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以心伝心:第16章

 エリが麻美と同じ店で働き始めて少したったある日、守は麻美から相談を受けた。
「あのね、守君。私の店にね、美和って子がいるんだけど」
 麻美が妙にくねりながら話しかけてきた。
「お断りします」
 守は即座に断った。
 こんな態度のときのお願いにろくなものはない。守じゃなくても誰でも分かる。
「その美和と一度でいいからエッチして欲しいの」
 これは危ない話だとセンサーが強く反応している。
「いやいや、だからお断りしますって。もう新しい女の人はいらないです」
 守の脳裏に女子高生の有紀のことが浮かんでいた。
 有紀が帰った後、麻美の怒りは大変だった。
 綺麗な女の人が怒るとそれは迫力があると守は初めて知った。
 エリのエッチの順番を麻美に一回譲り、守が有紀以上にサービスするということで何とか話が収まった。
 もうあんな騒動はこりごりだった。
「話くらい聞いてくれても良いじゃない。エリの言うことは聞けても私のお願いは聞けないの」
 麻美がクネクネと体をすり寄せながら、耳の近くでちょっと色っぽい声を出してくる。
 そう言われると守も弱い。
「聞くだけですよ。絶対にやりませんからね」
 守はとりあえず話を聞いてみることにした。

 美和は元々外資系企業で働いていた会社員だった。
 それが何かをきっかけに男遊びを覚えてしまった。
 悪い男と付き合ったりして職を変え、今は麻美と同じ店で働いている。店ではエリより半年先輩になる。
 短いけど社会人経験があるせいか高めの年齢層に人気が有る。店内の麻美派閥の少ないメンバーの一人でもある。
 その美和がホストにはまった。
 ホスト分のツケは溜まっていくし、生活が乱れて遅刻が増え、成績も落ちてきてる。
 それでホストと分かれさせるため、他にも良い男は居ると守が体で教えて欲しいということだ。
 守としては他にも手があるんじゃないかという気がする。
 どうしてすぐセックスに考えが行くのか分からない。
「その美和って人と、話し合えば良いじゃないですか」
「もう何を言っても聞かないのよ。そうなったら体で教えるしかないでしょ」
「どんな人なんですか」
 やる気はないが、守としては少し気になる。
「年は私より一つ下で、うちの店で働いてるだけあってけっこう綺麗なの」
 麻美が何気に自慢している。守は笑いそうなのを何とか抑えた。
 その美和を一回だけ見てみたい気もするが、一度でも見てしまうとズルズル引きずり込まれてしまいそうだ。
「でも、やっぱりお断りします。エリさんに悪いですから」
「じゃあ、エリが良いって言えば良いのね。エリは私がOKをもらうから。良かったー。断られたらどうしようかと思ってたんだ。そうとなったら作戦を考えなきゃ。ちょっと待ってねスケジュールを確認するから。てちょー、てちょーおっと」
 麻美ははしゃいだ声でそう言うと自分の部屋へ行ってしまった。
「あ、あの……、そうじゃなくて……。俺の気持ちは……」
 守はがっくりときた。
 麻美は人の話を聞かない人間だとあらためて認識させられた。
 最初からきっぱりと何があっても断固断らないといけないのだった。
 そう思っても、もう後の祭りだった。

 麻美がどうやってエリを説得したかは分からないが結局守は一回だけ美和と寝ることになってしまった。
 エリとしても同じ店の仲間だからというのもあるだろう。
 それにエッチ何回分とかの裏取引もあったに違いない。
 そして、三月上旬の土曜日、守が美和の相手をする日がやってきた。
 守が美和に会うのはその日が初めて。写真も見せてもらっていないので全くの初対面だ。
 夜、守が初めて美和を見たとき少し驚いてしまった。
 エリと麻美で美人を見慣れている守でも綺麗だと思う美人さんだった。

