように口に出した。  もう快感で体がおかしくなっていた。特に腰周りは自分の体ではないみたいだった。 「ダメだ、出るっ。出る出る出る出るぅー……」  守は腰の動きを限界まで速めた。そしてエリの腰を掴み、何度も自分の体にぶつけるように動かした。  ペニスの先がエリの一番奥にガンガンと当たる。  それがとどめになった。ツンとするどい、痛みにも似た鋭く強い快感が連続して脳を貫いた。 「お、お、おおぉー、おおぉー……」  ドブーー……、ドグドグドグ、ドグー……、ドクン、ドクドク、ドクン……。  生涯最高と思える大量の精液が吹き出る。ペニスが脈打ち、次から次へと精液が噴き出していく。  それと同時に体から急速に力が抜けていく。  守は精液を出し切ると、ふにゃーとエリの上に崩れた。  体に力が入らない。体中のエネルギーを失ってしまった感じだ。  守が動けずにいるとエリが頭を撫でてくれる。  それで守は少しずつ理性を取り戻していった。  自分の体の下でエリの大きな胸が潰れている。弾力を感じて気持ち良いが、エリは苦しいはずだ。  守はがんばって腕に力を入れ、自分の体重を支える。  腰からペニスに掛けて感覚がほとんど無い。本当に溶けてしまった感じがしている。  エリの中がきゅうっと締まると、くすぐったいような気持ち良さが湧いてくる。  その度に体に感覚が戻り、ペニスに血が流れ込んでいく。  守は試しに腰を動かしてみた。射精前とは一味違った気持ち良さだ。  すごくゆっくり動かすだけで、先っぽがピリピリして気持ち良い。  ペニスがどんどん大きくなっていった。  一回出したので、守は少し余裕を持って動くことができる。  この調子ならすぐに出してしまうこともないだろう。  今度は挿入した場合のエリが一番感じる方法を探そうと、守は色々試してみながら腰を動かした。  角度を変えてみたり、エリの太ももを抱えてみたり、AVで見たやり方を思い出しながら、突いてみた。  密着度や深さ、当たる位置も、そこそこ変化するのは分かった。  エリは最初の挿入でいい所までいったのに、絶頂に達しないまま終わっていた。だが、その性感はまだ落ちきっていなくて、再びゆっくりと上昇している途中だ。守の動きに少しずつ反応している。  守は腰の動きだけでなく、手も色々使ってみた。  ピストンしながら、乳首を摘んでみたり、乳房を揉んでみたりする。それは、そこそこ反応があるが、思ったよりも薄い。  同じ場所でも感じる前と最中ではずいぶん反応が違うんだなと守は思った。  そしてずれた体の位置を直そうとエリの腰に手を伸ばした。  手が触れる瞬間、エリの体がピクッとかすかに動いたのを守は見逃さなかった。  今のは単純にくすぐったいのとは違う。守はエリのくすぐったい場所のすぐ近くを軽く指先で撫でてみた。  触れるか触れないかの距離ですぅーっと触ると、エリがピクピクと体を震わし、中の肉がキュッ、キュッと締まった。 (これはいいかも)  守は楽しくなり、ゆっくりしたピストンを続けながら、両手でエリの脇腹を撫でた。  エリが体をピクン、ピクンと震わせる。 「あはぁーん……、それダメ……、くすぐったい……」  エリはそういっているが、体の反応は感じている時の反応だ。  守は黙って続けてみた。 「ダメ……、ダメだって……」  エリは口では嫌がっているが、守の手を止めようとはしていない。体や腕をくねらせている。そして片手で枕を掴んだ。  守の目にエリの脇の下が目に入った。  綺麗に手入れされ、ツルツルしている。黒ずみも無い。守はなぜか無性に舐めたくなった。  守はエリに体をかぶせ、エリの両手を頭の上で組み合わせて片手で押さえた。  エリの両方の脇の下が全開になる。  守は背中を丸め、脇の下をペロンと舐め上げた。 「いやぁー……、やめてー……」  エリが叫ぶ。体をくねらせ本気で逃れようとする。  エリは抵抗するが、守の力は強かった。仕事で重い物を運ぶことも多い守は見た目以上に力が強かった。いくら抵抗しても守の手から逃れることができない。  守は少し体重を掛けてエリを押さえ込み、脇の下にしゃぶりついた。  チロチロ、ペロペロと思いつく限りの方法で舐め上げる。また唇を当て吸い上げる。 「ダメェー、ほんとにダメェー、くすぐったいからー、やめてー」  エリが叫ぶ。  守は止めない。脇の下を舐めながらピストンを続ける。  エリの反応はくすぐったい時の反応ではない、感じている時の反応だ。  エリはセックスしながらくすぐられるのに弱いんだ。守は確信した。  守の舌が触れるたびにビックン、ビックンと大きく体を震わせる。またペニスを甘く締め付けてくる。 「くひぃー……、ダメェー、おかしくなるー……、ほんとにおかしくなるー……」  エリが必死に叫ぶ。  それでも守は必死に腰を突き上げ続けた。片方の脇の反応が弱くなると、反対側の脇に移って舐め続けた。  ペニスが絶え間なく締め付けられる。そして、先に何かが当たっている。そこから鋭い刺激が発生し、何度も体を貫いていく。腰が分解してしまいそうな大きな快感だ。  いつの間にか余裕は無くなり、我慢が辛くなってきた。  それでも歯を食いしばって腰を動かした。脇の下も激しく舐め、吸いつく。  エリの中がヒクヒクとひくつき、ペニスをきつく締めてくる。今までで一番きつい。  うねる襞をゴリゴリと削りながら掻き分け奥へと進む。一番奥まで進み壁にぶつかったら、何度も押し上げてから元の道を戻る。カリが襞に引っかかるのを強引にこすりながら抜いていく。もう、気持ち良過ぎて頭がおかしくなりそうだった。  エリの中がさらに締まり、キュンキュンと締め付けてくる。 「ダメ……、い、い、いく……、いくいくいく、いっくぅー……」  エリが一際大きく叫んだかと思うと、全身に力が入り大きく反り返った。  肉壁がギューッと今までで一番強く締まる。  これには守は耐えられなかった。  ペニスを一番奥まで突っ込み、思い切り精液を叩きつけた。  ドックン、ドグッ、ドグッ、ドグドグー、ドビュー……、ビュルビュルビュルー……。  精液の塊がペニスの中を通り過ぎていく。ペニスの内側の管が押し広げられながら熱い塊が通っていく。 「お、お、おぉー……」  守の体がピクン、ピクンと震えた。その後にブルブルブルと寒気みたいな震えが走る。 「熱い……。出てる……、中に出てる……」  体の奥を精液で叩かれたエリがつぶやいた。  守は出したばっかりだというのに、快感をもっと味わいたくて、腰を無理矢理動かした。  体に力が入らないのに意思の力で強引に動かす。  その瞬間、何とも言えない、今まで経験したことの無い感覚が広がった。  おしっこを漏らしてしまいそうな、うずうずする感触に、性感帯の神経を直接触られたような鋭く強い刺激、それにペニスが溶けてしまったかのような甘い疼き。色々な感覚が交じり合い、守は叫ばずにはいられなかった。 「あ、あ、あおぉーー、おおぉー……」  射精直後のペニスをこするのは、この世の物とは思えない気持ち良さだ。 「待って、イッたから、今、イッたばっかりだから」  なぜ待たなければいけないのか守には分からない。ネットやAVでの偏った知識しかないのだ。  エリの体は、まだまだ快感を求めているように思える。  それに、このペニスの気持ち良さを止めるわけにはいかない。  守はさらにスピードを上げて腰を動かした。 「ダメ……、ほんとに……、これ以上は、ダメになるから……」  エリは途切れ途切れに、弱々しく守に訴える。  だが肉壁はペニスを噛み締め、甘く締め付け続けている。  それでは守は止められない。射精直後の敏感さは消えつつあるが、代わりにペニスは最大まで勃起して、肉襞を削る快感が発生していた。  二回も出した守には余裕が生まれていた。エリの中の具合をペニスでじっくり味わうことができる。  中はとても熱く、愛液と二回分の精液でドロドロになっている。突くたびに汁が外に溢れてくる。ペニスの根元には白い汚れがまとわりついている。  二回目の途中からエリの中は締まり続けている。ペニスに襞が絡み付いてくるのがはっきり分かるほどだ。  入れる時は襞が行く手を阻み、抜く時は引き戻そうとする。  しかも一番奥にはコリコリした物があり、突くたびに先っぽに素晴らしい快感を与えてくれる。  他の女性と比べた事は無いが、きっとレベルが高い性器なのではないかと思う。最高のオマンコだ。  守は無心で腰を動かし続けた。この時間が永遠に続いて欲しい。もうこれさえあれば他に何もいらないという気さえする。  世の中に風俗が溢れるわけだ。これを一度味わったら止められない。 「ダメ……、無理……、壊れる……、壊れちゃう……」  守はふとエリの反応が薄いことに気が付いた。  あまりの気持ち良さに自分の世界に入ってしまっていて、エリのことに気が回らなかった。  エリの体に力は無く、声にも張りが無い。力を使い果たしてしまったような感じだ。 「終わって……、早く……、もう、もたない……」  エリが弱々しい目で守を見た。  エリは本当にもうダメみたいだ。早く終わらせないといけない。  しかし、守も完全に勃起している最中だ。出すまで終わらせることはできない。  もう一気に終わらせるしかない。  守はエリの腰を掴み、最大スピードで腰を動かした。  二人の体がパンパンパンと激しくぶつかる。 「あ、あ、あ、あ、し、死ぬ……、死んじゃう……」 「おおおおぉー」  二人の声が部屋に響く。  武志はたちまち精液が込み上げてきたのを感じた。我慢を止め、快感が盛り上がるのに身をゆだねる。  それでも何かせずにはいられない。両手でエリの乳房を掴んだ。 「すごい、すごい……」  守は乳房をグニグニと揉みしだきながら、腰を叩きつける。  残った精液が体の奥で渦を巻き始める。  ペニスからはひっきりなしに快感が込み上げてくる。  快感に身を任せ、ひたすら突きまくるのも最高に気持ち良かった。 「早く……、早く、出して、もう、ダメ……」 「あー、いきます。出そう……、あぁー、出る、出る出る出る、出るー……」  守はペニスを根元まで突っ込み、さらに腰をエリに押し付けた。そこで、守は一気に精液を撃ち放った。  びゅるびゅるびゅるーー……、びゅるるーー、びゅるー……、びゅるん、ぴゅるぴゅるっ……。  どこにそれだけの精液が残っていたのかというほどの精液が出てくる。  守は頭の中が真っ白になりながら、快感を少しでも大きくしようと無意識に腰を押し付ける。  体中に甘い快感が広がる。腰がピリピリ痺れ、体がガクガク震えた。  はぁー…………。  守は全てを出し切り、深い息を吐いた。  体から力が抜け自分を支えられない。守は体を倒し、エリの上にもたれかかった。  体中がだるくて、動きたくない。何も考えられなかった。  二人で重なったまましばらくの時間が流れた。  守がうとうとして意識が薄れかけてきたとき、エリが言った。 「重い」  守は、はっとして、慌ててエリの上からのいた。  ペニスが外れるとき、こすれてちょっとくすぐったいような気持ち良さがあった。  守がエリの足元で正座していると、秘裂から精液が溢れてきた。赤く充血した性器から、エリの呼吸に合わせてトプッ……、トプッ……と白い塊が溢れてくる。  守は自分が出したものなのに、すごいなと感心し、見とれてしまう。 「何、見てんのよ」  守は慌てて目をそらした。 「あんたがバカみたいに出すから、シーツも体もグショグショだわ」 「すみません」  守は何割かはエリの汁だと思ったが、言うと怒られるので黙っていた。 「ちょっと、このまま休憩するわよ。疲れて、しばらくは動きたくないから」 「はい」  守はエリの股間を前に座っているわけにもいかず、エリの横へ寝転がった。 「あんた、ほんとに私が初めてなの?」  エリが話しかけてくる。 「はい……」 「それにしては、凄かった。久しぶりにマジで感じたわ」 「は、はい……」 「なんで、そんなにうまいのよ。なんか私の考えを読まれてるかと思ったわよ」 「は、はい……。何となく人の考えが分かるんです……」  守は小さい頃からの話をした。  いわゆる私生児で父親のいない守は小さい頃からイジメの対象だった。  小学校の時に母親を亡くしてからは、それに拍車がかかった。叔父に引き取られても、それは変わらなかった。  それで守は自然と人の顔色を伺う子供になっていった。  いじめっ子を怒らせないように、優しい母親を悲しませないように、その能力を高めていった。  また叔父との生活が拍車を掛けた。  三十半ばで独身の叔父は寡黙で厳格な人だった。両親がいないからといって人に笑われないようにと、守へのしつけはとても厳しかった。  守も今となっては叔父なりの愛情だったと理解しているが、子供の時はひたすら叔父を怒らせないようにとしか考えていなかった。  そうして守は人の気持ちに人一倍敏感で、かつ、考えを感じ取れる人間になったのだった。 「ふーん」 「相手の顔の動きとか、体の動きとか、声の調子で何となく分かるんですよ」 「そんなんで分かるものなの」 「眉や視線が動きますし、鼻が口がかすかに動いたり、けっこう分かるものなんですよ」 「超能力じゃないんだよね」 「違いますよ」  エリは良く分かっていないみたいだけど、関係ないと守は思った。  昨日から話をしてみて、エリが実はとても良い人だということが分かってきた。  守の悲惨な話をたんたんと聞いてくれる。驚かないところからすると、エリの方がもっと不幸な境遇なのかもと思うが、不幸自慢もしない。  守が人の考えが分かるなんて変な話をしても、茶化したりしない。  それに、まだ一度も嘘を付いていないし、隠し事をしていない。確かにもっと説明して欲しいことは一杯ある。けれど、それを話さないのは隠しているのではなく、多分、めんどくさいだけなのだろう。  部屋の散らかり方からいっても、かなりの面倒くさがりやなのだ。  何より守の良い人センサーが、エリは良い人だと言っている。  相手が良い人か悪い人かを守はだいたい見分けることができる。イジメられっ子には必須の能力だからだ。 「まあ、いいわ。明日も休みなんでしょ。今日は泊まっていけば」 「はぁ、まあ、休みです」  まだ昼過ぎなのに、今からそんな話をしなくても守は思う。 「じゃあ、決まり。昼は宅配ピザでも頼もうか。私って料理しないのよ」  エリが起き上がり言った。口調は普通だが、守にはエリが喜んでいるのが良く分かった。  口元が緩み、目が笑っている。 「めったに食べないから、嬉しいです」 「お昼を食べたら特訓だからね。守の愛撫は合格点だけど、おちんちんは全然ダメだから。鍛えないとね」  そうして、守とエリの変な関係が始まった。 <第5章>  エリに会って以来、守は毎週末、通い夫状態になった。  金曜日仕事が終わったら、お泊りセットを持ってエリの部屋に行く。エリは仕事に行っていていない。合鍵を貰っているので勝手に開けて入る。  そして一人でエリの部屋を掃除する。一週間前に掃除したはずなのに、脚の踏み場も無い散らかり具合だ。  洗濯機を回してる間に、高い下着を手洗いする。エリの下着は職業柄レースの派手なのが多く、洗濯機で洗うと痛んでしまう。エリはそんなこと気にしないでガンガン洗っていたらしいが、貧乏性の守にはもったいなくて、とてもできない。ネットで下着の洗い方を調べて、丁寧に洗う。  下着の次は、お風呂も綺麗に洗っておく。  風呂掃除が終わる頃には洗濯が終わるので、干さないといけない。  干し終わると、次にスーパーへ行き食材を買い込む。そして、自分の晩ご飯とエリの夜食を作る。  そこまでやって、ようやく夕食だ。  女性の部屋で一人夕食を食べるのは不思議な気持ちになる。それまでの古いアパートで一人さびしく食事していたのと比べると、ずいぶんましだ。場所が変わるだけで味は結構変わるものだ。  その後は、お風呂に入り、テレビを見たり、うたた寝をして時間を潰す。  そして、午前一時頃エリが帰ってくる。  守は靴を揃えたり、エリの服を掛けたりとかいがいしく世話を焼く。まるで奥さんみたいな状況だ。  エリは帰るとすぐにフロに入る。職場の匂いを早く消すための、エリなりの心遣いだと守は思っている。  風呂上りには二人してビールを飲むが、飲みなれない守は舐める程度だ。  たまにエリが外で飲みたい時には、外で飲んだりもする。  その時は守が終電に乗って新宿に向かい、ファストフードや喫茶店で待ち合わせをしてエリが来るのを待つ。  守は酒に強くないので、甘めのカクテルを一杯飲むだけだ。エリが酔ったところでタクシーで家に帰る。  エリが風呂からあがり軽くお酒が入ったところで、いよいよ授業が始まる。  エリの指導は厳しかった。  自分が一番気持ち良い方法を守にしつこく教え込む。  まずは、キスからスタート。舌と唇の動かし方、力の入れ具合、時間と守は細かく注意される。  エリは売れっ子のプロだけあってセックスに対して妥協が無い。