(負けず嫌いで意志が強そう。それに眼鏡が似合いそう)
 厳しい女教師? 女子アナ風? 違うな。希望に燃える未来のキャリアウーマンか。いや、それだと元外資系社員だからそのまんまだ。
 守が会ったことがないタイプの人なので良い例えが思いつかない。
 ケバ過ぎない程度の濃いメイク。夜の仕事らしいメイクだけど、そこに知性が見え隠れしている。
 麻美が言うようになかなかの美人だ。
 スタイルも良い。スラッとしてて、ウエストがキュッと締まってて、胸も柔らかそうにふくらんでいる。
 体にフィットしたワンピースなので体のラインが良く分かる。
 足首がキュッと締まってるのも良い。
 髪は黒っぽい茶色でロング。半分から先がウェーブしている。
 二十二歳とは思えない知的エロ。
 んっ、ちょっと待て……。
 エリと麻美は今年二十三歳のはずだから、その一つしたということは二十二歳。
 二十二歳で大学を卒業したとしたら今は二十三歳のはず。大卒社会人としては計算が合わない。
 守は不思議に思って横に居る麻美に耳打ちした。
「美和さんて二十二歳っておかしくないですか。大卒なら二十三歳なんじゃ」
「美和は飛び級で一年早くアメリカの大学を卒業してるから」
 麻美が小声で答えた。
(えっ、何それ)
 守は驚いた。
 それって目茶苦茶頭が良いってこと?
 アメリカの大学ってことは英語もペラペラのはず。
 なんでそんな人がクラブで働いてるの。職業差別する気はないけど、もっと他に就職できたんじゃ。
(あっ、だから元外資系の会社なのか)
 守はちょっと納得した。
(でも、そんな頭の良い人が男に騙されるか?)
 そういえば頭の良い人ほど詐欺に引っかかると聞いたことがある。それと同じようなことか。
 世間知らずで勉強ばかりしていた女の人が男に騙されて転落する。
 美和の場合、単純で分かりやすいストーリーらしい。
 今まで守はなぜ自分に白羽の矢が立ったのか分からなかった。美和と会ってみて少しだけモヤモヤが解消された。

 今回の作戦は、そんなのOKする人が居るのというような内容だった。
 守は麻美の従兄弟で最近ひどい振られかたをした。
 それで、女性不信になってしまった。もう、心を病む寸前。
 子供の頃から仲の良かった麻美は何とかしてやりたいが、親戚なので関係を持つわけにはいかない。
 そこで、後輩の美和にセックスで女性の良さを教えてやって欲しいと頼むというものだ。
「それは無理があるでしょう」
「いいの。女はこのくらいドラマがあるほうがコロッとしちゃうの。母性本能に訴えるのよ」
「いやぁ、でも……」
「それなら守君は借金のかたに体を要求するような悪い男の振りができる?」
「それは無理ですけど……」
「じゃあ決まり。私に任せて。ばっちり上手くいくから」
 こんな感じで決まって、信じられないことに美和が了承したというのだ。
 交換条件として新規のお客さんを紹介するとか、美和が付き合ってるホストの店へ行ってボトルを入れるとか約束したらしいが、それにしてもどれだけ嘘が上手いんだと思う。
 守は麻美の演技力に感心すると同時に、女性の怖さをまた一つ知ってしまった。

「手はずどおり最初は受身で美和に任せて、途中からは守君のテクで男の良さを教えてあげて。後は全部任せるから」
 麻美に言われて作戦がスタートした。
 今回は美和の希望でキスとフェラ無しでコンドーム装着が条件になっている。
 この条件とは別に麻美からいくつか変わった策を授かっている。
 その麻美は隣の部屋で待機。
 エリは見たくも聞きたくもないと外出している。朝まで帰ってこない。
 時間はたっぷりある。
 守も美和もシャワー使用済み。
 そして二人は裸でベッドの前で向き合った。

 部屋は薄暗いので良く分からないけど、胸は思ったより小さい。服を着てるときに大きく見えたのはパッドを入れていたのだろう。
 そうなると、胸にコンプレックスがありそうだ。
 気を付けないといけないと守は記憶にとどめた。
(えっと、女性不信の男ってどう演技すればいいんだろう……)
 とりあえず落ち込んでる振りをすればよいか。
 守は最初受身に撤することにした。

(話を本当に信じてるのかな)
 美和は意外と本気で愛撫してくれている。
 表情は薄いけど、やる気はあるように見える。
 最初優しく抱きしめられて、耳に熱い息をかけられた。
 そのまま耳をカプッと甘噛みされ、唇で挟まれた。
 守がゾクゾクしていると、唇は首筋へのキスを繰り返し、舌がチロチロくすぐってくる。
(テクニックを自慢してる?)
 ちょっと違う。それにしては気持ちが入っている。
 男の体に興味があるのか。
 男の違いによって感じる場所にどういう違いがあるのか調べてるのか。
 それもしっくりこない。
 テクを磨く、愛撫の練習というのもちょっと違う気がする。
 美和が何を考えているのか分からなくて、守は落ち着かない。
 今まで何となく人の考えが判る気になっていたけど、その小さな自信が揺らいでいる。
 守が考え込んでいる間にも美和の愛撫は続く。
 唇は首から鎖骨を通って乳首へ舐め降りてきている。
 外見からセックスは淡白なように見えるけど、意外と情が深い。
 これはホストに仕込まれたのに違いない。男のツボを知ってる。
 守は人のオンナだということも忘れて少しイラッとしてしまう。
 こんなクール美人にエッチを仕込むなんて羨ましい、いや、なんてひどい男なんだ。
 でも、美和の愛撫にはセックスが好きで好きで喜んでやってるという感じは伝わってこない。
 淫乱というわけではないようだ。それで守は少し救われた気がした。

 美和は乳首を舐めながらペニスやタマをやさしく撫でてきた。太もももさわさわ触ってくる。
 いきなりしごいてこないのに守は好感を持った。
 一通り撫でると、ゆるーくペニスをしごいてきた。ちょっと焦らし気味なのが良い。
 イライラしない程度のちょうど良い焦らし加減だ。
 乳首の舐め方も変化をつけている。舌先でほじったり、乳首をはじいたり、吸ったり舐めたり色々な感じで楽しませてくれる。
 体もぴったり寄り添っているので全身で女性の体の柔らかさを堪能できる。つつましい胸も押し付けてきている。
 一生懸命で真面目な性格が現れている。

 守が少し危ないかなと思い始めた頃、美和は乳首舐め&手コキを終えて舌を移動させた。
 お腹や脇腹を何度か往復した後、脚の付け根をくすぐってから、太ももへ移動した。
 そこもやけに丁寧な舌使いで、このままでは足の先まで行きそうな雰囲気だ。
 美和はこの男性上位的な奉仕が当たり前だと教え込まされてるのかもしれない。
 潜在的に女性に対するあこがれや尊敬、畏怖を持っている守としては、照れくさいと同時にくやしい。
 セックスはもっと男女同権のはず。お互いに気持ち良くならないと心から楽しめない。
(そろそろこっちからやってみよう)
「俺にもやらせてもらえますか」
 一応設定を考えて、おずおずと切り出してみた。
 美和は何も言わず愛撫をやめて、ベッドの上で仰向けになった。
 設定上いきなり全開で愛撫というのもおかしいので、最初はおどおどした感じで、だけど美和以上にしつこく、丁寧に、優しい愛撫をすることにした。
 キスはNGなので遠慮がちに体を触るところから始める。
 女性の体は慣れてないんだよという風を装いアピールする。
 何も考えないで触るわけではない。密かに性感帯を探しながら体中を撫でる。
 エリと麻美で基本は分かっているのであとは個人ごとの応用だ。

 スリムな人にも細かい違いがあるんだと守は思った。
 麻美は典型的なスリム体系で華奢な感じ、エリは筋肉質というか締まった感じで豹とか猫系の動物を連想させる。
 それに対して美和はスリムなのに柔らかい。この前相手をした女子高生の有紀を柔らかさはそのままで細くした感じだ。
 守はぎこちない手付きの振りをしながら感じるポイントを的確に刺激していく。
 経験の少ない男が手当たり次第に触りまくるのを装う。
 そのうち表情の無かった美和の顔に変化が現れてきた。
 とまどってる感じだ。
 下手っぽいのに感じるのが不思議なんだろう。
 もう少し誤解してもらったままにしておこうと守は焦らずにじっくりと愛撫を続ける。
 美和の体が微妙にくねりだして、体温が上がってきている。
 守は二ヵ所同時攻撃へ移った。
 童貞みたいに乳首を必死に吸って、そこへ意識をひきつけながら、同時に太ももの内側の性感帯を的確に刺激する。
 そうかと思うと胸をねちっこく揉みながら、脇腹近くのくすぐったいけど感じるところをチロチロ舐めたりする。