満足するまで何度でもダメ出しをする。 「女はみんなキスが好きなんだから手を抜いたらダメ。キスがうまいだけで半分落としたようなものだから。もっと愛情込めて」  守は怒られないように、エリの様子をうかがいながら、一生懸命に奉仕する。  長い長いキスが終わったら、次は愛撫の指導が始まる。  責める順番から始まり、様々な舌の使い方、手の使い方、感じるポイントを教えられる。 「もっと体をくっつけて、口と手だけじゃなくて体全体を使って女を感じさせるの」  従順な武志は言われるがままに教えを吸収していく。さらに、自分の考えも取り入れ色々試してもみる。  首筋、耳、のど、肩、鎖骨と舌が通らない所が無いほど、くまなくエリの肌を唾液で濡らしていく。 「そう、いいわ。そうやって、少しずつ女の気分を盛り上げていくの。女は愛撫の時間が長いほど燃えるの」  守は舌がだるくなるほど長時間、サービスさせられる。 「単純にじっくりやれば良いってものでもないの。たまに、自分の体で乳首の先をかすらせたりして。意外性も重要よ。単調すぎたら飽きちゃうからね」  エリの教えを一つ覚えると、すぐに次の課題を出される。エリの指導には終わりがない。  守は少しでもエリを喜ばそうと、厳しい指導にも耐えた。  そして、自分で工夫して試したことで褒められることもあった。 「あぁ……、そう……。指を一本ずつおしゃぶりするのはポイント高いわ」  そうすると守はとても嬉しい気分になる。犬が芸を覚えて褒められるような文字通りのペット状態だ。  毎週エリの特訓を受けているうちに、そういった関係もだんだん変わってきつつあった。  ある金曜の夜も守は一生懸命エリの体を愛撫していた。  エリの全身をくまなく愛撫して、エリがもっと強い刺激を求めていることが分かった。  ショーツのラインに沿って舌を這わせながら、乳首をキュッと摘んだ。  エリが声をあげる。 「まだ強くしたらダメ」  守は乳首を摘んだ指を一瞬止めた。 「ギリギリまで焦らすの。女の方が我慢できなくなるまで焦らすの」  エリが快感に耐えているのが守にもはっきりと分かる。  指先から力を抜き、軽く軽く乳首を撫でる。そして舌での愛撫を再開する。  守も男だ。早くエリの中へ入りたくて仕方がない。  ペニスは勃起しっぱなしで、疼いて仕方が無い。それでもエリの許可が出るまで我慢する。元来我慢強い守なので挿入を我慢するのなら長い時間耐えることができる。エリも入れて欲しいのを耐えているのだ。自分が我慢しないでどうすると自分を励ます。  さらに十分以上愛撫を続けるとエリの体がビクッビクッと大きく反応し始める。 「もういいわ。入れて……」  エリの声には切なさが混ざっている。かなり効いている。  それでも守にはエリがもう少し我慢ができるはずと分かる。まだ限界ではない。  本当のギリギリなら、もっと言葉に切迫感がこもるはずだ。  守は愛撫を続けた。 「もういいから、入れて」  エリの声にいらつきが混ざる。 「もう少し練習させてください」  守はエリが断りにくいセリフを選んだ。  そして、エリが秘穴の中で一番感じるポイントを二本の指でこすり上げる。片方の乳首を口に咥えて舌で強く弾き、もう片方の乳首をグニグニとすり潰す。 「くっ、ううう……、んん、んんんぅー……」  エリが歯を食いしばり、喉の奥から声を漏らす。頭が仰け反り喉がさらけ出されている。  もう強くしてもエリは文句を言わなかった。  このまま指でギリギリまで感じてもらって、それから挿入しよう。それなら、ペニスでイカせられるかもしれないと守は考えた。 「だ、ダメ……、入れて」 「もう少し我慢してください」  守は弱点をこすり続ける。 「もう、もう……」  エリの体が細かく震えている。これはイク前の前兆か。  もうちょっといける。  守はエリの片手を持ち上げると、脇の下に舌を伸ばした。  チュッ、チュッとキスをしてから、やさしく舐めていく。  職業柄永久脱毛しているのか、エリの脇の下はツルツルで全く毛を感じない。 「くっ、う、ううううぅー……」  エリの声がかなり切羽詰ってきた。このペースでいくと指でエリがイッてしまう。  指で責めているポイントを少しずらして秘穴の快感を少し押さえて、脇の下はそのまま舐め続ける。  はあー、はあー、はあー……。  エリの呼吸は荒いが、イクほどではない。  舌を脇の下から横乳、下乳、乳首へとゆっくり移動させていく。  そしてエリの反応を最大の集中力で観察して、絶頂寸前の所をキープする。  危ないレベルまでイキかかると少し責めを抑える。逆に治まりかけてきたらエリの弱点を責める指に力を込め、また、乳首を甘噛みして追い上げる。 「分かった、分かったから、もう、入れて、つらいの」 「もう少し、もう少しだけ。後ちょっとで何か掴めそうなんです」 「そんなこと、いいから、はやくっ」  守はエリの言葉を無視して責め続ける。  言ったことに嘘は無く、本当に何か掴めそうな気がしていた。女性がイク寸前をコントロールするやり方が分かりかけてきた気がする。  エリの絶頂へのサインを見落として、何度かあわやイキそうになるが、ギリギリのところで防ぐ。そういったことを繰り返す内に、エリの微妙な変化を覚え、少しずつ慣れてくる。  エリは腰が完全に浮き上がり、自分でクイクイ動かしている。内太ももなんかはブルブル震えてしまっている。  もう少しだけなら、エリは耐えられる。守は責めを続行する。 「あっ……、無理、無理無理無理、もう無理、我慢できない。入れて、入れて、入れて、早く入れて」 「ほんとに、あとちょっとだけです。あとちょっとだけ我慢してください」 「できない、我慢できない、いいから、入れなさい。お願いだから入れて」  エリの絶頂へ近づく周期がどんどん短くなって来ている。  エリの言うとおり本当に限界が近そうだ。  そこで守は考えた。  ここですぐに挿入するのが良いのか、指で何度かイカせてから挿入するのが良いか。  初体験から数ヵ月、女性はエリしか知らない守に分かるわけがない。  もし、入れなかったら、なぜ言うことを聞かなかったのか怒られそうな気がする。  挿入することに守は決めた。 「じゃあ、いきますよ」 「きてきてきてきて、早くきてぇー」  守は指を抜くと同時に挿入できるように体の位置を変える。  そして、ギリギリまで追い込んでから指を抜いた。そして間髪をいれずペニスを挿入した。 「んんんんぅー…………」  エリの全身に力が入る。脚がまっすぐに伸びる。つま先まで伸びている。 (イッてる、軽くイッてる)  入れられただけでエリは守のペニスを噛み締めながら、軽い絶頂に達していた。  守は甘い締め付けに耐えながら、ゆっくりとペニスを出し入れしていく。ここまで守もさんざん我慢してきた。激しく動くとあっという間に精液をぶちまけてしまいそうだった。 「あぁ……、い、いい……、もっと、もっと」  エリがなかなか引かない絶頂の波の中、催促する。  守としてもガンガン突き上げて決着を付けたいところだが、ヒクヒクうごめくエリの中が気持ち良過ぎて、スピードを上げられない。 「もっと、もっと強く」  そんな事を言われてもできないことはできない。  守は仕方なく腰を押し付け、円を描くように腰を回した。 「いいいいぃー……」  エリはシーツや枕を掴みながら体を震わせて快感を表す。 「あぁ、いい、それいい……。奥がー、奥がー、感じるー。凄い……」  守も歯を食いしばって快感に耐えていた。亀頭の先が一番奥とこすれておかしくなりそうなくらい気持ち良い。  少しでも気を抜くと射精してしまいそうだ。  普通のピストンと当たる場所が違うので、なんとか耐えることができた。 「すごい……、奥に当たる……、あぁー……、なんでー……、はじめてー……」  エリの言葉がうわ言みたいになってくる。うわ言というか考えが口から漏れているような感じだ。 「あぁー、いいぃー、いいのー……、もっとー、もっとー、もっと、突いてぇー……」  眉間に皺が寄り、口は開き、苦悶の表情だ。  首をすくめて、息が切れ切れになっている。 「あっ」  エリは短く叫ぶと、守の頭をガバッと抱き寄せ口に吸いついた。 「んー……、んふー……、んぅー……」  エリが必死に守の口を吸う。  守にはそれがイッているのをごまかすためだというのがすぐに分かった。  全身がブルルルッと振るえ、オマンコの締め付けが一段と強くなったのだ。隠しきれるものではない。 (チャンスだ)  守は一気に勝負に出た。  エリの脚を抱えたまま体を密着させる。エリに体重が掛ってしまうが仕方がない。  そのままの体勢で細かく、速く、強く、深く、エリを突き上げる。  亀頭の先がゴン、ゴン、ゴン、ゴンと子宮口へ当たる。 「んーーー」  子宮を激しく揺さぶられ、エリが喉の奥からうめき声をあげた。  エリは子宮での快感を知っている。散々焦らされた上に、これほど体の奥を責められてはたまらなかった。  キスを解いて叫ぶ。 「ダメェー、今は、今は、ダメ。待って、待って、待って。つよ、すぎる……。んぅー……」  こんな時、待ってといわれて待つ男はいない。  守は必死で射精感と戦いながら、無我夢中で腰を突き上げる。頭と体がどうにかなりそうなのを、ひたすら耐える。  エリも全身を突っ張り、震わせ、快感に襲われていた。 「ダメッ、イクッ、またイクッ。んんんんー、イ、イクッ……」  エリの体が守を持ち上げるほど反る。頭からつま先までピーンと伸びる。オマンコもキューンとペニスを締め上げる。 「お、おお、おおぉ……、ん、んぅー……」  守はうめき声を上げ、下唇を噛みながら耐えた。エリの締め付けに逆らい、子宮を押し潰し勢いでペニスを叩きつける。 「イッた。イッたから、ちょっと待って。休ませて」  もっと、もっと責めるんだ。守は攻撃の手を緩めない。 「あ、ダ、ダ、ダ、メ……。待って、こ、こわ、れる……。おかしく、なる……」  エリが息も絶え絶えに言った。連続して絶頂に襲われ、息が苦しそうだ。  守は体がおかしくなりそうな快感と必死に戦いながら、腰を振る。  その我慢も、ついに本当の限界が来た。もう歯を食いしばろうが、血が出るほど唇を噛んでも耐えられない。 「い、いきますよ」 「早くっ、早く来て、早く」  最後に大きく一突きして、亀頭の先をぴったり子宮口に押し当てる。 「出るっ」  守は短く告げると、ここまで溜めに溜めた精液を一気に爆発させた。  ぶっびゅううううーーーー……。  体から力を抜くと、おしっこでもするかのように大量の精液が噴出した。 「あ、あ、はぁー……」 「んんっ、来たっ。当たってる、奥に当たってる……」  エリが守の体を凄い力で抱きしめる。  びゅるるるる、びゅるっ、ぶびゅりゅるるるるー……、どびゅるるるるー……。  守の射精は一度で終わることなく、二度、三度と濃い塊をエリの一番深いところへ叩きつける。 「す、すごい出てる……、熱い……」  エリは体の奥で熱濃粘液を感じとる。  二人とも呼吸が荒い。激しく息をしている。  一週間禁欲している守の精力は一回の射精くらいでは治まらない。ペニスは硬度を保ったままだ。  守は抜かないまま二回戦へと突入する。  射精直後の敏感な亀頭を肉壁にこすられ、全身に震えが来る刺激に耐えながら、ゆっくりと腰を動かす。 「おぉー……、あ、あ、あぁー……」  情けない声を出しながら、それでも止まることなく腰を動かす。  イッた直後のエリの膣肉は守のペニスをヒクヒクと締め付け、守をうめかせる。 「待って、感じすぎるの。うううぅ……、休ませて」  エリは自分の子宮が精液を吸収するかのように収縮するのを感じとっている。  まだ、絶頂の波が引かない。男と同じで女も絶頂の直後は体が敏感になっている。このまま、続けられると、体が耐えられない。いつまでたっても絶頂から降りられない。 「お、お願い、待って、ちょっと、待って……」  普段エリに厳しく当たられている守はここぞとばかりにエリを責める。後でエリに怒られるかもしれないと思いながらも、美人のエリを泣かせることに優越感を感じてしまう。 「イってください。何回でも、もっと、もっと、イってください。がんばりますから」 「いいから、もう十分イッたから。満足したから」  エリが体をくねらせながら訴える。 「まだまだですよ。エリさんの中がもっと欲しいって締め付けてきますよ。一週間分、もっとイってください」  守はエリが反撃できないのをいいことに、エリの体をなぶり尽くす。  一回射精して余裕があるので、ゆっくりしたペースで膣壁をこすり続ける。それに毎週の特訓で射精を大分我慢できるようになってきている。毎回生でやっているのだ、成長しても当然だ。  射精感が高まってきたらペースを落とし、自分の体を落ち着かせる。その間もエリの快感レベルを落とさないように乳首を捏ねたり、脇腹の敏感なところを撫でたり、出来る限りの事をする。  ペニスの動かし方も工夫する。角度、深さ、回転を変えて、エリの絶頂が治まらないようにする。  エリが体力を使い果たし、守の我慢が限界になるまで、エリを突き続ける。  そして、最後のスパートはもう何も考えずにひたすら突き続ける。もっと速く、もっと深く、もっと強くと念じながら、全力で腰を動かす。  限界を超えたところで一気に精液をエリの一番奥目掛けて放出する。  二人は最後の力でしっかりと抱き合いながら体を密着させて、至高の一瞬を共有する。  それでようやく二発目が終わった。  抜かずの二発でさすがに守も疲れてしまう。  あえぎ疲れたエリもぐったりしている。  疲れ果てた二人はそのままくっついて寝てしまう。シーツはグシャグシャのドロドロだけど、気にならないくらい疲れているので、そのまま寝てしまう。  このようにして、守はセックスの腕をどんどん上げていった。  毎週土曜日は朝遅く起きて、二人で外出する。だいたい、エリの服を買うことが多いが、最初の土曜日は守の服を買った。  一緒に居て二人の服装が合わないと言って、無理矢理買わされてしまった。お金はエリが出した。  朝昼兼用の食事を済ませ、帰りに一週間分の大量の食材を買って帰る。二人とも車は持って無いので、守が荷物持ちだ。  土曜の夜も延々授業が繰り広げられる。  金曜の夜に守にイカされつづけたエリが徹底的に守を責めることが多い。  エリが満足するまで、守はなぶられ続ける。徹底的な焦らし責めだ。射精寸前まで追い込んでは、手を緩める。少し落ち着いたら、また射精寸前まで追い込む。これを守が音を上げるまで続ける。  毎日何本ものペニスを相手にしているエリにとって、守を責めるくらい朝飯前だった。  この責めは守の持久力を付けるのにつながり、早漏は少しずつ改善していった。  日曜日も朝は遅い。朝食、昼食兼用の食事を取る。  その後は、ビデオを見たり、近所に出かけたりしてのんびり過ごす。  夕方、守はもう一度簡単に家事を済ませてから家に帰る。  帰るときになると、エリは平然としているが、守にはエリが寂しがっているのが良く分かる。自分も寂しい。 「キスしていいですか」 「いいわよ」  守は自分からキスをする。やさしく、丁寧に時間をかけてキスをする。それから守は自分の家に帰る。  こうして毎週が過ぎていった。 <第6章>  完全に逆ソープ状態。守はエリのストレス解消の道具兼主夫として使われていた。  それでも守は満足だった。普通なら女性に見向きもされない自分が、エリみたいな美人とエッチができるのだから、文句は無い。しかも中出しOKなのだ。  逆にエリに感謝したいくらいだ。  そんな守にも一つだけ不満が有った。  最初の時以来、エリは口内射精をさせてくれない。フェラもあまりやってくれない。  プロだけあって、エリのテクは凄いものがある。最初の体験が口だっただけに、守にも思い入れがある。あのフェラテクをもう一度味わってみたい。  それでエリにお願いしてみると、 「そんな仕事みたいなことプライベートでやるわけないでしょ」  エリはそう言って、口内射精も顔射も絶対禁止だ。  それは、口に出すくらいなら中に出せというエリのやさしさか照れ隠しなのかもしれないと守は思う。  その証拠にキスの唾液交換は全然嫌がらないし、射精の後はお掃除フェラをしてくれることもある。 (お掃除フェラは早く立たせて、次をやるためかもしれないが)  それでも、やっぱり、口の中へ出したいのが男心だ。口内射精には中出しとは違う男のロマンがある。美人のエリがペニスを咥えて射精を耐える姿を見るのはなんといっても興奮する。そして、精液を飲んだりしてくれたら、すっごく感動するだろう。  守はいつかもう一度、エリのフェラテクを満喫し、口の中へ思い切り射精したいと考えていた。  そして十月になった。  二十歳の誕生日の前日、平日だが守はエリの家に呼ばれた。週の半ばにエリの家へ行くのは初めてだった。  エリは仕事で居ないので、一人部屋で待つ。こんな時でも仕事を休まないのが、エリの仕事に対するプライドなのかもしれないと守は思う。  