 はぁー、はぁー、はぁー……。
 美和の息が熱くなっていく。
 眉や頬の筋肉がヒクヒクしている。
 ちょっときつい感じの美和が快感に耐えている顔は何か来るものがある。
 口が少し開いてる。
 エロ賢い可愛いさだ。
 守は無性にキスしたいけど我慢する。
「美和さんの顔、とても可愛いです」
 そう言うと美和がはずかしそうな素振りを見せた。
 守としては別にお世辞を言ってるわけではない。
 思ったことをそのまま口に出してるだけだ。
「気持ち良いですか。もっといっぱい気持ち良くなってください」
 相手が感じてくれると嬉しい。守としては責められるより、責めるほうが性に合ってる。
 そして三ヵ所同時攻撃へと移る。
 腋の下近くの敏感すぎるところのギリギリ近くを舌で攻撃しながら、左手で乳首と乳輪を一緒にグニグニこねる。右手は脚の付け根の柔らかくて感じるところをサワサワ撫でる。
「んっ……、はぁ……、あ……、んぅ……」
 美和が感じている。守の設定のことを忘れて、セックスに没頭し始めているように見える。
 下ごしらえはこれで十分。後は一気に感じさせれば良い。
 感じ始めたら全開で、考える暇を与えずに一気にいく。
 守は本格的な愛撫へ入った。

 遠慮なく感じるポイントをどんどん責めていく。
 守が美和の秘所へ手を伸ばすと、ヌルヌルしたものが溢れてきている。
 すぐにイカないように気をつけながら、ぬめりを指にまぶして秘裂に沿って指を動かす。
 今までに相手をした三人の体を思い出し、反応をよく見ながら美和の快感を盛り上げていく。
(うー、なんかおかしい?)
 続けるうちに守は違和感を覚えた。
 美和はハァハァと明らかに感じている様子だけど反応がおかしい気がする。
 今までのパターンと違う。守のセンサーが異常を検出していた。
 今は純粋に気持ち良いのを過ぎて、じれったさを感じる段階のはず。
 エリや麻美の場合、焦らされること自体は好きではない。後でより大きな快感が来ることを知っているから仕方なく我慢する。だけど、どうしてもじれったさやイライラが表情の端や体の動きに現れる。
 それが美和の場合、焦らされること自体を喜んでるみたいに思える。
 エリや麻美のときに現れるかすかなマイナスの感情が見えない。
 まるでイジメられるのを喜んでるみたい。
 喜んでる……。マゾっぽい……。マゾ?
 守はハッとして、一瞬動きが止まった。
(そうか、この人にはMの気質があるのかも)
 モヤモヤしたものが晴れて、雲の間から日が差した気持ちになった。
 そう考えると美和の行動や反応が腑に落ちる。
 生まれつきのものなのか、ホストに目覚めさせられたのか分からないが、きっとそうなのだろう。
 だからひどい男と付き合うのか。
 レベルの低い男に貢ぐ自分、堕ちていく自分に酔ってる。
 男に屈辱的な奉仕をすることで倒錯的な気持ちになるのだ。
 今も責められることで自分を悲劇のヒロイン的に思っている。
 破滅願望もありそうだ。
 守は考えているうちにどんどん自分の考えが正しい気がしてきた。
 しかし、分かったからといっても、すぐには策が見つからない。
 そんな人実際に会ったことはない。守にとって別世界の空想上の生き物に等しい。
 Mの人っていってもおそらく色々なタイプの人が居るはず。
 ここから先は未知の世界。今以上に集中して美和の反応に注意する。そして、反応に的確に対応するしかない。
(よし、もうどんな些細な反応も見逃さないぞ)
 守は気を引き締めた。

 イジメるセックスが良いのか?
 初めてのパターンで良く分からない。反応を良く見ながら色々試していくしかない。トライ&エラーだ。
 焦らし続けても嫌がってないのは確実だ。
(こうなったらこの人の限界まで焦らしてみる。美和が今までに体験した焦らしを超えた超焦らしをやってみよう。言葉も使ったほうがいいのかな)
 守の頭に言葉責めの単語がいくつか思い浮かんだ。軽いところから始めてみる。
「ここ感じますか」
 守がクリを優しく撫でながら聞いてみる。
 美和の腰がうねっているから感じているのは間違いない。
「…………」
 美和は答えない。
「正直に教えてください。答えないなら止めちゃいますよ。ほら、ここはどうですか」
「んっ…………、い、いい……」
 美和が聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で答える。
「じゃあ、もっとやってあげますね。いっぱい気持ち良くなってください」
「――はい」
 また、とても小さな声だ。
「でもイッたらダメですよ。簡単にはイカせませんから、もっと楽しんでください」
「あっ、あっ、あっ、ん、んっ、んん、はぅっ、ん、んくぅ……」
「ちゃんと返事してください。イカずに感じるんですよ」
「はい……」
「もっと、大きな声で」
「は、はいっ」
 美和の声が少し大きくなった。
「もっと」
 守は自分で気付かないうちに会話に乗ってきていた。