エリが帰ってくる頃には守は二十歳になる。  二ヶ月前にはどうやって童貞を捨てようかと悩んでいたことを考えると夢のようだ。  プレゼントは何をくれるのかと、ワクワクしながら待った。誕生日に女性から何か貰うのは母が死んで以来だ。  一時半を過ぎた頃、エリが帰ってきた。  守はいつプレゼントが出るのかと待ちきれない。顔が思わずにやけてしまう。  だが、エリは帰るなりいつものように着替えて、シャワーを浴びる。  そして、夜食を食べ始めた。  守の期待が失望へと変わる頃、食事を終えたエリは守をつれて寝室へ向かった。  守をベッドの横に立たせると、服を脱がせ始めた。  守は意味が分からないまま、エリにされるがままになる。  エリは守を裸にするとベッドの端へ座らせた。自分も裸になり守の両脚の間へうずくまった。そして、守のペニスを掴んだ。 「誕生日だから特別よ」  そう言って、エリは守のペニスを咥えた。 (おぉ、フェラ……、念願のフェラ……)  守はエリの口の温かさに感激した。  エリは髪をおろしたまま、顔を隠すようにフェラをしている。心なしか、顔が赤い気がする。  エリはフェラをするときも美しい。見られることまで考えながらフェラをしているのだろう。  舌が先端を、カリを、縫い目を刺激してくる。唇が何度もカリをこする。  急速に精液が込み上げてくるが、すぐに出すのはもったいない。守はお腹に力を込めて快感を押さえる。  久しぶりの本格的なフェラに守は射精を我慢するので必死だ。 「我慢しなくていいよ。出なくなるまでやってあげるから。どっちみち我慢できないと思うけど」  そう言うと、エリはフェラのスピードをあげた。 「うわあああぁー……」  守は呻いた。  これがナンバーワン・ヘルス嬢の本気のテクニック。  守が店に行ったときのテクは序の口だったのだ。童貞の守にレベルを合わせていたのだ。  エリの本気は凄かった。  ペニスを完全に根元まで飲み込んでいる。エリの鼻がお腹に当たり、鼻息まで感じる。さらに根元まで咥えたまま舌を伸ばしてきて、タマまで舐めていく。完全なディープスロートだ。  ペニスを出し入れする間、舌は休みなく動き回り、唇は竿を甘く締め付ける。さらに、歯まで使ってカリをこすってくる。  しかも頭が上下する時に左右へ傾くので、単なる直線運動ではなくて、捻りが加わった螺旋運動になっている。  さらに、片手で守の脇腹や乳首をくすぐり、片手でタマをやさしく揉んだり、竿をしごいている。エリの髪の毛が体をこすり、くすぐったさが快感にアクセントを加える。  種類は違うが、エリの中へ挿入するのと同じくらい気持ち良かった。  そんなエリの攻撃に守は耐えられなかった。セックスに慣れてきたと思っていたが、まだまだだった。 「あ、あ……、エリさん、ダメです。出ます。あ、ああ、あぁ……」  エリはそれを聞いても手を緩めない。早く出せとばかりにタマを揉み込み、唇を締めた。 「ほんとに出る。出ます。離れて、早く、あぁ、もう、あああぁー……」  びゅるびゅるびゅるびゅるぅーー……。  慣れない快感に守は我慢しきれず、盛大に射精してしまう。  エリは精液を器用に舌で受け止めながら、亀頭を吸い上げる。  ぴゅるるるるるーー。  射精に吸引力が加わり、守は体の内側から直接吸い上げられるような感覚がした。まるでペニスをストロー代わりにしてエリに直接精液を吸われてるような感じだ。 「う、あ、あ、あ……」  快感の大きさに守から声が出る。  びゅるっ、びゅるるっ……、ぴゅるっ……。  エリが最後のペニスの中に残った残り汁まで吸いこんでしまう。 「はぁー……」  守が満足の溜息を吐いたとき、エリの動きがペニスに伝わってきた。 (飲んでる。エリさんが俺の精液を飲んでる)  エリはペニスを口に咥えたまま、精液を飲み込んでいた。  喉の動きがペニスにまで伝わってくる。  守は感動していた。 (俺の精液がエリさんの体の中へ入っていく……)  守はまるでエリを自分の物にしたような錯覚を覚えた。  エリは精液を飲み込んだ後も、ペニスを口から離さない。再び大きくなるまで咥えたままだ。  完全に勃起したところで一旦口から出し、裏筋を舐めながらタマへ移動した。  そして、タマを舐めながら竿をゆるゆるとこすりはじめる。  タマからのくすぐったいような気持ち良さと、ペニスからの穏やかな気持ち良さに、夢を見ているような体が浮いているような感覚だ。頭の中がほわーとしてくる。  守がリラックスしながら快感を味わっていると、舌は時々タマを通り過ぎ、より奥へ進んでいく。  初めて会陰を舐められる感覚に戸惑っていると、舌はさらに奥の禁断の場所へと進んでいく。 (そこは!)  エリの部屋へ来てから一応シャワーを浴びている。マナーとしてお尻もきれいに洗っている。  しかし、そこはやっぱり汚い。 (ダメです。そこは汚いです)  守は心の中で叫ぶがエリの舌は止まらない。行ったり来たりを繰り返しながら着実にお尻の穴へと近づいていく。  もう、エリの狙いは明らかだった。 「エリさん、そこは……、そこは汚いです……」 「大丈夫、綺麗になってるよ」  そして、ついにエリの舌が守の蕾へ触れた。 「おほぉー」  未知の感覚に守は奇妙な声を出してしまった。  それは、くすぐったさと気持ち良さを足して、十倍したような言葉にできない感覚だった。  エリの舌は巧みに守を責めてきた。  穴の周囲を舌先でたどりながら、意表を突いて中心部を舐めてくる。そうかと思うと、中心から皺に沿うように何度も舌を這わせてくる。さらには、中心を抉るように舌を突き立ててくる。  その間も、片手はペニスをゆるゆるとしごいているのだ。  守はおかしくなりそうだった。 (これがアナル舐め……)  風俗のオプションでそういうのがあることは知っていた。だけど、それを自分が体験するとは思っていなかった。  もう、何と表現すれば良いか分からない。  思考力を全部奪われて、性感帯を直接刺激されるような快感。骨の髄から体が震えてしまう。そして体から力が抜けていく。今までに味わったことの無い気持ち良さだ。  というか刺激が強すぎて気持ち良いのかどうか分からない。  どうやって耐えれば良いのか分からないし、もうやめて欲しいのか続けて欲しいのかも分からない。  何も考えられなくて、ただ、体をピクンピクンと反応させながらエリのなすがままになっているだけだった。 (これ以上続いたら、頭がおかしくなる。もう、無理……)  守は危険を感じた。子供の頃、母親から息が苦しくなるほどくすぐられ続けたのをなぜか思い出した。  その時、エリの手の動きが早まった。ペニスを激しくこすってくる。  限界まで体が敏感になっていた守は、エリの急な責めに耐えることができなかった。 「あ、あ、あ、お、お、おおおぉー……」  出る。守がそう思った瞬間、エリがお尻から移動してペニスを咥えた。  そしてぬめった舌が亀頭を撫でた。  それだけで守には十分だった。 「ううううぅー、で、出るっ……」  びゅくびゅくびゅくびゅくびゅくぅー、びゅるびゅるびゅるびゅるびゅるぅー……。  二発目でも若い守の射精量は多い。それに快感が大きかった分だけ射精量が増えている。たちまち、エリの口の中を精液で溢れさせる。  それでもエリは亀頭を舐め続ける。 「う、あ、あ、あ、あ……」  びゅるびゅるっ、びゅるぅー。ぴゅるるるるっ、ぴゅるるぅー……。  吸われながらの射精も気持ち良いが、舐められながらの射精もびっくりするほど気持ち良い。  ペニスの先から頭まで電気が流れっぱなしになる。頭がバカになりそうだった。  ぴゅるぴゅるっ……、ぴゅるっ……。  ようやく射精が終わったところで、またもエリに残り汁を吸われる。そして、エリはまた口の中の精液を飲み込んでいった。 (あぁ、飲んでる。エリさん、また、飲んでる……)  守はベッドの上で仰向けになった。  立て続けに二回も射精すると、さすがに体がだるい。アナル舐めでも体力を奪われている。エリに体中の力を吸われてしまったような感じがしていた。  休む間も無くエリが責めてくる。  守に胸を擦り付けながら乳首をねっとり舐めてくる。手はヌルヌルになっているペニスを絶妙の力加減でしごく。  強すぎることなく、射精後の敏感なペニスに守が耐えられるギリギリの快感を与えてくる。  乳首の舐め方も単に舐めるのではなくて、舌を速く動かしてチロチロ舐めたり、力を抜いてゆっくりぬろーんと舐めたり自由自在だ。守を一方的に責めている。 「あ……、あぁ……、んんぅー……、エリさん。つらい、です……、くんんんぅー」  守は自分の乳首がこんなに感じるとは思ってなかった。ペニスの気持ち良さと混ざって、じれったくて、気持ち良くて、どうにかなりそうだ。 「三回目だから、じっくり楽しめるでしょ。誕生日プレゼントなんだから、いっぱい気持ち良くなりなさい」  エリがねばつく声で守に言った。  楽しめと言われても、守は体が切なくて仕方が無い。もう少しだけ強くしてくれたら、一気に射精へ行けそうな気がするのに、エリは守の体のことを見切っているのか、絶妙な責めを変えない。 (す、すごい……。これもプロの技? 体のことを知り尽くされてる……)  守はエリの事をあらためて見直した。 (ナンバーワンは伊達じゃない。エリさんはやっぱり凄い人なんだ。でも、つらい。切ないよぉ)  守の想いをエリは知らないのか、唇は乳首から離れ、ペニスへ向かった。  切なく疼く乳首はほったらかしだ。守が自分で掻き毟りたいほどズキンズキンと脈打っている。  エリはペニスを横から咥えるとハーモニカを吹くようにカリから根元まで往復していく。片方を何回か往復すると反対側へ移って、同じように往復する。  唇はぴったり竿へ当てられていて、その間から唇が出てきて竿をチロチロ舐めていく。  そして余った手は守の体を這い回る。また、その刺激が微妙すぎて守はイクにイケない。ただ、快感に耐える切ない状態が続く。 (あぁ、もう、出したい。自分で思い切りしごいて、射精したい……)  しかし、いくら守がじれてもエリは一定のスピードを保ったまま、ゆるい刺激を続けてくる。いや、微妙にスピードが落ちている気さえする。  そして、ペニスの切なさが頂点に達した時、エリの口はペニスを離れてタマへ移動した。  片手で竿をニュルニュルこすりながら、もう片手で乳首をクリクリほじる。そしてタマに吸いついたり、舐め上げたりしてくる。  乳首とペニスが切なさの頂点のまま、タマまで切なくなってくる。もう、体中が切なくなってしまう。  守はこんなじらされ方は初めてだった。エリはただ者ではなかった。これほどまで男の体と反応を知り尽くしているとは思ってもいなかった。 (いつまで、続くんだ、もう、耐えられない。頭がおかしくなりそう)  エリは黙ってタマをしゃぶり続けている。  守は切なくて、切なくて、今にもエリに襲い掛かってしまいそうなほど追い詰められていた。  元イジメられっ子で我慢強い守でも、もうこれ以上は我慢できそうにない。  後、十舐めだけ我慢しよう、もう十舐めだけ我慢しようと、がんばったが、それも無理な状態に近づいていた。  頭の中は射精することで埋め尽くされる。シーツを握り締めて気を逸らそうとするが、一刻も早く射精することしか考えられない。 「あ、あ、あ、あ、ああ……」  自然と声が出て、腰を持ち上げていた。 (もう、無理、自分でしごく)  そうして、手を伸ばそうとした瞬間、エリがペニスを咥えた。 「うあああああ……」  守は自分でも気付かず、大きな声を出していた。  今まで体験したことの無いような大きな快感がペニスの先から頭の先まで突き抜けた。  頭の中が快感で埋め尽くされる。もう、何も考えられなかった。  そして、エリがフェラのスピードを上げてきた。  頭がかなりのスピードで上下に動く。しかも歯がカリに軽く当たっている。 「はー……、はー……、歯がー、歯がー当たってるー……」  さらに、エリがペニスの根元まで咥えたので亀頭の先が喉の奥に当たった。 「おおおおおおぉー……」  もう、何が何だか分からない。気持ち良すぎる。もう、声をあげながら、体を震わせることしかできない。  さらに、エリが手で竿をこすり、指の先で乳首をホジホジしてくる。  三発目のはずなのに、もう守は耐えることができなくなった。 「だ、だ、ダメ、ダメ、です。出るっ、もう、出ます。あぁー、で、で、出るぅっ」  乳首をほじられ、竿をこすられ、唇でしごかれ、舌で舐められ、喉の奥を使われ、歯が当てられ、守の我慢は限界を超えた。 「ああああー、出るぅー、出る出る、出る、出ますっ!」  そう言うのと、射精が始まるのは同時だった。  ぶびゅぶびゅぶびゅびゅびゅびゅびゅ、どびゅっ、びゅくびゅくびゅるるるるー……。 「はわああああ……」  守の頭は完全に麻痺してしまった。性感神経に直接電流を流されたような状態。生まれて以来最高の快感だった。  びゅるびゅるぴゅるるる、ぴゅるぴゅるぴゅる、ぴゅるるっ、びゅくっ……。  頭は麻痺していても射精は勝手に続いていた。 「あ……、ああ……、お、おお……、い、い、いい……」  びゅるっ……、ぴゅっ……。  射精が終わる頃には、守は完全に燃え尽きていた。  体中から力が抜けて動けない。特に腰周りはピリピリと痺れていて、感覚が鈍い。その代わり、背中とか太ももとかが凄く敏感になっている。今そこを触られたら、刺激が強すぎて飛び跳ねてしまうだろう。  エリは最後の一滴まで吸い尽くし飲み尽くすと、ペニスを抜き守の隣へ横たわった。  守の体が敏感になっている事を知っているのか、微妙に距離を取り、体をくっつけない。  守は意識が薄い中、エリの心遣いをありがたく思った。  結局守は三発目の射精の後、そのまま気を失うように眠ってしまった。  翌朝、守は朝早く一人で起きて自分の部屋へ戻り、それから仕事へ出掛けた。  合計三発もエリの口の中へ出した守は満足感とエリへの感謝で胸がいっぱいだ。  ただ、仕事中はとても眠くて、社長に何度か怒鳴られてしまった。仕方が無かった。  その日の仕事が終わってから、守は叔父の家へ向かった。  守が叔父と会うのは久しぶりだった。同じ東京に住んでいながら母の七回忌以来だから四年ぶりだ。もちろん電話では年に何回か話しているが、中学卒業以来、用事がある時しか会っていないので片手で数えられるくらいだ。  叔父と会うのは気が重かったが、成人のお祝いをしてくるというから行かない訳にはいかなかった。  叔父には小学校の時に母が死んでから中学を卒業するまで育ててもらった恩が有る。  子供の守にとって叔父は怖い人だった。行儀作法から家事まで一通り厳しく教えられた。  今となっては両親のいない守が将来人から笑われないようにという思いからだと分かっているが、子供のときは、ただただ怖いだけだった。それもあって、守は中学卒業と同時に住み込みの町工場へ就職したのだ。  叔父は簡単なパーティを用意してくれていた。といっても、ビールにつまみ、寿司にケーキくらいだったが、それでも嬉しいものだ。 「成人おめでとう」 「ありがとう」  珍しく叔父がお酒をたくさん飲んでいた。これほど飲むのを見るのは初めてだった。  そして叔父がポツポツと昔の話を始めた。それは今まで守が聞いたことの無い話だった。  守の母は大学卒業後、一流企業に総合職として就職したこと。  守の母が独身で身ごもった時、相手が誰か誰にも話さなかったこと。  だから今でも誰が本当の父親か分からないこと。  周りの反対を押し切って出産したため父(守の祖父)から勘当されたこと。  それ以来、祖父と一切連絡を絶っていたが、母(守の祖母)とはこっそり連絡を取り合っていたこと。  そして出産する時、自分(叔父)が賛成しなかったのを後悔していること。  酔いの回った叔父がふらつく足で立ち上がり、何かを取ってきた。 「これはお前が自由に使いなさい」  通帳、印鑑、キャッシュカードを渡された。名義は守だった。  中を見てみると、母の生命保険が振り込まれて以来、一度も引き出されていない。逆に毎月お金が入金されていた。叔父は一円も使ってなかった。  守は今まで叔父があまり好きではなかった。どちらかというと嫌いだった。  あらためて、じっくり向き合ってみると、昔は大きく感じた叔父も、今は身長がそれほど変わらない。やや守のほうが高いくらいだ。それに少し老けている。四十が目の前だから仕方が無い。 (俺は叔父さんの何を見ていたんだろう)  自分はまだ子供だったのだ。  自分がいなければ叔父は結婚できていたかもしれない。そう考えると急に申し訳なくなってきた。  どうして今まで叔父と距離を取っていたんだろう。数少ない親戚じゃないか。  これからは、もっと、ちょくちょく遊びに来ようと守は思った。  別れ際、守は素直に言葉が出てきた。 「今まで育ててくれてありがとう」  叔父が驚いた顔をした。  それ以上叔父の反応を見るのがためらわれたので、守はそれだけ言うと、向きを変え帰り道を歩き出した。  守は歩きながら考えた。  いつの日か、祖父母とも和解できる日が来るのだろうか。  叔父とのわだかまりは消えた。きっといつか祖父とも分かり合える日が来ると守は思った。 <第7章>  守がエリと知り合って三ヶ月がたっていた。  ある金曜日の晩、エリが外で飲もうというので、新宿で待ち合わせしてから二人はエリのゆきつけの店へ行った。  相変わらず守はお酒に弱かったので、弱めの甘いカクテルを舐めるように飲んでいた。守は一杯だけで顔が真っ赤になってしまう。 「あんた、相変わらず弱いわねぇ  エリがそれをからかっていると、守達は突然声を掛けられた。 「あら、リコじゃない。久しぶり」  守が振り向くと、そこには見知らぬ若い女性が立っていた。  エリの顔が急に険しくなった。振り向きもしない。 「やな奴に会ったわね」  顔を背けたまま本当に嫌そうな声で答える。 「何よ、親友でしょ」 「あんたなんか友達じゃないわよ。単なる知り合いよ」  二人が親しげに話すのを守はポカンとして聞いていた。 (誰なんだろう……)  とても綺麗な人だった。  エリは男前系のかっこいい美人だ。それに対して、この女の人は、色っぽいというかエロ系の美人だ。  軽い色の長い髪はロールしている。それに濃い目の化粧をしている。  女性経験が少ない守は気付かないが、普通の人が見れば一発で夜の仕事の人だと分かる。  長くカールした睫毛、くっきり二重のまぶた、大きなアーモンド型の瞳。すっと伸びた鼻。大きくて、ツヤツヤに光っている唇。  手脚はとても細い。折れそうなくらいだ。ウエストもかなり細い。  それでいて、胸は膨らんでいる。服が体に張りつき、胸の膨らみや体のラインが丸見えになっている。  全身からエッチな光線が溢れ出ている。  守が今まで会ったことが無いタイプ。あえて言うと、夜間高校時代の派手な女子を綺麗にした感じだった。  守はその女性に見とれてしまった。 (ちっ)  エリは声を掛けられた瞬間、相手が誰かを悟り、心の中で舌打ちしていた。  守と一緒で浮かれていて、この女がこの店に出入りしていることを忘れていた。  女はエリの隣に座ると、親しげに話しかけてくる。 「こちらの方は?」 「守よ」 「どういう関係」 「ペットよ、ペット。私が飼ってるの」  守はその言葉を聞いて少し落ち込んでしまう。  いくら現状に満足しているといっても、人にペットだと紹介されるとやはり悲しい。 「守さん、始めまして、麻美です。リコとは昔一緒の店で働いてたの」  守はエリの本名が恵理子だと知っていたので、『リコ』がエリのあだ名か昔の店での名前だとすぐに分かった。 「守です……」  守は元々女性に免疫がない。いくらエリと毎週会っているからといって、すぐには治らない。エリと会うのに緊張はしなくなったが、初対面の美人に話しかけられても、まともに答えることができなかった。  エリと目を合わせることもできず、うつむきながら小さな声で答えた。  守は麻美のほうを見なくても、麻美の言いたいことが痛いほど分かった。今まで何度も感じていた事で怒りはしないがやはり気分が悪い。 「いつから、こんな冴えない男と付き合うようになったの」  麻美は全く遠慮無しにきつい事を言ってくる。  あからさまに見下した言い方に守は心の防御に入ってしまう。  長年染み付いた習性は簡単には治らないものだ。 「守はねぇ、家事もできるし、気が利くし、それに……、他にも色々いいところがあるのよ」 「例えば、何?」 「うまいのよ」  エリが恥ずかしそうに言う。 「何が」 「あれが、メチャクチャうまいの!」  エリは麻美の耳を引っ張って近づけ、耳元で声をひそめてがなった。 「えぇー」  麻美があきらかに信じない顔をする。 「信じてないわね」 「だって、どうやってもそんな風には見えないもの」  麻美が明らかに不審な目で守をじろじろ見る。  守はその視線に耐えられず、ますます縮こまってしまう。 「まだまだ鍛えてる途中だけど、それでもたいしたものよ。まあ、今の守でもあんたならヒィーヒィー言って、もう許してって泣いてお願いすることになるわね」  エリは自分のことを自慢するかのように話した。 「はぁ? そんなこと、あるわけないじゃない」 「別に信じなくていいけど、絶対よ。断言する。賭けてもいいわ」  守は横で聞いていて、こそばゆくなってきた。自分がエリにそこまで評価されているとは思ってもいなかった。 「そこまで言うなら賭けましょうか。私が買ったら、リコには一ヶ月間私のペットになってもらうから」 「ええ、いいわよ。その代わり私が買ったら、二度と私に連絡してこないでよ」 「それは良いけど、どうやって勝負の判定するのよ」 「判定とか細かいことが気にならないほど圧倒的な勝負になると思うけど、まあ、あんたが『参った』って言ったらあんたの負け、言わなかったら勝ちでいいわよ」  麻美はそれを聞いて、エリは馬鹿だと思った。 (こんな男、すぐにヘロヘロにしてやる)  この見た目が冴えないどこにでもいそうな男がそれほど凄いとは思えない。万が一凄いテクを持っていたとしても、参ったとさえ言わなければ自分の勝ちなのだ。これでエリがペットになるのは決まったようなものだ。 「やれば分かるわ。一回だけやらせてあげる。あんたがバカにした男にメチャクチャにされたらいいわ」  エリが苦々しい顔をしながら言い放った。  守は自分の耳を疑った。  麻美とセックスをする。こんなに美しい人とセックスをする。  信じられない展開だ。もし今、自分がエリと毎週セックスしていると周りの人間に言っても誰も信じないだろう。そんな自分が麻美とセックスする。エリ以上に誰も信じないだろう。  守が呆然としているとエリの声がした。 「何、ぼーっとしてるの。さっそく帰って特訓するわよ」  気が付くとエリは立ち上がっていた。麻美も既にいなかった。  エリによると麻美は昔働いていたクラブでナンバーワンを争った間柄だそうだ。  エリはお客に合わせて会話をするのがどうしても耐え切れずに辞めて、ヘルスの世界へ流れていった。  麻美はそのクラブ時代からの腐れ縁で何かと絡んでくるらしい。  そして、早速その日の夜からエリの特訓が始まった。 「守は攻めに回れば強いんだけど、受けに回るととたんにダメになるからね。ちょっと、おちんちんを鍛える必要があるわね」  エリはそう言って守を裸にして座らせると、ペニスを咥えた。 「絶対口に出すんじゃないわよ。死んでも我慢しなさい。出したら殺すからね」  そしてエリの本気フェラが始まった。  守にしたら嬉しい副産物だ。エリの凄いテクをまた味わうことが出来る。二十歳になった途端、良いことが続くなあとうかれていた。  だが、それは地獄の始まりだった。  エリは自分の全てのテクを繰り出して守を責める。 「す、凄いです。あ、あ、ああ、そ、そんな、舌が、舌が、先っぽ、うあああぁ……」  エリの舌が亀頭の先の割れ目をほじくり返す。その間も手が絶妙な力加減と速さで竿をこすりあげる。 「ダメです、もう、もう、出ますー。あぁ、待って、待って、待って」 「ダメよ、我慢しなさい。あんたを喜ばずためにやってるんじゃないのよ。男なら耐えなさい」  エリはギリギリのところで口を外して、手でこすりながら厳しい声を出した。  しかも単なる手コキじゃなくて、手の平で先っぽをこすったり、フォークボールを投げる時みたいに人差し指と中指の間に竿を挟んでこすったりしてくる。  守はそんなやり方をされるのは初めてだった。 「それは、うううう……、きついです。あぁ、出そう……。出ちゃいますー」 「誰が出していいって言ったの。このままで後五分、いや、十分は我慢しなさい」 「そんなぁ」  エリは守が射精するギリギリのところを見切って責めを緩めて、守に射精を許さない。 「これから土日は一日中特訓だからね。そうでもしないと、守のおちんちんは強くならないから」 「無理。絶対無理です」  守は半泣き状態だ。射精させてもらえないのがこんなにつらいとは思ってもみなかった。  もう、出したくて、出したくて気が狂いそうになる。 「無理でもやるの。男の子でしょ。何があっても麻美の勝つのよ」  そうしてエリの特訓はエリの手が疲れて動かなくなるまで続いた。  麻美との出会いから二週間後、三人はエリの部屋に集まっていた。 「じゃあ二時間後に戻ってくるから」  エリがそう言って立ち上がる。 「ペットになる覚悟をしておいてね」  麻美はもう勝ったつもりでいるのか、ニコニコしている。 「あんたのほえ面が今から目に浮かぶわ」  エリは吐き捨てるように言うと、さっさと部屋を出て行ってしまった。  部屋の中には守と麻美が残された。 「嫌なことはさっさと終わらせましょう。本当はあなたみたいな人とこんなことはしたくないけど、リコを手に入れるためだからね」  麻美は立ち上がりながら言った。 「まず、最初にこれだけは言っておくわね。キスはダメよ。それとゴムはちゃんと着けること」  麻美は服を脱ぎながら、しゃべり続ける。 「あなた病気は大丈夫なんでしょうね」 「調べたことないですけど、エリさん以外とはしたことがないから大丈夫だと思います。それより、麻美さんのほうこそどうなんですか」  麻美は怒りをあらわにして下着姿でモデルのように立ち、言った。 「バカにしないでよ。私はそんな安い女じゃないわよ」  ババーンとBGMが流れそうな迫力だ。  守はそんな麻美の下着姿に見とれた。  前回は人前だったのでじっくり見られなかったが、今回は二人きりだ。しかも下着姿。守は目を離すことができない。  胸の大きさはややエリに負けるが、それでも見事なプロポーションだ。  ただでさえ長い脚が、その細さとハイレグの下着で極端に長く見える。脚フェチにはたまらない脚だ。守も見るだけで、しがみついて頬擦りしたくなる。  見事にくびれた腰にすっきり平たいお腹。守には分からないが、詳しい人が見ればお金をたっぷり掛けた体だと分かる。  いつもエリの下着を洗濯している守には黒の下着がとても高級なのが分かる。麻美の白い肌と見事なコントラストを作っている。  これが六本木クラブのナンバーワン・ホステスの裸。  守のペニスは限界まで勃起していた。  麻美はベッドに横たわると、優雅にブラを外し、長さを見せ付けるように脚を高く上げてショーツを脱いだ。  守は麻美に釘付けになったまま、服を脱ぎ捨てフラフラとベッドへ近づいた。  全裸の麻美を前にして守の頭の中には、興奮と不安が渦巻いている。  エリ以外の女性の相手は初めてなのだ。エリに教わったテクニックが他の女性にどこまで通じるのか不安な気持ちと、自分のテクを試してみたい気持ちがある。  今回の為にエリから作戦を聞いている。  第一案は前戯で何度もイカせてから挿入する。  第二案は絶頂寸前のギリギリのギリギリまで追い込んでから挿入する。  麻美の状況に応じて守がどちらかを選ぶことになっている。  守としてはどちらともエリと練習してきた。エリによるとできれば第二案が良いらしい。 『初めての相手、特に生意気な女が相手なら第二案の方が効くのよ』  ということで、守は第二案でいく予定だ。  守がベッドへ上がると、麻美はマグロを決め込むつもりかまっすぐ横たわり上を向いている。  私からは何もしないわよという意思が守にも伝わってくる。  守は遠慮することなく麻美の体を見つめた。  麻美は高級クラブだけあって総合的なスタイルはエリより上だ。といっても、守がスリム好きだからで、肉感的なほうが好きな人ならば、エリが上だというだろう。  乳首の色は年相応だが、汚いわけではない。冷め切っているためか、縮こまっている。 (キスはダメだから、首からだな)  守は麻美へ体重を掛けないように気を付けながら、首筋への愛撫を始めた。  エリに教わった事を思い出しながら、丁寧に唇と舌を使っていく。  麻美は何も反応しないが気にしない。まだ、始まったばかりだ。エリが相手の時も最初はそうだ。 「麻美さん、とても綺麗です。肌もみずみずしいし、色がとても白いし、最高です」  愛撫の合間に麻美を褒めることも忘れない。 『相手の長所を褒めるの。嫌味にならない程度に、褒めて、褒めて、褒めまくるの』  エリの言葉を思い出す。 「すべすべしてて、肌触りも素晴らしいです。麻美さん、とても素敵です」  耳元でささやくように言う。  守は麻美の口元がわずかにほころぶのを見逃さなかった。 「首筋から肩に掛けてのラインもとても綺麗です。首が細くて長いからですね。まるで彫刻みたいです」  昔の守なら絶対出ないような台詞もスラスラ出てくる。エリのおかげだ。  守の唇は肩から鎖骨へと移動する。 「鎖骨もきれいに出てますね。ここが綺麗な人は、胸元が開いた服がとても似合うんです。麻美さんも似合いそうです」  守の愛撫は乳房と股間を除いて全身をくまなく回る。 「麻美さんの脚は最高です。こんなに素晴らしい脚を見たことがありません。細くて、長くて、それでいて適度な弾力が有って、男なら全員この脚を見ただけでまいっちゃいます」  愛撫しながら、褒めながらでも守は麻美の反応をうかがうのを忘れない。  麻美の呼吸が大きく深くなっていく。これは、緊張が解けリラックスして心地良くなってきている状態だ。手や脚からも力が抜けてきている。  全身がかすかに色付いてきた。これは、感じ初めに出るサインだ。  エリに教わったことが結果になって現れ、守は少しずつ自信が湧いてきた。それに伴い不安が段々消えていく。 (これはいけるかもしれない)  守は光が見えてきたことを喜びながら、たんたんと愛撫を続けた。  麻美は守の愛撫の仕方を意外に思っていた。  こんなに丁寧に我慢強く愛撫されたことは過去に経験が無い。今までの男といえばおざなりの愛撫でこちらが濡れれば即挿入するような奴ばかりだった。中には愛撫が上手い男が居なかったわけではないが、ここまで念入りに愛撫されたことは無い。  自分の体は普通の男なら一刻でも早く入れたがるはず。それなのに、この男はずっと我慢して愛撫を続けている。なぜ我慢できるのか分からない。ちゃんと勃起しているからインポでもゲイでもない。全く理解できない。  なぜこんなに我慢できるのか。  最初はこんな冴えない男に触れられるのは嫌だったが、守の絶妙な愛撫でだんだん眠いような心地良さが広がってきた。  体がポカポカと暖かくなってきている。  体の奥でトクン、トクンと何かがかすかに脈打っている。  これならもう少し続けさせても良いかなと麻美は思ってきていた。  守は次の段階へ進むことにした。  今は焚き火で言うと、薪を組み終わって、一番下に火を着けた状態だ。  これから空気を送り込んで、下の燃えやすい小枝から順に燃やしていくのだ。  守は麻美の性感帯を中心に愛撫をしていく。性感帯といっても体中にあるし、場所により感じる度合いが大きく違う。  まずは比較的感度の低い場所から責めていく。焦らず、じっくり性感を掘り起こしていくのだ。時間を掛けて盛り上げた性感ほど、大きく燃え上がり、なかなか消えないのだ。  肩の先や、腋と脇腹の間、肘の内側、太ももの表側などを時間をかけて愛撫していく。  口を使っている間に、両手も遊ばず麻美の体を撫でている。  麻美は呼吸が少しずつ早くなり、かすかに身じろぎを始めてきた。予定通り麻美の性感が上がってきている。  守は嬉しくなりながら黙々と愛撫を続けた。 (どうして、こんなに我慢強いの)  エリは不思議で仕方がない。自分ほどの女を前にして、これほど挿入を我慢できる男は初めてだ。  ペニスは完全に勃起している。となると、信じられないほど我慢強いのだ。  リコが自慢するだけあると思った。でも、この程度なら自分は耐えられる。まだ、ほとんど感じていない。この男はただ我慢強いだけの男なのだろう。  麻美はまだ勝利を確信していた。  守はさらに次の段階へ進んだ。  麻美の反応が体の動きとして現れてきた。ここから先は、反応を見ながらの作業なので、調整がやりやすい。  焚き火だと、下に置いた小枝に完全に火が付き、炎が上へ伸びている状態だ。これから炎を大きくして、上に置いた太い薪に火を着けていくのだ。  守は麻美の感じるポイントをさらに責める。先ほどより感度が高い場所を責めていく。  首筋や乳房の裾野、腋の周囲、脚の付け根のビキニラインなどが目標だ。  守の舌が通る度に麻美はかすかに身をよじったり、眉をひそめたりする。エリで慣れた守にとっては性感帯や感じる度合いが手に取るように分かった。  エリの性感帯と同じ所を中心に探索していくと、麻美の感じる場所はすぐに分かった。今は、エリとは違う性感帯が無いか調べている段階だ。 (通じる。俺のテクが初めての人に通じてる)  守は顔には出さないが、嬉しくて仕方がなかった。その一方で小心者の自分が、油断するな、集中するんだと注意してくる。