(この子、絶対女に慣れてる。それに、オンナの体が分かってる)
 美和は不信に思いながらも、感じる体を押さえ切れなかった。
 次から次へと体の底から快感が湧いてくる。
 気持ち良くて、せつなくて、全身に弱い電気を流されたみたいだし、じれったいし、訳が分からなくなりつつある。
 こんなの久しぶり、いや初めてかもしれない。
 おかしい、何か騙されてる……。
 いや、そんなことどうでもいい。もっと感じたい。凄い。
 今のカレはそれなりのテクはあるけど一方的なセックスだ。
 オンナを感じさせるのはそれを見て自分が楽しむため。私を喜ばせるためじゃない。
 でも、この子は違う。私を感じさせようと一生懸命になってる。
 ホストと付き合うより昔に一度だけ経験したことがある心の底から震えるようなセックス。
 エッチが好きになったきっかけ。
 この子のセックスはそれに近い。あの時は体の全てを知られてる気になったけど、今は頭の中を全て知られてる感じ。
 やって欲しいことを全部やってくれる。
「もっといっぱい感じてください」
 言葉にオンナをモノ扱いしてる感じが全然ない。
 この子の言葉はなぜか心に染み入ってくる。
 なぜ、やさしい言葉を掛けてくるの。
 なんでこんなに気持ち良いの。
 体中が性感帯になり、触られるところ全てが感じる。
 カレのやり方が無理やり女を感じさせるものだとすると、守は体の芯から感じさせてくれる。
「もっともっと感じてください。今までで一番感じてください」
(ダメ、本気で感じちゃう。本気になっちゃう……)
 美和は自分の体を抑えられなくなっていた。

「バンザイしてください」
 美和がぐったりしたところで守は言った。
 美和は大きく息をしながらのろのろと両手を頭の上へやった。
 すかさず守はベッド近くに用意してあった拘束用テープで手首同士を固定した。
 事前に練習してきたので戸惑わずに手首拘束が完了する。
(えっ、やだ、何? なんで)
 美和は混乱したが守が手を押さえているので下ろせない。
 これは麻美の作戦だった。
 守は最初理由が分からなかった。美和が暴れたとき用だと思っていた。
 美和が感じ始めたら手を縛っちゃいなさいと言われていた。
 麻美は美和のマゾ性を見抜いていたのか。守は感心してしまう。
 守としては女性を縛るなんて初めてだ。
 このテープは粘着力ではなくて摩擦力で動けなくする肌に優しい優れものらしい。
「すみません。このほうが絶対感じますから」
 美和は暴れるが守の雰囲気とは似合わない力の強さに逃げられない。
 さらに守はリモコンで電灯のスイッチを入れた。
「あっ」
 突然の明かりに美和が驚く。
 この部屋の電灯は贅沢で面倒くさがりの麻美らしくリモコン付きLED電灯になっている。
 贅沢が意外なところで役に立ったと守は一瞬苦笑してしまう。
「美和さんの裸をじっくり見させてください」
「やっ、見ないで」
 美和は裸を隠そうとするが守の力は強い。全然隠せない。顔を背けるのが精一杯だ。
「綺麗です。今まで見た中で一番綺麗です」
 美和の頭に血が上る。顔がほてる。
(私、絶対、変な顔になっている)
 美和は耐えることしか出来ない。
「スリムなのに柔らかくてとっても良いです」
(いや、いや、それ以上言わないで)
 年下の男に全部見られる。その屈辱、恥ずかしさは言葉に出来ない。
 頭がおかしくなりそうだ。
「胸は小さめだけど、形が良いし、敏感なのが最高です」
(あーっ、見られてる、おっぱいも見られてる)
 小さくて気にしている胸のことを言われて、美和は死にそうなくらい恥ずかしい。
 興奮しすぎて頭がくらくらする。
「もっと感じてる顔見せてください。とても綺麗です」
(やめて、いや、見ないで、許して、お願い)
 心臓が信じられないほどドクンドクン脈打っている。
 体中が熱い。
 守が美和の脚をこじ開けて、合わせ目に手をやった。
(いやぁーーーーー)
 愛液をすくい取られる。
 そのまま守が動かない。
 美和がチラッと守を見ると、守が濡れている指の匂いを嗅ぎ、ぺろっと舐めるところだった。
(いやぁーーー、やめてぇーーー)
 美和は気を失いそうだった。
 これまで生きてきてこれほど恥ずかしい思いをしたことが無い。
 普通にクンニされるのの何倍も恥ずかしい。
 守が何も言わないのが、さらに恥ずかしさを倍増させる。
 美和は目に涙をにじませる。
 守はさらに腋の下へ鼻を近づけて匂いを嗅いできた。
 美和の頭から血の気が引いた。貧血のときみたいに音を立てて血が下がっていく。
 頭の中が冷たくなる。
「ここも綺麗ですね」
 そう言って守は腋の下にキスした。
「んんんんんぅっーーー」
 美和が体を猛烈に暴れさせるが、守は片手で美和の手を押さえたまま、もう片方の手で美和の体を抱き口を離さない。
 チュッチュッとキスしたり、チロチロ舐めたり、吸ったり思いつくまま苛めてくる。
「んぅー、んんぅー、ふんんんぅー」
 美和は歯を食いしばりうなり声をあげるが、守は意に介さずたんたんと腋の下を責める。
 そして、美和が暴れ疲れるとようやく口を離した。
 そこで守は美和をうつぶせにした。
 心身ともに疲れ果てた美和に抵抗する気力は残っていない。
「背中も綺麗ですね。滑らかで手触りが良いです。きちんとお肌の手入れをしてますね」
 守が背中を撫でながら言う。
 美和は半分放心状態で守の言葉が耳を通り過ぎていく。
「お尻もキュッとしてて最高です」
 守がお尻を撫で、やわやわと軽く揉む。
 そして、信じられないことにお尻の肉を左右に開いてしまった。
(見られた……。全部、見られた……。お尻まで……)
 美和が呆然としていると、お尻の穴に温かい物が触れた。
 美和が全身を硬直させる。
 守の唇だった。
「やめて……。そこは汚いから……」
 美和の声に力はない。
「汚くないですよ。ここも可愛いです」
 そう言って守はキスを繰り返し、ペロペロ舐める。
「許して……、そこは初めてなの……」
「安心してください。舐めるだけです。舐められるのも初めてですか。変な感じだけど気持ち良いでしょ」
 守は優しく、丁寧にお尻の穴を舐める。
(そんなとこまで……、汚いのに…………。でも、気持ちいい……)
 美和は恥ずかしさを通り越して何も考えられない。
 そこへ、お尻の今まで体験したことの無い変わった感覚が流れ込んでくる。
 恥ずかしさの混ざった、甘酸っぱいというか、体が震えるような気持ち良さだった。
(こんなの初めて……)
 美和はいつの間にかお尻に感覚を集中して、そこからの感覚を噛み締めていた。