守は集中を切らさず、麻美の反応に目を光らせた。 (どうして、気持ちいいの)  エリは不思議だった。  守は自分の体を知り尽くしているかのように、的確に性感帯を責めてくる。そこを一番いい力加減でやさしく愛撫してくる。いけないと思いつつ体が反応してしまう。  だんだん体が熱くなってきた。体の芯がドクン、ドクンと脈打っている。  感じちゃダメ、我慢するのと自分に言い聞かせる。ここで感じる素振りを見せたら付けこまれてしまう。  体の奥でトクンと恥ずかしい雫が湧き出すのを感じる。このままでは、まずい状況になりそうな気がする。 (どこまで我慢強いのよ。さっそと襲ってきなさいよ)  エリは少し不安になってきた。  麻美の体がほのかにピンク色になっている。耳はかなり赤くなっている。これは体に火が付いて、感じている証拠だ。  守はさらに次の段階へ進んだ。ここからは麻美が最も感じる部分をどんどん責めていく。  太い薪の間を炎が上がり、火が付き始めた段階だ。一気に燃え上がらせるのだ。  麻美は自分で気付かない内に軽く脚を開いてしまっている。  守は太ももの内側を軽く撫でながら、横乳に口を付けた。 「あっ……」  麻美の口から初めてかすかな声が漏れる。麻美はまずいと思ったのか、すぐに口を閉じたが、守が聞き逃すはずがなかった。  守は執拗に横乳から下乳に掛けてキスして、舌を這わせる。左が終われば右、右が終わればまた左と繰り返す。  まだ乳首と股間には手を付けない。唇が乳首に触れないように気を付けながら、ギリギリまで舌を這い回らせる。  舌が乳首に近づくと、自然と麻美の胸が持ち上がり乳首に触れさせようとするが、守の舌はあと少しのところで逃げていく。そして、また一番ふもとから這い登っていく。  手も秘裂ぎりぎりまで近づいては、また遠ざかる。 「あぁ……」  麻美は声が抑えきれなくなってきた。  守には麻美が必死で感じるのを我慢しているのが良く分かった。  あと少し、あと少しと心の中で唱えながら、愛撫を続けた。 (ダメ、我慢しなきゃダメ)  麻美は自分の体をコントロールできなくなってきていた。  いつの間にか体が燃えていた。変化があまりにもゆっくりだったので気が付かなかったのだ。  だが、気が付いた時には手遅れだった。もう、引き返せない所まで来てしまっている。  心地良い軽い愛撫から始まったので、つい受け入れてしまったのが原因だ。最初から警戒して心と体を閉ざしていればこんなことにはならなかったはずだ。  今さら後悔しても遅い。問題はこれからどうするかだ。  頭ではダメだと思っているのに体がもっと強い刺激を求めている。半分無意識に体が男の舌を求めて動いてしまう。  体中がじれったい。  さっさと最後までやれば良いのに、この男は焦らすようにはぐらかす。  まさか、私から求めさせようとしているのか。  そんなことは絶対にしない。意地でも自分から欲しがったりしない。どんなに感じようが我慢してみせる。  麻美はそう自分に強く言い聞かせた。  麻美はより強い快感を求めて体をくねらせている。  もう、完全に体へ火が付いている。ごうごうと燃え盛っている。最後の場所へ進む段階だ。  守は麻美の乳首に軽く触れた。 「んんぅー……」  それだけで、麻美の口からはっきりとあえぎ声が漏れる。もう、快感を押さえきれ無い状態だ。  守は乳首を咥え、もう片方を指で摘み、残りの手を秘裂へ伸ばした。 「ああああぁー……」  麻美は首をすくめ、胸を突き出し、大きく反応する。  すでに麻美の秘裂は潤いを蓄えていた。  守はそのぬめりを指先で丹念に塗り広げていく。小陰唇、大陰唇、その間の溝、尿道口、クリが愛液をまぶされていく。愛液は涸れることなく次々と湧いて出てくる。たちまち麻美の股間は濡れそぼる。 「あんぅー……」  守の指がクリに当たる度に麻美の口から情感のこもったうめき声が出る。  守は包皮の上から優しくクリをこすりあげた。  麻美の体が震え、腰が持ち上がってくる。どんどん性感が上がっている。  守は口と手を休ませることなく、麻美を責め続ける。 「あぁ……、もっと……」  ついに、麻美から刺激を求める言葉が漏れた。それは麻美がなかば無意識に発した言葉だった。  守は乳首から口を離し、麻美の両足の間へ移動した。  麻美も脚を開き協力する。麻美は目をつむり、男が侵入してくるのに備えた。  だが、性器に触れたのは守の舌だった。  守は麻美の乳房を掴み、丁寧に秘裂を舐めてくる。  てっきりペニスが挿入されると思っていた麻美は肩透かしを食うが、すぐに、舌からの快感に仰け反った。 「あぁ、いぃ、いい、もっと、もっと強く……」  麻美は先ほどの決意をどこかへ追いやり、さらに強い刺激を求めた。  体の奥がズキン、ズキンと疼いている。それは舌ぐらいでは治まらない。自然と腰が浮き、守の顔へ押し付けているが、全然刺激が足らない。体中が狂おしい。どうにかなりそうだった。  守は麻美の状況が分かっていながらも、たんたんと舌での愛撫を続けた。乳房もやわやわと揉み続ける。  まだまだ焦らして、もっと追い込むつもりだった。 (なぜ、なぜ入れないの)  この期に及んでまだ挿入しないこの男に麻美は怒りすら覚えた。  もう、自分がすっかり用意ができていることは分かっているはずだ。それなのに、入れないとは。我慢強いにもほどがある。おかしいのではないかと思う。  この男の実力を認めるしかない。こうなったら、どこまで焦らされ、なぶられるか覚悟しないといけない。  そして、我慢強さだけでも驚異的なのに、的確に自分が一番感じるポイントを責めてくる。  自分が一番やって欲しいことを、ちょうど良い具合でやってくれる。心を読まれているかのようだ。  どういうからくりがあるのか分からないが、恐ろしいほどのテクニックだ。リコが自慢するだけある。  麻美は見た目と最初の愛撫から自分が完全に油断していたことを後悔した。  もう、こうなったら、この男との我慢比べだ。絶対に入れてとは言わない。それが最後の意地だ。  麻美は守の愛撫に狂おしいほど感じながら決意していた。  守は最終段階へ来たと思った。  あとは徹底的に責めて、イク寸前まで追い上げるだけだ。そして、絶頂ギリギリの状態をキープし続けるのだ。  クリの本格的な攻撃に入る。  舌で包皮を押し上げ、直接舌先でクリを舐める。もう遠慮はいらない。最初からトップスピードで舌を動かし、麻美を責める。  さらに両手で乳首を責める。指で挟んでグリグリこねたり、人差し指でピンピンと弾く。そして指が疲れてきたら、五本の指で乳房の形が変わるほど握り締める。 「んっんんんんぅー……」  麻美の体はその痛みすら強い快感に感じてしまう。  クリと胸から気が遠くなりそうな快感が発生する。  このままだと、イッてしまう。ダメ、イッたらだめ。麻美のかすかに残った理性が叫ぶ。  でも、『参った』とさえ言わなければ自分の勝ち。一回くらいイッたほうが、落ち着いて続きができるかもしれない。  別の理性が麻美にささやく。  でも、くやしい。こんな男にイカされるなんて嫌。我慢するの、絶対イッたらダメ。  麻美のプライドが最後の一線で踏みとどまる。  その間も、守の責めは続く。唇がぴったり張り付き、クリを吸いながら舌先で高速に弾く。  胸も揉みくちゃにされている。  麻美のプライドは早くも崩壊寸前だった。麻美の決意は数分ももたなかった。 (ああ、なぜ。この男はどこまで続ける気なの。おかしい。こんなことありえない)  もう、麻美は頭の中がグチャグチャでまともに考える事ができない。  気を抜いた瞬間に大きくイッてしまうだろう。歯を食いしばって耐えるしかなかった。 (早く、早く終わって。そうじゃないと、この男に……)  その瞬間、今日一番の大きな快感が体を走りぬけ脳へ突き刺さった。  守がクリを甘噛みしていた。 「あ、あ、あ、あぅ……」  本当に目の前に星が飛んだ。一瞬頭の中が真っ白になり、何も考えられなくなった。半分イッていた。  耐えきれたのは、単なる幸運だった。  麻美は自分が限界に来たことが分かった。 (かなりきてる。でも、まだまだ続けられる。この絶頂寸前の状態をずっとキープするんだ)  守は細心の注意を払いながら、麻美を責め続ける。  そして、右手を麻美の胸から股間へ移動させた。  ゆっくり、時間を掛けながら中へ沈めていく。  本番の挿入前に事前調査を兼ねて指で中の様子を探るためだ。それに指を入れて中から刺激した方が麻美の快感をコントロールしやすい。 「あっあっあっあっあっああああぁ……」  麻美から歓喜の声が出る。  一瞬、待望の物が来たかと思ったが、すぐにそれは指だと分かる。 (この男はどうなってるの、どこまで我慢するつもり)  麻美は指では物足りない。しかも、指は一本しか入ってこない。それだと、体の疼きは少しだけ治まるが、すぐに今まで以上のじれったさとなって襲ってくる。 (指でもいいから、もっと激しくかき回して。めちゃめちゃにして)  麻美の願いは守へ伝わらない。いや、伝わっているが、守は無視していた。  これ以上はないというほどゆっくり、麻美の内部を探るように、丁寧に、指が動いていく。 (あぁ、もう、なんとかして。こいつは何を考えてるの)  じれったくて、じれったくて、叫び出したい。それにイライラが加わり、感情が爆発寸前だ。  しかも、守の指が堪らないほど気持ち良い。守の指から変な力が出ているかのようだ。股間から頭へ電気が流れっぱなしになっている。  指だけでこれほど感じるのは初めてだった。 (もう、ダメ、耐えられない。このままじゃ、おかしくなっちゃう……)  麻美の意地とプライドも守の責めの前には役に立たなかった。 (『参った』さえ言わなきゃいい。それさえ言わなきゃ、私の勝ちだから。早く入れさせて、出させてしまおう。こんな冴えない男はきっと早いに違いない。一回出させたら絶対私のペースになる。そう、それがいい。こいつから嫌というほど絞り取ってやる)  麻美は最後の一線を越えようとしていた。  守は麻美の内部を大体調べ終わると、麻美の弱点Gスポットをゆっくりとこすりはじめた。 「あ、あ、あ、あ、ダメ、それ、ダメ、あはぁ、それ、ダメなの」  麻美は気が狂いそうになる。  もっとゆっくりだったら、まだ我慢できる。逆にもっと強かったら一気に絶頂まで駆け上がることができる。  だけど、この男はその中間の自分が悶え狂う的確なスピードで責めてくる。  我慢することもできず、イクこともできない。地獄の苦しみが麻美を襲う。  もう、何がなんだか分からない。快感、じれったさ、怒りと様々な感情が頭の中でぐちゃぐちゃに混ざり合っている。  このままでは確実におかしくなる。  もう、本当の限界だった。  これ以上は一分たりとも我慢できない。 「あぁん、ダメ、もう我慢できない。イヤ、指じゃイヤー。欲しい。あなたが欲しいの。入れて、早く。お願い、入れて」  麻美は体面を捨てて本気でお願いした。 「まだダメですよ。もっと我慢してください。まだ俺のテクの半分も出してませんから。もっと、もっと気持ち良くしてあげます。俺は女性を感じさせるのが大好きなんです」  麻美は耳を疑った。  まだこの男は自分をなぶるつもりなのだ。  挿入してもらえない現実に麻美は目の前が真っ暗になった。  守は最高にハッピーだった。  美人を自分の指で思う存分感じさせて自分から欲しいと言わせたのだ。  男としてこれほど、嬉しくて興奮することがあるだろうか。 (ついでにやりたい事を全部やってしまおう)  守は麻美の耳にしゃぶりついた。 「やあああん、ああああ、耳は、耳はダメ。んふぅ、弱いの。ダメなのぉ」  ダメと言われると、もっとやりたくなるのが人間だ。  守は麻美の耳を唾液まみれにしながらも、胸を揉み、中をこする。  耳のくすぐったさで、一時的に快感から気が逸れて、いい感じだ。  麻美は猛烈に体をよじらせて刺激に耐えているが、燃え上がりすぎた快感を少しだけ抑えるのにちょうど良い。  飽きるまで耳をしゃぶってから守はようやく口を離した。 「はぁーはぁーはぁー……」  麻美は抵抗に疲れて大きく息をしている。  守は麻美がぐったりしているのをいいことに、麻美の両手を片手で掴み、頭の上でベッドへ押さえつけた。  麻美がなぜと言う顔で守を見る。  工場勤務の守は大人しそうな外見と違って、意外と力が強い。  あえぎ疲れた麻美の力では手を振り払うことができなかった。  そして、守は綺麗に手入れされ、ツルツルの腋の下へ口を付けた。 「いやぁーー、やだやだやだー、ダメェー……」  麻美の絶叫が部屋に響く。  守は前から女性の腋の下を好きなだけ責めてみたかった。  エリは守にあまり腋を責めさせてくれない。守が口をつけようとすると怒るのだ。  恥ずかしいし感じすぎるからだと守は思っていた。  エリでさえそうなのだから、プライドの高い麻美なら今まで男に触らせなかったのではないか。隠れた弱点なのではないかと守は予想した。  どうやら、その予想は当たっていたみたいだ。 「んんんんん……」  麻美は思い切り歯を食いしばり、体中に力を入れて刺激に耐えている。  誰が見てもかなり感じているのが分かる。  守はここぞとばかりに麻美を責めた。  もう、思う存分腋の下を舐めまくり、吸いまくった。  そこはかすかに汗の味がするだけで嫌な匂いは全く無い。舌に無駄毛がひっかることも無くて完全にツルツルだ。  舐めても舐めても飽きなかった。  麻美の必死に耐える姿が守を興奮させる。  麻美は力を入れて我慢しすぎて顔が真っ赤になっている。このままでは脳出血を起すんじゃないかと思うくらいだ。 「んんんんぅー……、む、無理……、も、もう……」  守から見ても本当に限界っぽい。  最後に一舐めしてから、守は口を離した。  麻美は精根尽き果てたという感じでぐったりしている。  肩で大きく息をしているが、体からは力が抜けきっている。  耳と腋への連続攻撃で体力を使い果たしているように見える。  守はまた優しい愛撫に戻った。  乳首を優しく口に含みゆっくりと舌で転がす。胸をやんわりと優しく揉む。そしてGスポットを絶妙の加減でこする。 「あ、あぁ……」  麻美の口からとても色っぽいエッチな声が出た。  麻美はもう、何も考えていない。ただ体の反応に身を任せている。  あえぎ疲れた体に男の優しい愛撫が染みてくる。一度燃え上がった体は少しだけ落ち着いているが、体の奥の疼きは消えていない。  すぐに快感が湧き上がり、男が欲しくなってくる。  抵抗する意思も気力も失った今は、目の前の男が全てだ。この男に気持ち良くしてもらうことしか頭に無い。 「あん……、いい……、気持ちいい……、もっと、もっとして」  麻美から素直な言葉がスラスラ出てくる。  守も麻美のために全力で愛撫をした。全神経を集中して麻美の反応を探る。顔、手、脚、指、体、息遣い、あらゆる事に注意を払い、麻美の感じている度合いを測る。 「あぁ、すごい……。すごくいい……」  守の愛撫に麻美はすぐに絶頂寸前まで高められた。 「あっ、そこ。そこ、いいっ。もっと」  麻美がイキかけると、守はすぐに刺激を弱めてしまう。  そして、イク寸前の一番感じている状態を延々キープするのだ。 「あっ、ダメっ、もっと、もっとこすって、続けて」  麻美がお願いしても、守はけっして麻美をイカせない。  守の指を求めて、麻美の腰がクイクイとはしたなく動く。  そして、麻美はキスして欲しいらしく、顔を近づけてくるが、守はわざと気付かない振りをして、何度もはぐらかす。  麻美はキスでもしないと、気を紛らわすことができない。それにこの男とキスがしたくてたまらなかった。 「お願い、キス……。キスして、キス……」  美女が泣きそうな顔でキスをねだる姿に守は少し優越感を覚えてしまう。また、麻美が急に可愛く見えてくる。  守はそっと唇を触れ合わせた。  麻美は激しく吸いつこうとするが、守はすぐに逃げる。そして、軽いキスを繰り返す。  エリに教わった、『押さば引け』だ。  麻美はもう少し焦らせる。  キスで焦らしている間にも、守の両手は休むことなく動き続けている。  片手は麻美の弱点を求めて中をうろつきまわっているし。もう片方は麻美の方へ回して彼女の体を支えながら、やわやわと乳房を揉み、乳首をいじる。  そして、麻美の性感を頂上寸前でキープし続ける。 「もう、つらいの、お願い、イカせて、指でもいいからイカせて、お願い……。このままじゃ、私……」  麻美に最初の頃の刺々しさは全くなく、純情な少女のようだ。 「まだ、我慢してください。もっと、気持ち良くなりますから」 「あぁ、切ないの、もう、どうしようもないくらい、切ないの。お願い、何とかして」 「体から力を抜いて、受け入れてください、もっと、気持ち良くなります」 「怖い、これ以上感じたら、おかしく、なりそう」 「大丈夫です。最高に感じますから。俺に任せてください」  麻美は弱々しく守にしがみ付いた。 (この辺りが限界か)  守はチラッと時計を見た。始めてから一時間近くたっている。  その間、ずっと愛撫され、あえぎ、悶えていた麻美の体力も限界だろう。  麻美の体はブルブル震えている。寒さに震えるようだ。それでいて体中から力が抜けて、グニャグニャになっている。  最高の状態だ。  これ以上やると、本当におかしくなってしまうか、体力を使い果たしてこの後の挿入で感じる量が減ってしまう気がする。 「お願いします。入れてください。このままだと、おかしくなります」  麻美はほとんど泣きながら守に懇願した。  これまでかなと守は思った。 「じゃあ、『参った』って言いますか」 「言います。参りました。ごめんなさい。バカにしたこと謝ります。許してください」  麻美の口調は真剣だ。心の底から言っていると守は分かった。  守は挿入の為に、麻美の中から指を抜き、一旦離れた。  麻美が不安そうな、おびえた目で守を見る。  守は優しく微笑んで、麻美を安心させる。いつでも笑い顔を作れるのは守の特技だ。イジメられっ子が持つ能力の一つだ。今は嫌々ではなく本心から微笑んでいるので、麻美も安心するだろう。  守は麻美の両足の間に入り、麻美の太ももを抱えた。  麻美は脚にも力が入っていない。もう、自分で持ち上げることもできないのだ。 「いきますよ。我慢できなかったら、俺にしがみ付いてください」  麻美がコクッとうなずく。  本当は可愛い人なんだと守は思った。いっぱい感じさせてあげたい。  そして、ぬかるんで軽く開いた麻美の秘裂へ亀頭の先を合わせた。 <第8章>  ぬちゅっ。ペニスがドロドロになっている麻美の秘裂に当たり卑猥な音がした。 「あっ……」  麻美の口から声が漏れる。  守はそのまま一気に麻美の中へ入っていった。 「あああああぁーーーー……」  麻美の口から悲鳴に近い絶叫が溢れ出た。  麻美は守が入ってきただけで耐えられなかった。  圧倒的な快感、掻きたくて掻きたくて仕方がなかった場所をようやく掻けた時のような爽快感、体に空いた空洞を埋めてもらった充足感、色々な感情が入り乱れて頭の中で一気に爆発する。  一瞬で何も考えられなくなる。  こんなに激しく感じるのは初めてで、イッてるのかどうか自分でも分からなかった。  だが、それは始まりに過ぎなかった。  守がゆっくりと確実にピストン運動を始めた。  すさまじい快感が連続して襲ってくる。  暴力的なほどの快感の連続に麻美は思考力を失った。自分が壊れてしまう恐怖感さえ味わう。怖い。自分の体が無くなってしまう。  麻美の手が本能的に何か捕まるものを求めて宙をさまよう。  その時、守が麻美の体に覆いかぶさり、からだをぴったりくっつけた。  麻美は泣きたくなるほど嬉しかった。もう二度と放すまいと、守の体に必死にしがみ付く。  麻美がホッとする間も無く、あの圧倒的な快感が連続して襲ってくる。膣壁から、子宮から、守の触れている全ての部分から快感が湧き上がり脳へと突き抜ける。  あまりの刺激の強さに息が満足にできない。  連続した快感に自分がイッているのかも分からない。連続してイキ続けているのかもしれない。自分の体が分からなくなってしまっている。  守の体にしがみ付いているから、まだ生きているが、もし、守の体が離れたら自分は吹き飛ばされ死んでしまう。 「あ……、あ……、し、ぬ……。しん、じゃ、う……」  今までこんなに感じるセックスをしたことがない。  頭がおかしくなるほど焦らされたのも初めてだし、自分がこれほど感じるのも初めてだ。  自分の体がこんなに感じるとは思ってもいなかった。自分は不感症ではないし、人並みに感じるほうだと思っていた。  だけど、この男とのセックスは今までの価値観を一蹴してしまうほど圧倒的だ。  頭が、体が、子宮が。体中の細胞が快感に震えている。  イキすぎて苦しい。違う。苦しいのさえ気持ち良い。何もかもが気持ち良い。  麻美はもう何がなんだか分からない。ただ、快感の波に翻弄されるだけだった。 (気持ちいい……)  守は麻美の体の虜になっていた。  エリ以外の女性とは初めてだ。人によって中の感触が違う。  エリは麻美より中が広くて、全体的に締まる。  それに対して麻美はエリより少しだけ狭くて、入り口がきついほど締まる。奥へ行くとそれほど締まるわけではないが、抵抗が大きいというか中のヒダヒダが多く感じる。  ゴム有りなので、何とか我慢できている。これが生なら耐えられないところだ。ただでさえ気持ち良いのに、街を歩けば誰もが振り返るような美人が本気であえいでいる。その顔と声が守をさらに興奮させる。  ここで一気に麻美を責めたいところだけど、気持ち良過ぎて腰を早く動かせない。  これ以上焦らすつもりはないのに、ゆっくり動くので精一杯だ。  守は必死で射精を抑えながら、まずはエリの性感帯と同じところを責めてみる。  挿入の角度を調整して膣の前側奥の壁をこするように腰を動かす。 「あ、そ……、んんっ、い、い……、あはぁ……」  女性で多少は共通しているみたいだ。  守はエリの弱点と同じ場所を責めながら少しずつ探索の範囲を広げていく。 「あ、んんぅー……」  ある一点を突いた時、麻美の体がエビ反りになった。 (ここだ)  守は発見したばかりの麻美が一番感じる場所を重点的に責める。  麻美が感じまくる。感じすぎて息ができてない。空気を求めて口をパクパクさせている。  自分の快感が一番小さくて、麻美が一番感じる突き方で延々責める  手は胸を揉んだり、乳首を摘んだり、脇腹や太ももを撫でたりする。  そして、麻美の両手をバンザイさせ、片手で押さえる。そして、脇の下に吸い付いた。 「あ……、だ、め。あっ、んっ、んんん、い、や、あっ、んふぅーー……」  麻美が今までで一番大きく反応した。  どうしようもないくらい体が感じているところへ、腋舐めはとても効いた。 (そんなとこっ、ダメっ……)  麻美は腋の下を舐められるのは初めてだった。  今までの男はそんな所を舐めようとしなかったし、もし舐めようとしても絶対に許さなかっただろう。  腋からの刺激は強烈だった。どう表現すればよいのか分からない。普通のくすぐったさを何倍にも強くして、それに快感を混ぜたような感じだ。  ただでさえ、絶頂につぐ絶頂で、自分の体はおかしくなっている。  もうイキ続けているのか、イッてる最中にさらに大きくイッているのか、分からない。  そこへ、この刺激は強すぎた。  麻美は歯を食いしばって、うめき声を上げることしかできなかった。これ以上続けられると、気を失うか、最悪心臓麻痺を起してしまいそうだ。 「んんんんんんぅー、んんんんんんぅー……」  麻美はただうめき声を上げ続けた。  一方守もだんだん我慢するのが辛くなってきた。  さっきから麻美の中が痙攣でも起したかのように、ヒクヒク、キュッキュッと締まってペニスに快感を送り込んでくる。  いくらゴムをつけていても、そんなに長くは耐えられない。  守は腋舐めをやめて、麻美にぴったりと体をつけた。気持ち良すぎてピストンもほとんど止まってしまっている。  それでも、次から次へと快感が襲ってきて、守を苦しめた。 (まだだ。まだ我慢するんだ。もう少しだけ、あとちょっとだけがんばるんだ。エリさんに恥をかかすわけにはいかない)  守はお腹に力を入れ、肛門を締めるようにして必死で射精を抑えた。  その守の髪を麻美がぐちゃぐちゃにかき混ぜる。 (すごい、すごい、すごい。なんなの、これ。こんなの初めて)  今までの価値観をひっくり返される。これが本当のセックスなの。  体が熱い。体の一番奥、体の底から熱い。全身が感じてる。子宮がこの男を欲しがってる。  こんなセックスを知ってしまったら他の男じゃ満足できなくなる。  この男のものになってしまう。  それが分かっていても、どうすることもできなかった。 (もう離れられない。もう、この男のものになるしかない。私、ダメになっちゃった……)  麻美は一切の抵抗をあきらめた。  その時、少しの休息で、ほんの少しだけ余裕を取り戻した守が腰の動きを再開させた。 「あ、ダメ、そんな、イク……、イっちゃ、う……。イっちゃ、うの……」  今でも連続した絶頂に襲われ続けている。それなのに、もう一段上の絶頂へ連れていかれる気がする。  これ以上の快感がくるとどうなるのか自分でも分からない。耐えられないかもしれない。 「あぁ、イクゥー……、んんんんー、またイクッ……」  抵抗をやめると、快感の上限がなくなってしまった。  今まで経験したことのない、想像をはるかに超えるような快感が連続して襲ってきた。 「あん、ダメ、も、う、無理、突かないで、こわ、れる……。こわ、れ、ちゃ、う……」 (死ぬ、死んじゃう……)  麻美は意識が遠のくを感じた。 「ダメだ、イキます」  守の切羽詰った声が聞こえた。 「早く、早く、出して……。も、う、もう……」  麻美は反射的に答える。もう、本当の限界だった。意識を繋ぎとめられない。 「で、出ます」  遠くで守の声が聞こえた。  待ちに待った歓喜の瞬間だ。  麻美は体の中でペニスが一回り大きくなるのを感じた。 (来るっ)  だが、それはすぐに失望へと変わった。体の奥を叩かれる感覚が来ない。  麻美はすぐに悟った。  ゴムを付けてるんだった。かすむ意識の中で麻美は理解した。  生でやれば良かった。バカだった。一生の後悔だ。人生最高の瞬間をダメにしてしまった。  そして、麻美の意識は深いところへ沈んでいった。  終わった後も守は麻美を抱きしめていた。息が苦しくないように、体重を掛けないで体をくっつけている。守も疲れていたが、見た目より体力があるので、まだがんばれる。  麻美は精根尽き果てたという感じでぐったりしている。ほつれた髪の毛が顔に張り付いているのが、疲労の濃さを物語っている。  守は優しいキスを繰り返した。チュッ、チュッと麻美の唇や頬に軽く唇をつける。  しばらくして麻美が目を開けた。 「すご、かった」  ろれつが回っていない。 「気持ち良かったですか?」 「あなた何者なの?」 「ただの町工場の工員です。最近、旋盤を使うのに慣れてきました」 「何者でもいい。もう一回できる?」  麻美の声に最初の頃の刺々しい雰囲気は全くない。完全に甘えた口調になっていた。 「多分大丈夫ですけど……。でも……、エリさんが……」 「リコが帰ってくる前に、もう一回して。今度はゴム着けないで、そのまま入れて」 「えっ、でも」 「お願い。リコが戻る前にして。お口で大きくするから。ねっ、ねっ、お願い」  麻美が物凄くエッチな顔でお願いしてくる。しかし、エリは一回だけと言っていた。守は心がぐらついた。  精液と自分の体液で汚れたペニスを麻美は口にした。ゴムをしていたが、亀頭は精液で濡れているし、竿の根元には自分の体液が白くリング状にこびりついていた。  それでも、全然気にならなかった。少しでも早く硬くしようと本気でフェラをした。普段の自分なら絶対にしないことだ。  フェラ自体が嫌いだからあまりしないし、精液はまずいし、お掃除フェラなどもってのほかだ。自分の体液を舐めるなど気持ち悪くて考えられない。  だが、今は、そんなことどうでも良かった。それ以上にこの男が欲しい。さっきはもらえなかったこの男の精液を体の奥で感じたい。一回やったくらいでは子宮の疼きが治まらなかった。この男に中出しをしてもらうと、凄いことになる。そんな予感、いや確信がある。  早く、エリが戻ってくる前にもう一回。早く、大きくなって。  麻美は本気でフェラに没頭した。  守は射精後に小さくなったペニスが再び大きくなる時の、何とも言えない気持ち良さを味わっていた。普通のフェラとはちょっと違う、くすぐったいような気持ち良さだ。相手が美人の麻美だからなおさら気持ち良い。  麻美が凄い勢いでフェラしてくれる。舌の動きも激しいし、吸い込み方も半端ではない。これがバキュームフェラかと納得する。  ペニスへ血が流れ込んでいき、グングン大きくなっていく。そして、完全勃起まであと少しというところで声が掛った。 「あんた達、何やってるの。もう、終わったんじゃないの」  いつの間に入ってきたのか、エリが怒りの表情で立っていた。 「いいでしょ。まだ時間は有るんだから」 「一回だけって言ったでしょ。はい、終わりよ、終わり。離れて、離れて」  エリが守と麻美の間へ割って入ってくる。 「何よ、ケチね。まあ、いいわ、守君、じゃあ今から私の家に行って、続きをしようか」 「な、な、何、馬鹿なこと言ってんのよ。どうせあんたは負けたんでしょ。負けたら二度と現れない約束でしょ。さっさと一人で帰りなさいよ」  エリの声は怒りで震えていた。 「ごめんなさい。完敗です。私が間違ってた。守君は素晴らしい男性だわ。素敵な人を紹介してくれてありがとう。これからは、私が守君を大切にするから」  麻美の言葉がエリの怒りに油を注いだ。 「な、な、な、な、何言ってんのよー。守は私のペットだって言ったでしょ。あんたに渡すなんて誰も言ってないわよ」 「ペットだなんて、ひどい。男の人をつかまえてペットはひどいわ。私なら恋人になってもらうわ。こんないい人、他には居ないわ」 「こ、こ、こ、こいびとー!!」  エリは猛烈に怒るとともに、猛烈に後悔していた。守の良さを自慢したいばかりに、墓穴を掘ってしまったことを。こんな奴の相手をさせるんじゃなかった。 「恋人でもヒモでも何でもいいわ。こんな凄いテク見せられたら、離れられるわけないでしょ。守君、私なら何でも買ってあげる。私が面倒見るから一緒に住みましょ」 「何言ってるのよ。守は私のものよ。私が見つけたんだから。最初はバカにしていたくせに」 「だから、間違いを認めたじゃない。守くーん、お金なら幾らでも上げるから私の恋人になってください」  麻美が甘えた仕草で守にしなだれかかる。  麻美は全裸のままだ。柔らかい胸が腕に当たり、守はとまどってしまう。  考えてもみなかった状況にどうして良いか分からない。  数ヶ月前まで童貞で女性とろくに口を利いたこともなかったのだ。夢を見ているみたいというか、現実と思えない。 「わ、私だって……、守の面倒くらい、いくらでも見てあげるわよ」  エリが負けじと言い返す。 「守君、私の所に来たら働かなくてもいいのよ。お小遣いもたくさん上げるからね。車も買ってあげる。守君なら渋めのほうがいいかな。BMのSUVなんかどう。うん、ぴったりだと思う」 「車は私が買おうと思ってたのよ。それに、今時外車買って喜ぶなんて笑っちゃう。守、ハリアーのハイブリッドにしなさい。時代はエコよ」  二人の取り合いは続く。  守は唖然として聞いていた。  そして、涙が溢れそうになるのを必死で我慢していた。  エリの本当の気持ちが聞けて嬉しかった。ペットという微妙な立場は少し悲しかった。それが、今は麻美と口論して、自分を引きとめようとしてくれている。  守はずずっと鼻をすすり、二人へ話しかけた。 「あのー……」 「なにっ」  エリと麻美が怖い顔で守の方を向く。 「えーっと、その、お二人のお気持ちはうれしいんですけど。そんな話は急に信じられないし、将来を考えると今の仕事を止める気も無いし、麻美さんはとても魅力的で俺にはもったいないような気もするし、俺以上の男の人が現れないとも限らないし、その時に捨てられるのは悲しいし、エリさんは俺の初めての人でこの三ヶ月間とてもお世話になったし、エリさんも俺にはもったいないくらい素敵な人だし、俺のせいで二人がけんかするのは良くないと思うし……」 「あー、もう、ストップ、ストップ。煮え切らないわね。分かったわ。二人で話し合うからしばらくコンビニでも行っててくれる」  エリがいらつきながら言った。  エリに追い出されるように、守は仕方なく一人でコンビニへ向かった。  あの熱くなりようなら頭を冷やすのにしばらく掛かるだろう。でも二人は友達って言ってたから最後は仲直りしてくれるだろう。仲直りの乾杯のために何か買って帰ろう。  守はしばらくコンビニで立ち読みした後、ビールとおつまみを買った。あまりお金に余裕は無いので安い物ばかりだ。  もう、仲直りしてくれてたらいいな。そう思いながら守はエリの部屋へ向かった。 「二人で話し合って決めたわ」  仲直りの仕方は、守の想像をはるかに超えた内容だった。 「守がどちらかを選ぶまで休戦して共有する事にしたの。麻美をそそのかした私に責任もあるし。それに、私もできない日はあるわけでしょ。そんな時に浮気でもされたら困るから。これ以上ライバルが増えたらたまらないしね」  守はエリの言っていることが理解できなかった。てっきり、麻美が納得して今まで通りに戻っておしまいだと思っていたのだ。  エリの話は続く。 「その代わり三人で一緒に住むのよ。監視しないとこの女は信じられないからね」 「私は今までの分を取り戻さなくちゃ」  麻美がうきうきした様子で話す。 「月水が私で火木があんた。金土日は二人で共有しましょう」 「生理のときはどうするの?」 