 美和のお尻を堪能した守は美和を横向けにし、クンニを始めていた。
 ヒダの一枚一枚を丁寧に愛撫する優しい舌使いだ。
 美和はお尻を解放されてほっとすると同時に優しい快感に浸っていた。すると、目の前に守の硬くなったペニスがあった。
(おちんちん…………)
 咥えたい。私も気持ち良くしてあげたい。口でこの子の物を確かめたい。
「お口でさせてください」
 想いが自然と口から出た。
「今日はフェラ無しじゃ」
「いいの」
 美和は守の返事を待たず、ゆっくりとペニスを咥えた。
(熱い。プリプリしてる)
 美和が舌で亀頭を撫で回すと、ペニスが一回り大きくなったように感じた。
(おっきくなった。感じてくれてる)
 美和は嬉しくなりさらに気持ちを入れてフェラをする。
 不思議なことにフェラをすると守の舌が余計に気持ち良くなる。
 それほど大きくないけど、これが入ってくることを考えるとお腹の奥がじゅんと潤んでしまう。
 カレは最近ほとんど口じゃしてくれない。
 するとしても唾で濡らすためだ。
 それに比べて守はしつこいほど丹念にクンニしてくれる。
 そんなに優しくされたら、本気になっちゃう。
 こんな男、全然タイプじゃないのに。
 もっとカッコイイ男が好きなのに……。
 美和はシックスナインに没頭していった。