「そのときは一週間我慢で、もう片方が独占ね」  守のことはお構い無しでエリと麻美の二人だけで話が進んでいく。 「ところであんたは今どこに住んでるの?」 「六本木よ」 「どうせ贅沢な所に住んでるんでしょ」 「ほっといてよ勝手でしょ」 「ここは1DKだから三人で住むには狭いわね」 「私の所も三人は無理だわ」 「となると新しい部屋を探さないとダメね。間取りは私とあんたが一部屋ずつで2LDKで良いわね」 「えっ、それじゃー俺の部屋は」  思わず守は口を挟んだ。このまま黙っていたら、話がとんでもない方へ進んでしまう。 「守はどっちかと一緒に寝るんだから部屋いらないでしょ」  守はエリに一喝され黙らされた。 「場所は守の職場に近いところが良いわね」 「そうね、その方が時間が有効に使えるわね」 「私達はどうせタクシーで帰宅だから。あんたの店が六本木で私が新宿で守が蒲田か……。大田区から品川あたりで探してみましょうか」 「賛成」 「じゃあ明日は早速部屋探しに行くわよ」  守の意見は完全無視だ。これだと前のペットの時と扱いが同じじゃないかと思う。 「それじゃあ早速前祝と行きましょうか」  エリがそう言うと、服を脱ぎ始めた。 「リコには負けないわよ」  麻美も服を脱ぎ始める。 「現役ヘルス嬢にテクで勝てる訳が無いでしょ」 「あらスタイルは私のほうが良いわよ」  守は訳が分からない。話の展開が速すぎてついていけない。 「あの、あの、どういう……」  守は声を掛けた。 「はぁ? 男が一人に女が二人で前祝といったら、テクニック勝負に決まってるでしょ。守も早く脱ぎなさい」  そんな決まりは聞いたことが無い。  ショーツ一枚になった女性二人に守は服を剥ぎ取られていく。  すっかり全裸にされると、さっそくエリがペニスを掴んだ。 「お先に、いただきまーす」  言うが早いか口に含む。 「おおおおぉー……」  エリのフェラテクはさすがだ。しかも本気モードでフェラしてきている。  守は思わず声を上げた。 「もう。じゃあ私はこっち」  守は麻美に頬を両手で挟まれ顔の向きを変えられた。そして、唇を奪われる。  麻美の柔らかい舌が口の中を蹂躙していく。  キスは麻美さんのほうが上手いかもしれない……。  美女二人の同時攻撃に守は舞い上がってしまう。  三ヶ月前まで汚いアパートで一人童貞ペニスをしごいていたのとは天と地の差だ。信じられない幸運だ。 「私のほうが良いでしょ」  麻美が守の耳をしゃぶりながら話しかける。  その手は守の乳首をクリクリと刺激している。 「あっ、ま、ま、ま、待って、そんな、同時は、ダメです。あ、あ、あ……」  二人がかりの攻撃に今日二回目だというのにあっと言う間にイキそうになる。 「まだ出すのは早いわよ。守にはじっくり二人を選んでもらわなきゃ」  エリが口を外して、唾液でぬるぬるになったペニスをゆるくしごきながら言う。  守の限界を見切った、見事な技だ。 「あぁ、そんな、つらいです。続けて」 「守君かわいい。でも、私の事も見てくれなきゃダメよ」  麻美が守の乳首を咥えた。唇を押し当て、舌先でチロチロと乳首を転がす。 「うああああぁー、ダメです。それ、ダメですー」  ペニスをやさしく手コキされるだけでも危ないのに、さらに乳首まで舐められては耐えられない。  守は女みたいな声を出してしまう。 「守はテクは凄いんだけど、おちんちんが全然ダメだからね。もっと鍛えなきゃ」  エリがペニスをしごきながら、もう片方の乳首を咥えた。 「おおおおぉー……」  両乳首舐めは凄い攻撃力だった。両方の乳首からゾワゾワした感覚が体中へ広がる。言葉にできない気持ち良さだ。  麻美もペニスへ手を伸ばしてきた。二人の手がペニスの奪い合いをする。  さらに二人が両側から体を密着させてくるので、守は乳房に挟まれた状態だ。 「無理無理無理、無理ですー。もう、無理、出させてー」 「ダメに決まってるでしょ。男なんだから我慢しなさい」 「そうね、さっきは守君にたくさんイジメられたから、今度は守君をイジメてあげる」  二人がかりの攻撃に守はどうして良いのか分からない。  視覚的には凄い状況だ。  タイプの違う二人の美女が自分の乳首を舐めながら上目遣いで視線を送ってくる。  だけど、肉体的にはとてもつらい状況になっている。  もう、出したくて仕方がないのに、エリがペニスを自由にコントロールしていて、出させてくれない。  もう、体がどうにかなってしまいそうだ。 「ほんとにもう無理です。すいません、謝ります。許してください。だから出せてください。お願いします」  守は半泣きでお願いした。  何を謝ればよいのか分からないけど、今はとにかく謝るしかなかった。 「ほんとに反省してるの」  エリがペニスを逆手で持って、ゆるゆるこすってくる。  そのやり方は初めてだった。いつもと違うところに指が当たって、守は辛さが倍増する。  エリにはまだまだ引き出しがある。本当に凄い。守は心の中で泣きながら感心してしまう。 「してます。すっごく反省してます。だから、許してください。もう、辛いです」 「何を反省してるのよ」 「あぁ、そんなぁ」  守は何を反省すれば良いのか分かってなかった。 「分かってないじゃない。あんたが勝手に麻美と二回目をやろうとしたことよ」 「そ、それは……」 「反省してないわね。やっぱり、お仕置き決定。守は朝までこの状態ね」 「それは無理。絶対無理です」 「朝までは、かわいそうだわ」  そこで麻美の助け舟が入る。 (おお、麻美さんは優しい人だったんだ)  守は麻美が女神のように見えた。 「それじゃあ私達が晩ご飯を食べられないじゃない。せめて、夜までにしましょうよ」  守は一瞬期待しただけにショックが大きかった。 (麻美さんもエリさんと同じだぁ)  今は昼の三時過ぎ。夜までとなると、あと何時間もこのまま続く。そうなると、確実におかしくなってしまう。 「夜でも無理です。反省しました。すっごく反省しました。だから、許してください」 「どうしよっかな」  守のお願いはその後しばらく続いた。 <第9章>  麻美との初エッチの日以来、守は目が回る忙しさだった。  翌日にはエリと麻美に連れられ日曜でも開いてる不動産屋を回り部屋探しをした。と言っても守は一緒に付いているだけで意見の一つも聞いてもらえない。  エリと麻美は即決で部屋を決めた。  西五反田の住宅街の中にあるマンション。2LDKで家賃が共益費込みの21万円。駐車場代を入れると25万円を超える。それだけで守の月給を上回る。 「ちょっと高すぎるんじゃないですか」  守はエリに耳打ちした。 「私と麻美で払うんだから良いでしょ。それに麻美は今、もっと高い所に一人で住んでるんだから」  エリはその値段を聞いて驚いていない。麻美も何がいけないのという顔をしている。  守は価値観の違いにクラクラしてしまう。 「それに駅からちょっと遠いですよ」 「ちょっと不便な所のほうが静かで良いのよ。それに私達はタクシーで通うんだから駅は関係ないの」 「えっ、じゃあ、俺は?」  守はJRで通うと思っているので、駅が遠いと通勤が辛い。今が自転車で数分の所なので、通勤ラッシュを考えると気が重たくなってしまう。 「車を買ったげるから、それで通いなさい」 「工場に駐車場なんか無いですよ」 「それなら原付で通えば良いでしょ。守が居たら話がなかなか進まないわね」  そこから先は守の意見は全く無視で話が進む。  エリと麻美はその日の内にさっさと契約まで済ませてしまった。  月曜から日中は仕事、昼休みは色々な手続き、仕事が終わって家に帰ると引越の準備と本当に忙しい。  いくら一人暮らしと言っても引越ともなればそれなりに荷造りが忙しい。  冷蔵庫の中も空にしないといけない。食費節約のために自炊派の守は食材を溜め込んでいた。  バタバタと時間が流れ、土曜日ようやく引越が終わった。  一方エリと麻美は引越業者に全てお任せなので楽なものだった。一足先に引越を済ませ、守が来るのを待ち構えていた。  そして、引越しての初めての夜。三人で簡単な同居のお祝いをしたところで小さな揉め事が起きた。  守がどこで寝るかだった。  守は疲れていたので、今日は一人でゆっくり寝たかった。  エリは最初の約束どおり、土曜日は三人で守を真ん中に寝るつもりだった。  だけど麻美は絶対に私が守と寝ると言ってどうしても譲らなかった。  結局、守とエリは根負けして、初日は守と麻美が一緒に寝ることになった。その代わり、明日日曜の夜は守とエリが二人で寝ることになった。  パーティーの片づけをして、守は風呂から上がり、少し興奮していた。  麻美とは初エッチの時以来エッチをしていない。というかエリとも何もしていないので、一週間禁欲した状態だ。引越しの準備でオナニーどころじゃなかった。  昨日の金曜日も先週までならエリと二人だったけど、準備がまだ終わらないからと一人自分の部屋で寝た。  それで守の中には一週間分の精液が詰まっている。  これから麻美と思う存分エッチなことが出来ると思うと興奮しても仕方が無い。  初めての時は麻美をイカせなくちゃという義務感があって純粋にエッチを楽しめなかった。  今日はそんなこと考えずに好きなことが出来るのだ。  六本木のクラブでナンバーワンは伊達ではない顔とスタイル。その麻美とエッチができる。  興奮しないわけが無かった。  守は麻美の部屋で一人ベッドに端に腰掛て、麻美が風呂から出てくるのを待っていたが、もうペニスは痛いくらいに勃起していた。  興奮していたのは麻美も同じだった。  あの時は初め守を相手にしていなかったので、感じるつもりはなかったし、感じないように我慢していた。自分から感じようとしたのは途中からだ。それにゴム付きだった。  最初から守を受け入れたらどうなってしまうのか、怖いくらいの期待がある。  想像するだけで体が熱くなって、子宮がきゅんとなる。体の奥からはしたない露が湧いてきてしまう。  麻美は守がいないときにエリに話を聞いてみた。  どうして守はあんなにエッチが上手いのか。  話を聞いて驚いた。  エリと出会う数ヶ月前までは本当に童貞だった。しかし、最初の時からとんでもなくエッチが上手かった。  本人いわく、相手の考えてることが分かる。感じる場所が分かるらしい。  麻美はちょっと信じられなかった。でも信じるしかない。あの守のテクは本物だ。自分の体が証拠だから間違いない。  ということは、守は女性をエッチにさえ持ち込めば、誰でも虜にしてしまえることになる。  それはまずい。  ひょっとしたらソープ嬢ですら堕としてしまうかもしれない。  自分がもう離れられなくなっているのだから、十分ありえることだ。  守はこれからもどんどんエッチが上手くなっていくだろう。それに持続力もついてくる。  肉体労働に近いだけに基礎体力は十分ある。乱れた生活をしている夜のホストなんか比べ物にならない。  守が自分の力に目覚めて、悪い男を目指したら……。  考えるだけで恐ろしい。  こうなったらエリと協力して、浮気する気が起きないほど守から絞り取るしかない。  麻美はそう考えていた。  お風呂に行って一時間近くがたって、ようやく麻美が戻ってきた。  湯上りの麻美はしっとりしている。  軽くお化粧しているけど、今まで濃いメイクしか見たこと無かった守にはとても新鮮に見えた。 (ナチュラルな麻美さんもイイ)  ケバさが無くなり、普通の綺麗な女の人という感じがする。 (お化粧しなくても麻美さんは十分綺麗だ。それにとってもエッチだ)  淡いピンク色のキャミソールの裾からお揃いのショーツが見えている。  キャミソールも外で着る用の感じではなくて、思いっきり下着という感じの物でとてもいやらしい。  それにブラを着けていないのか、かすかに胸の先端が透けて見えている。  守の興奮は一気に跳ね上がった。 「お待たせ」  麻美が少しはにかんだように言う。 「あ、いえ、ぜんぜん。全然大丈夫です」  守は初エッチをする高校生カップルのようにどぎまぎしてしまう。  それは麻美も同じようで、頬の上あたりが赤らみ、少しうつむき加減になっている。  麻美が守の横にくっついて座った。  二人の太ももが触れて、麻美の体温が伝わってくる。 (どうしよう……)  守は困った。どうして良いのか分からない。  エリ意外とエッチをするのは麻美で二人目だし、麻美とは二回目と言っても、前回は作戦があったし、自分が一方的に責めることができた。  今みたいに、何をしても良いとなると、逆にどうして良いか分からない。  元々人付き合いが苦手な元イジメられっ子で、夏まで童貞だったのだ、経験値が低すぎる。  守は固まってしまった。 「すごいドキドキしてるの」  麻美がそう言って、守の手を取って、自分の胸に当てた。 (柔らかい……)  麻美の胸は大きさではエリに負けるが、形と柔らかさでは負けていない。手にジャストフィットする素敵なおっぱいだ。  こうなったら、俺も楽しみながら麻美さんをいっぱい気持ち良くしてあげよう。エリさんの時と同じようにすればいいんだ。  ふっ切れた守はやわやわと胸の感触を味わいながら思った。 「あん……」  最初から興奮していた麻美は守が軽く胸に触っただけで甘い声を出した。  その声を聞いて、守の頭に血が昇る。  麻美さんが感じる声をもっと聞きたい。  守は胸を軽く揉みながら麻美の後ろへ回った。  両手で胸を揉みながら首筋へ唇を付けた。 「はんっ」  麻美の体がぴくっと震える。  麻美はもう下準備ができてる状態だった。  守はちゅっ、ちゅっ、ちゅっと首筋へのキスを繰り返し、時々チロチロと舌で舐めた。 「あっ、あ……、あん……、はぁ……」  麻美の口から続けて声が出る。  守の唇は首筋から範囲を広げて、肩や耳の下、うなじのほうまで動いた。それと同時に胸を揉む力を少しずつ大きくしていく。  麻美の胸は柔らかくて揉んでて気持ちいい。弾力の有るエリの胸とは揉み心地が違う。  守は麻美の愛撫に没頭した。肩から耳の裏までレロレロと舐め上げながら、胸をキュッキュッと揉む。  すると麻美は前回とは全く違う反応を見せる。  胸を突き出し、体をくねらせながら、鼻からとても色っぽく息を吐き出す。  自分から愛撫を求めてきている。 (すごく感じてる。前の時と全然違う)  麻美の反応の良さに、守は少し驚いた。  どんどん進もう。  守は麻美の乳房を下から持ち上げるように両手を当て、親指と人差し指でキュッと乳輪ごと乳首を摘んだ。 「はんぅー」  麻美から大きな声が出て、守はびくっとしてしまう。想像以上の麻美の反応だ。  守には一つ心配事があった。  それはエリがどう思うかだ。  三人の希望で防音のしっかりした部屋を選んだ。  エリと麻美は昼間でも寝られるように、守はエッチの時の音をもう一人の同居人に聞かれないようにするためだ。  それでもエリがドアへ耳を付けていたら聞こえてしまうだろう。  もし、エリがエッチの音や声を聞いたらどう思うか、それを守は心配していた。 「んふぅー、はあぁー、んんんんぅー……」  守の心配をよそに麻美の声はどんどん大きくなっていく。  もう、どうにでもなれ。守はそう思いながらも、気の弱さから完全に開き直ることはできない。  ひょっとして耐え切れなくなったエリが乱入してきたら。そんなことを思いながら愛撫を続けた。 「あん、もう……、キス。キスしたい。キスして、お願い」  麻美が切なそうな顔で言った。  断る理由なんかない。守は体をずらして、麻美の唇にキスをした。 「んっ、んんっ、んぅ、んふぅ……」  麻美が貪るように守の唇を吸う。そして舌を捻じ込んできた。 (麻美さん、かなりキテる)  守が不思議に思うほど麻美は興奮していた。  麻美も自分で理由が分からないほど興奮していた。  始める前から愛液が溢れ下着を濡らすほどだった。  そして守の手と唇が触れると、信じられないくらいに感じてしまった。  こんなの自分じゃないと思うほど素直に声が出る。  体の奥から愛液がどんどん溢れてくる。もう、ショーツはぐっしょりになっている。  なぜだか分からない。  前回のセックスを体が覚えているのかもしれない。  もう、この男が欲しくてたまらなかった。  もっと、触って欲しい。キスしたい。男の唾液を飲みたい。自分の唾液を飲ませたい。早く入れて欲しい。二人でグチャグチャに溶け合いたい。そして、自分の一番奥に男の熱い物を欲しい。  今日は凄いことになる。麻美はそんな予感に包まれながら、必死で守と濃厚なキスを続けた。 (今日の麻美さん凄い。なんだか、とっても興奮してる)  守が今まで見たことのない女性の姿だ。  エリもここまで興奮することはない。焦らしに焦らすと怒り出すことはあるけど、今の麻美とはちょっと違う。  今の麻美は発情期の獣という感じだ。  こんな時、どうすればいいんだろう。わからない。  守は迷いながら先へと進む。  