(もっとしたい。もっとフェラしたい。もっと気持ち良くしてあげたい。もっと。もっと)
 手が使えないのがもどかしい。
「手、ほどいて」
「えっ」
「暴れないから」
 美和の真剣な声に、守は一瞬だけ迷ったが美和の手の拘束を外した。
 ほどかれるとすぐに美和は守へ抱きついた。息が苦しくなるほどの強さだ。
 守は押し倒され、美和にキスされた。
 中学生男子のような乱暴なキスだ。
 美和は唇だけでは足りずに守の顔中にキスをする。
 さらに、体でペニスをグイグイ押してくる。
「欲しい。これ欲しいの。お願い、来て。早く早く。もう我慢できない」
「ちょっと待って、すぐ着けますから」
 美和の迫力に恐れをなした守は急いでコンドームを付けようとする。
「いいから、ピル飲んでるから。大丈夫だから。来て、早く来て」
 美和が仰向けになり、片手でペニスを掴みながら、感情のこもった目で訴える。
(くそぅ、ピルまで飲ませてやりたい放題か)
 守が自分のことを棚にあげてホストに怒りを覚える。
 だがすぐに気持ちを切り替えて美和と向き合った。
 ペニスの先で入り口やクリをこすってさらに焦らす。
「欲しいですか」
「欲しい……。入れて……、お願い。欲しいの。早く、早くオチンチン入れて」
 美和の表情は切羽詰っている。本当に我慢の限界が来ていると守は感じた。
 そこで最後の駄目押しをする。
「美和さんみたいに素敵な人が下品な言葉を使ったらダメですよ。もっと可愛くおねだりしてください」
「私の女の子に男の子を入れて気持ち良くしてください」
 美和が間髪入れずに答える。
「よくできました」
 守はそう言いながら、ニュププププと美和の中へ入っていった。

(来たっ。入ってきた)
 美和が喜びに震える。
(す、凄い……。分かる。出っ張りが中を広げてる。意識が飛びそう)
 さんざん焦らされたから入れられただけで凄く感じてしまう。
(あぁ、体が喜んでる)
 守は入れてからも、あせらない。じっくり確認するように動く。
「あ……、あ……、あぁ……」
 美和は感じすぎてかすれた声しか出ない。
 自分の体がこんなに感じるとは知らなかった。
 ヒダをこすられるたびに声が震えてしまう。
(なんでこんなに感じるの。普通のオチンチンなのに)
 美和は不思議で仕方が無い。
 守は他の男と違って焦って動いたりしない。ゆっくりしたペースでさらに焦らしてくる。
 信じられないほどの忍耐力だ。
 どれだけ我慢強いの
 もっと激しく。強く。もっとガンガンして。奥まで突いて。
 壊れるくらい。もっと。もっと……。
 この男の物が欲しい。中に欲しい。中に熱いのいっぱい欲しい。出して、早く出して。
 美和が心の中で叫んでいると、守のペースが少しずつ上がってきた。
 一番奥にコツンコツンと当たり始める。
「すっ……、すご、凄いの……、おかしくなる……」
 奥に当たるたびに美和のまぶたの裏に火花が飛ぶ。
 全身にビリビリ電気が流れる。
 頭の中が快感で染められていく。
「あっ、イク。イキそう」
 美和が短くつぶやいた。
 これほど短時間でイキそうになるのは初めてだ。信じられないくらい感じる。
 その直後大きな快感の波が美和を襲った。
「んっんんぅ、んふぅ」
 小さくて低いうめき声を出し、美和が絶頂に達した。
 ビクッ、ビクッと短く鋭く体を振るわせる。
 美和がイクと、守は体力にまかせて突いてきた。
「だ、だ……、ま……、――ってる、の、あっ」
 美和は息が詰まって、まともにしゃべれない。
 守は美和へ覆いかぶさりひたすら突く。
「あっあっあっあっあっ」
 突かれる度に肺から空気が押し出されていく。
 カレとは比べ物にならない体力。
 夜の不規則な生活をしているホストと工場勤務で重い物を持つ事が多い守とは比べ物にならなかった。
 美和はガンガン突き上げられ、何度も何度もイカされる。
「感じてる顔、もっと良く見せて」
「だめっ、恥ずかし……」
「綺麗です。とっても綺麗です」
 守がキスしてきた。
 美和は一生懸命その舌を吸う。
 キスしながら突かれるのがとても良い。
 キスが終わると今度は耳をしゃぶってきた。
「みみぃー、耳ダメェー」
「力を抜いて、受け入れて」
「怖い。怖いの」
「大丈夫、俺に任せて」
 耳をしゃぶられると、どうしてよいか分からない感覚が全身に広がる。
 美和は自分でも気付かないうちに涙を流していた。
 化粧が流れてしまっているが、美和は気付かない。
「美和さんの中、とっても気持ち良いです」
「いいっ、いいの、いい、すごいっ」
 耳をしゃぶられながらガンガン突かれる。
 大きな波が何度も体の中を上ってくる。
 その波が引かないうちに次の波がやってくる。
 もうどのくらいイッたか、どのくらい時間が経ったか分からない。
 意識が朦朧としている。
「そろそろ、いきますよ」
 守が苦しそうな声で言った。声がとても遠くに聞こえる。
「来て……、早く……」
 守がラストスパートに入る。
 美和は体を大きく揺さぶられる。体が分解してしまいそうだ。
「死ぬ……、しん、じゃ、う…………、もう……」
「んんっ……」
 美和が限界を超えようとした時、守がくぐもった声でうめいた。
 きつく抱きしめられたまま、体の一番深いところで熱い物が広がっていく。
 美和の中で守がビクンビクンとしているのが分かる。
(出てる……。あったかいのが出てる……)
 ふぅー、ふぅー、ふぅー……。
 耳元で守の激しい鼻息が聞こえる。
(終わった……。すごかった……)
 疲れきり、体力を出し尽くした美和は安堵感、虚脱感で意識がかすれていった。