片手で乳首を摘みながら、もう片方の手を麻美の股間へ伸ばした。 「あんっ」  守の指が当たり、麻美の背中が反り返った。 (ぐちょぐちょだ……)  麻美のそこは、生地の外側にまで水分が滲み出ていた。 (すごい……)  守は女性の下着がこれほどまで濡れているのは初めてだった。 (麻美さん、すごいキテる)  すぐに挿入しても大丈夫なくらいに濡れている。  守はちょっとだけイタズラ心というか探究心が出てきて、ショーツの中へ指を忍び込ませ、そのまま麻美の中へ指を侵入させた。 「はんぅー……」  麻美から聞いているほうが切なくなるような、ものすごく色っぽい声が出る。 (なんだ、これ。熱くて、ニュルニュルで、指に吸い付いてくる)  麻美の状態に守の興奮はマックス状態になる。  麻美の感じるところを思い出し、そこを指でこすってみる。 「んんんんぅー……。指じゃ嫌。これ、これが欲しい。早く、早く入れて」  麻美がペニスを握り催促してくる。 「まだ、ダメですよ。代わりに俺の乳首を吸って我慢してください」  こんなに乱れる麻美を見ていると、もっと焦らしたらどうなるのか。この先を知りたくなってくる。  麻美が焦るように守の乳首を吸う。  守はそれを上から見ながら、麻美がイカないように気を付けながら、麻美の弱点をしつこく何度も指でこする。 「んっ、んふっ、んんっ、はうっ、んっ、んふぅ……」  麻美は吸っては舐め、吸っては舐めと一心不乱に守の乳首を吸う。  二人は自然とベッドへ横になり、体を絡めた。 「んはぁー、ダメ、我慢できない。欲しい。これ、欲しいの。お口でするから。ねっ」 「無理しなくていいですよ」 「ううん、大丈夫、したいの」  麻美は無性に守のペニスを口に咥えたかった。  守に会うまではフェラは大嫌いでよっぽどのことがないとしなかった。  それが今は口に入れたくて仕方がない。  口に入れてその硬さ、熱さ、形、味、匂いを確かめたい。  守の感じる顔を見たい。  それほど大きくなくて普通サイズ、皮はかろうじて剥けてるけど、色はまだ子供っぽくてカワイイ。  このペニスがいとしくて仕方がない。  麻美はペニスを口に咥えると、猛烈なフェラを開始した。  麻美のフェラは激しかった。  むせるんじゃないかというくらい深く飲み込んでは吐き出していく。  その間、舌は激しく動き回る。竿に絡みつき、裏筋を舐め、先端をくすぐる。  唇も締まり、竿を磨くようにこすり、カリを弾く。  手も遊んでいない。片手で竿の根元をキュッキュッとしごく。残った手はタマを転がしたり、太ももを這い回る。 (イイ……。すっごくイイ……)  守は麻美のフェラ顔を眺めながら感激していた。  普通じゃ周りに居ないような美人の麻美がフェラしている。それだけでも鼻血が出そうになるのに、その麻美が必死に自分を喜ばそうとしているのだ。  これで、感激しなかったら男じゃない。 (俺もお返ししなきゃ)  守は麻美の腰を引き寄せ自分を跨がせた。  そして、69の体勢になると、麻美の股間へしゃぶりついた。 「あ、あ、あ、ああああ、あぅ、う、う、う、ダ、ダメっ、あああぁ……、ダメ、できなく、なっちゃう……。あぅん、ダメ、私が、あん、私がやるのぉ」  麻美が背中を丸めて守の攻撃に耐える。  守がダメと言われてやめるわけが無かった。  膣口の中へ舌を入れてかき回しては、垂れてくる愛液を吸い上げる。そして、次にクリに吸いつき、唇で挟み、舌で弾く。  たったそれだけで麻美の動きは完全に止まってしまった。  ペニスを片手に握っているけど、体を守の上へ投げ出して、体を震わせている。顔は股間の上に伏せられていて、ペニスが顔にくっついている。おかげでペニスにまぶされた唾液が麻美の顔を汚している。 (麻美さん、完全に発情しちゃってる。これは一回イッてもらわないと、これ以上持ちそうにないな)  麻美の奥からは匂いも味も濃い本気汁が尽きることなく湧いてきている。  体には力が入ってないし、小刻みに震えている。守じゃなくても麻美の限界が近いことが分かる。  守はクンニを中断して、麻美を自分の上から降ろした。  麻美ははぁはぁと息をしていて、体から力が抜けている。今のクンニが時間は短かったけど、よっぽど感じたみたいだ。  守は麻美から下着を脱がせて裸にする。そして、麻美の両足を抱えた。 「いきますよ」 「うん、来て」  麻美が薄目を開けて、守を見た。  ペニスの先を麻美の入口に合わせる。ぬちゅという感触がした。  それから、ゆっくり、とてもゆっくりとしたスピードで麻美の中へ入って行った。 「あっあっあっあっあっんっんっんっんんんんぅー……」  麻美の口から喜びの声が漏れる。  麻美の中はとても熱く、守のペニスを吸い込むように招き入れる。 (すごい、熱くて、ドロドロで、柔らかい)  ここまでさんざん麻美の悩ましい声で興奮させられている守は射精しないようにするので大変だった。  ゆっくりとしか挿入しないのは、麻美にじっくり味わってもらうのが半分、速くすると我慢しきれないのが半分だ。  守はヒダの一枚一枚を確かめながらゆっくり進む。ゆっくりだと麻美の中がヒクヒクしながらペニスに絡みついてくるのが良く分かる。  守は歯を食いしばって快感に耐えた。  麻美の中はエリとは違う種類の気持ち良さだ。ヒダヒダが多くて、ペニスをこすってくる。それに中が狭いので、押し入ってる感が強い。  女性二人しか知らない守だが、エリと麻美は二人とも名器なんじゃないかと思った。  時間をかけて、ようやく守は一番奥までたどり着いた。 「あっああああぁ……」  子宮を押し上げられた麻美が空気を絞り出す感じで、あえぎ声を漏らした。  守はペニスを根元まで埋めて、麻美へ覆いかぶさった。そして、そのまま麻美を抱きしめ、動きを止めた。 「なんで、動いて、どうしたの」  抱きついたまま動こうとしない守へ、痺れを切らした麻美が言った。 「しばらく、このまま動かないでください」 「いや、いや、動いて、ねえ、早く」  待ちきれない麻美は下から腰を突き上げ、少しでも出し入れしようとする。 「麻美さん、ダメですよ。動いたら抜いちゃいますよ。しばらく、じっとしててください。そうしたら、もっと気持ち良くなりますから」  守は以前ネットで知った、スローセックスを試してみようと思っていた。  このまま普通にエッチをしたら、ただ単に激しいだけのセックスになってしまう。それでは面白くない。  スローセックスなら興奮しきっている麻美を落ち着かせるのにぴったりだ。 「お願い、動いて、つらいの、焦らさないで」  麻美が泣きそうな目で守を見た。  そんな目でみられて守の考えがぐらついてしまう。しかし、麻美をもっと感じさせるためだと心を鬼にする。 「俺にしがみついて。そう、それで、あそこに意識を集中してください。入ってるの分かりますか」 「うん、入ってる。守のが奥まで一杯入ってる」 「じゃあ、このまま、しばらくイチャイチャしましょう」  守はなるべく腰を動かさないようにしながら愛撫を始めた。  まずは麻美の耳からスタートする。 「麻美さんの中はとっても熱くて、とっても気持ちいいです」  耳たぶをハムハムと唇ではさみながらささやく。 「それに、今日の麻美さんはとっても綺麗です。俺は今日の麻美さんの方が好きです」 「あん、ほんとに」 「ほんとですよ。この前より、可愛く見えます」  今度は耳の後ろにキスしながらささやく。  その間も守は片手で体重を支えながら、もう片方の手で麻美の体をゆっくりと撫でる。頭から、耳、首筋、肩、二の腕と触れるか触れないかぐらいの軽いタッチだ。  唇も耳から首筋を通り肩へと進む。 「あっ……、ぅふうううう、あぁ、変。変なの。んぅ、体が、おかしいの」  麻美があえぎながら守に訴える。 「何が変なんですか」 「んふ、感じ方が、今までと違うの」 「それでいいんですよ。女の人は感じてる度合いで、感じ方が変わるんです」  守が女性を二人しか知らないくせに知ったかぶって話す。 「感じてくると、感じる場所も変わるんですよ。例えばこことか」  守は麻美の右手を持ち上げ、脇腹の鎖骨の一番下辺りから乳房の横までをれろーっと舐め上げた。 「ふわああああぁー」  麻美から今まで聞いたことのない声が出る。 「くすぐったいのとは違う、変わった感じでしょ」 「あん、違う。はぁ、ほんとに、違う」  守は同じ所を舌で円を描くように舐める。 「ここはどうですか」  そう言って、今度は二の腕の裏側に吸い付いた。 「はぁん、そこも、そこも違う」  麻美が体をくねらせながら答える。  守はそれからも肘の内側、手首の関節の内側と、普段は責めないところへ丹念に舌を這わせる。  それは今までのエリとのセックスで覚えた女性の性感帯の場所だ。  最初からそこをせめてもくすぐったいか何も感じないかのどちらかだが、十分感じてから責めるととても効果が高いのだ。  麻美はさっきまでの激しいセックスを求める状態から、守の愛撫を受け入れるようになってきている。  守は麻美を落ち着かせることができて、内心ホッとすると同時に喜んでいた。  守は肩の先や鎖骨のくぼみと休むことなく丹念に愛撫していく。 「はああああぁ……、こんな感じ、初めて。体がピリピリする……」  麻美は声まで甘い、ねだるような声に変わってきていた。顔もかなり蕩けている。  守はこうなったら何をしても感じそうだし、何でもできそうな気がした。  麻美の両手を頭の上でベッドに押し付けて、両腋を丸見えにした。  永久脱毛しているのか、麻美の腋の下はとても綺麗だった。さすがという感じだ。  守はそこへそっと唇を付けた。 「んあああああぁー」  軽く唇を当てただけなのに、麻美が体を大きく跳ねさせる。  守は唇を付けたまま間から舌を出し、チロチロ舐めた。 「んんぅーんんんんん、んんんんー」  麻美は刺激が強すぎるのか、息を止め歯を食いしばって耐えている。  守は麻美の反応が楽しくなり、さらに責める。舌の動きを大きくし、鼻も押し当てる。さらに刺激を少しでも大きくしようと前髪で二の腕をくすぐる。 「んんんんー、ダメッ、我慢、できない……。んぅー」 「凄いでしょ。我慢してください」 「んーーふーーんふーーんんーー……」  麻美は息を止め、歯を食いしばって耐える。  守は調子に乗って、麻美の腋を舐めまくった。  中心部だけじゃなくて、その横の少し窪んだところも、両横の筋も余すところ無く舐めまくる。  その舐め方も、単にペロペロするだけじゃなくて、舌を尖らせてチロチロしたり、舌から力を抜いて全体を使って大きく舐めたり、縦、横、円に動かしたりと思いつく限り色々試しては麻美の反応を探る。  その責めに麻美は苦悶の表情を浮かべて耐えている。  しかも守は片方の腋を味わい尽くすと反対の腋へ移って同じ事を繰り返す。  腋舐めは十分以上続き、守が満足して口を離したとき、麻美はあえぎ疲れてぐったりしていた。 (いい感じで力が抜けてる)  そろそろ最後の段階に入ってもいいだろう。守は自分の腋で麻美の手を押さえて邪魔させないようにして、手の平で頭を押さえた。  これで守の最後のターゲット、麻美の耳は好きにし放題だ。  守ははやる心を抑えながら舌を伸ばした。 「ダメー、耳は、耳は、ダメなのーー。耳は、耳は、弱いからー」  麻美が最後の力で抵抗する。しかし、腕も頭も守に抑えられていて動かせない。体を揺らして逃げようとするが、守に上へ乗られているのでそれもできない。  麻美は一方的にやられるだけだった。 「あ、あ、あ、ああああ……、耳は、ほんとに、うああああ……」  守は最後のとどめにゆっくり腰を回し始めた。  亀頭の先端で子宮口をこねくり回す。 「あっあっあっあっああああ、ダメ、今は、んっんっんっんっ、動いちゃ、ダメ……」  守は亀頭からビンビン響く刺激に耐えながら腰を回し続ける。  挿入からかなりの時間がたっていたので、大分落ち着いていて何とか耐えられた。これが挿入直後なら麻美の中の気持ち良さに、到底我慢できないところだ。 「同時は、同時は、無理。無理だから。お願い、普通に、普通にして、ふああああ……」  麻美は全身を細かく、激しく震わせている。  守が見る初めての麻美の状況だ。 (麻美さん、今までで一番反応が凄い……)  守は少し怖気づきながらも、ちょっと感動していた。 (女の人って本当に感じたらこんな風になるんだ)  麻美は眉間に皺を寄せて、固くつむったまぶたがピクピクしている。全身はブルブル震えながら守の体を跳ね除けるように暴れる。膣肉もきゅうきゅう締め付けてくる。特に入口はきつく締まり、ペニスの根元が痛いほどだ。 「んっんんんんふぅーー、ふぅーふぅー、無理、無理無理無理、もう、無理。無理だから、あ、あ、あ……。は、はやく…………、んはぁああああーー……」  麻美は本当に限界が近いと守は感じた。  呼吸は早く苦しそうだし、顔も真っ赤になっている。  それに守のほうも、だんだん危なくなってきた。麻美の感じる姿は興奮するし、それにさっきから麻美の締め付けが半端ではない。  まだまだ鍛え方が足りない守は精液が込み上げてくるのを感じていた。  ここまでがんばれば、もういいだろう。  守は最後のラストスパートに入る。 「麻美さん、いきますよ」  守は麻美の耳へささやいた。 「あふぅ、来て。来て来て、早く来て、んぅ、は、早く、もう、もう、無理、無理だから」  麻美がどうにかやっとという風で目を開け、守を見た。泣きそうな、慈悲を請うような目だ。 「じゃあ、いきます」  そう言うと守は猛然とピストン運動を始めた。  麻美を強く抱きしめたまま、腰から下だけを最高スピードで動かす。二人の体がぶつかりパン、パンと湿った音が響く。 「うああああー、ひ、響く、奥に、響くよぉ。す、すご、すごい……。頭が、頭がおかしく、なるっ」  麻美が独り言のようにしゃべる。 「おおおおおおぉー……」  守は雄叫びを上げながら、がむしゃらに腰を叩きつける。  亀頭の先がガンガンぶつかって、痺れるような快感が走る。  麻美の肉ヒダにこすられて、ペニスが溶けそうなほど気持ち良い。あまりに気持ち良すぎて叫ばずにはいられない。 「す、すごい、すごいです。麻美さん、すごいです」 「あ、あ、私も、すごい、こんなの、こんなの、はじめて、壊れそう」  守はお腹に力を入れて奥歯を噛み締め耐えるが、精液はどんどん上がってくる。  脳みそを直接いじられてると思うほど快感が強い。今までで最高かもしれない。スローセックスは男のほうの感度も上げるのかもしれない。  そんなことを考えている間に、精液は抑えられない所まで来ていた。  もう、このまま最後までいくしかない。 「いきます」 「来て。早く、出して。いっぱい、ちょうだい。な、中に、中に守を。欲しい、欲しいの。守が欲しい」  麻美が何ともいえない目で守を見つめる。 (出したい。麻美さんの中に出したい)  麻美の目を見て守の最後の防衛線が崩れた。 「で、出ますっ」 「来てっ」  守は出るっと思った瞬間、最後にペニスを一番奥まで突き上げた。  直後、ペニスが急に大きくなり、射精を開始した。  ぶびゅーーーーーー、ぶしゅうーーーーー、ぶじゅうーーーーー……。  まるで漏れる寸前まで我慢したおしっこを一気に放出した時のように、もの凄い勢いで精液を飛び出していく。 「あっ、あ、あ、あ、あ、あ……」  麻美がビックン、ビックンと体を大きく痙攣させながら、守のほとばしりを受け止める。  ぶりゅるるるる、どくっ、ドクドクドクドク……。 (すごい、凄い出てる。止まらない……)  ほんとにおしっこをしているみたいに精液が止まらない。 (出る、まだ出る……。そういえば一週間ぶりだ。  引越準備で忙しくて、守は一週間オナニーをしてなかった。それに、スローセックスということで時間を掛けたこともあり、かなりの量の精液が準備されていた。  びゅるるるる、びゅるっ、びゅるるるるっ、ぴゅるるる、ぴゅるぴゅる、ぴゅるっ、ぴゅるっ。  守は腰をめいっぱい麻美へ押し付け最後の一滴まで出し尽くす。  そして、とても長く感じた射精がようやく終わった。実際の時間は三十秒にも満たない時間だったが、守には一分にも二分にも感じられた。 「ふうううううぅー……」  守は鼻から長い息を吐き出すと、麻美の上に覆いかぶさった。  体の全エネルギーを出し切った感じで体に力が残っていない。特に腰周りは麻痺して痺れている。腕で自分の体重を支えられず、麻美へ全体重を預けてしまう。  麻美はびくっ……、びくっ……と数秒間隔で痙攣している。 (すごかった……)  麻美の反応も凄かったが、自分の射精量も今までで一番多かった。  スローセックス恐るべし。見よう見まねでやっただけで、それも長時間かけられずに途中から激しく動いてしまった。それでも、これだけ濃いセックスをすることができた。  これは、もっと試してみる価値がある。エリともやってみよう。甘い倦怠感に包まれながら、守はそう思った。 <後半へ続く> 動画 アダルト動画 ライブチャット