 しばらくして美和が目を覚ますと、守が腕枕をしてくれていた。
 守は目を閉じて、うとうとしている。
(こんな普通の子が、あんなにセックスがうまいなんて……)
 ホストが優しかったのは最初だけだった。腕枕も最近はしてくれない。
 こんなにセックスが上手いのに振られたなんて本当だろうか。
 そんなことはどうでも良い。
 あんなセックスされたら、もう離れられない。
 そう思いながら美和は再び眠りに付いた。

 翌朝美和が起きると、側に守と麻美が居た。
 そこで麻美から全てを打ち明けられた。
「――ということで、守君に一肌脱いでもらったの」
「そうだったんですか、おかげで目が覚めました。素敵な男の人を紹介してもらって、ありがとうございます」
 美和が晴れ晴れとした顔で言った。
「はぁ?、何言ってるの」
「私に守さんと付き合えって事ですよね」
「違うわよ。守君は私の男なの。男を見る目が無い美和に、ほんとに良い男ってどんなものか教えてあげただけよ。十分分かったでしょ。これでおしまい」
「麻美さんとエリさんは同じ男の人と付き合ってるって言ってましたよね。それは、守さんの事だったんですよね」
「分かったんなら、守君はあきらめて、他のまともな男を捜しなさい。」
「二人も三人も同じじゃないですか、私も混ぜてください」
「そんなバカな話聞けるわけ無いでしょ。定員は2名で、もういっぱいなの。これ以上増やしたら私の分がなくなっちゃうでしょ」
「でも決めるのは守さんですよね」
 美和は守の方を向いた。
「守さん。私ならいっぱい甘やかしてあげるし、何でもしてあげますよー。二人で一緒に住みましょう。それとも私がここに来たほうが良いかな」
「何言ってるの。あなた人の話聞いてる」
 麻美の声がイラついている。
 麻美以上に人の話を聞かない美和に守はあきれてしまう。
 二人の口喧嘩が続いて、守が困っている所にエリが帰ってきた。
「まだやってるの。で、どうなった?」
「エリさん、私はいつここに引っ越してくれば良いですか」
「な、な、な、何、言ってるの、この子。頭おかしいんじゃない」
「美和が自分も仲間に入れろと言ってるのよ」
「そんな事できるわけ無いでしょ。さっさと帰って」
「仕方ないですね。じゃあ、守さん私の家へ行きましょう。荷物は後で引越し屋さんにでも頼みましょう」
 美和が守の手を掴んで立ち上がろうとする。
「あんた、いい加減にしなさいよ」
 エリが怒りをたっぷりはらんだ声で言う。
「あ、暴力ですか。いいですよ。私、多少武道の心得がありますから」
 美和は落ち着いた口調で言い返す。
「ちょっと、麻美、何とか言いなさいよ。そもそも麻美が変な計画考えるからいけないんでしょ」
「仕方ないじゃない、可愛い後輩が間違った道に行ってたんだから」
「じゃあ、あんたが責任とって何とかしなさいよ」
「エリにとっても同じ店で働く同僚でしょ。それに店では美和のほうが先輩よ」
「あっ、私は明るくても寝られるたちなので、リビングでいいですから」
「あんたに聞いてない」
 エリがどなる。
 三人の喧嘩はいつまでも終わらない。守はため息をつきながら、朝ご飯の準備を始めた。

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